雑記帳
トップに戻る
雑記帳の最新号へ
バックナンバー
2003年8月   2003年9月   2003年10月   2003年11月
2003年12月   2004年1月   2004年2月   2004年3月
2004年4月   2004年5月   2004年6月   2004年7月
2004年8月   2004年9月   2004年10月   2004年11月
2004年12月   2005年1月   2005年2月   2005年3月
2005年4月   2005年5月   2005年6月   2005年8月
2005年9月   2005年10月   2005年11月   2005年12月
2006年1月   2006年3月   2006年4月   2006年5月
2006年6月   2006年7月   2006年8月   2006年9月
2006年10月   2006年11月   2006年12月   2007年1月
2007年2月   2007年3月   2007年4月   2007年5月
2007年6月   2007年7月   2007年8月   2007年9月
2007年12月   2008年1月   2008年2月   2008年3月
2008年4月   2008年5月   2008年6月   2008年7月
2008年8月   2008年9月   2008年10月
(05年7月、06年2月、07年10・11月の雑記はありません)

11月 … 霜月・建子月(けんしげつ)・仲冬(ちゅうとう)



11月20日   160万都市構想
 私の地元、市川市には、近隣の船橋市・松戸市・鎌ヶ谷市と合併し、政令指定都市に移行させる構想があります。未だ具体的なスケジュールなどは示されておらず、市民がどのように考えているかもはっきりとはわかりませんが、市としては将来的には合併を実行したいようです。
 先日の市広報誌(『広報いちかわ』11月15日付)に、この合併・政令指定都市移行構想について特集が組まれていました。昨年発足した政令指定都市移行の研究会が、最終報告案を出したとのことで、合併や移行のメリットが強調されています。これを見る限り、合併や移行でずいぶんたくさんのメリットがあるように感じられます。
 しかし、ここで疑問を持つ人もいるはずです。合併や移行にはメリットがあると同時にデメリットもあるはずです。しかし、広報にはメリットばかりが強調され、デメリットについてはほとんど触れられていません。これでは市民に誤解を与える可能性もあると思っていたところ、同日付のコミュニティ紙(『市川よみうり』)が、この点について触れていました。コミュニティ紙の方は、「結論ありき」の研究会や、市民がデメリットを見出しにくいパンフレット、もともとデメリットがほとんど検討されていないことなどを疑問視していました。

 「平成の大合併」が一段落し、大合併前と後では市町村数が大幅に変わりましたが、この国策として行われた市町村合併では、ほとんどデメリットが検討されてきませんでした。そもそも、国が主導する施策というのは、デメリットの検討がいつも不足しているように感じられますが、この大合併はその典型例のような気がします。定額給付金やら高速道路料金値下げなどについても似たようなことが言えますが、国民・住民から意見を募ったり、反対意見について検討したりせず、一方的にメリットのみ(或いはデメリットのみ)を強調するのは、失策のもとではないでしょうかね。

11月6日   中国産加工食品から有害物質が見つかった件
※少し前に書いた文章です。

 中国産の乳製品からメラミンが検出され、中国国内では健康被害も出ているとのこと。しかも、中国在住の日本人の赤ちゃんにも健康被害が出たらしいです。日本国内でも、中国からの輸入食品の中にメラミンが含まれているものが相次いで見つかっています。
 そして先日、今度は冷凍いんげんから農薬が検出されました。さらにサイゼリヤのピザ(中国産の生地を冷凍輸入)からもメラミンが。昨年の毒入り餃子事件以降、相次いで中国からの輸入食品に問題が出ていますが、解決したものは全くありません。

 さて、先日、スーパーに行ったところ、冷凍食品コーナーのあちこちに「国内の工場で製造されました」との表示が。冷凍食品コーナー内のほとんどの商品(コーンやフライドポテトなどもともと大部分をアメリカからの輸入に頼っているものを除く)にこの表示が掲出されておりました。買い物客も、これほど冷凍食品で問題が発覚している以上、神経質になるのも当然です。
 ここで2点、頭の片隅にでも置いておいた方がいいことが。
 まず、輸入品だからと言って必ずしも危険ではないということ。同時に、国産品だからと言って必ずしも安全とは限らないということです。まあ中国産品を巡る一連の騒動はちょっと酷すぎると思いますが…。同じ輸入品でも、オーストラリア産品にこれほどの問題が起こったことがあるでしょうか。
 次に、このような表示で食品の安全性を再認識するようになるまで、日本人の多くがあまりに食品の安全性に対して無頓着だったということ。あらゆる食品が一年中好きなときに好きなだけ買えるというのが当たり前な世の中で、その食品がいつどこで生産・製造され、どのような流通ルートを通って店頭にやって来たのか、ということを、ほとんどの消費者が意識しないまま、この一連の事件を迎えたのです。折りしも日本の食料自給率が40%を割り、食品の海外依存の大きさが報じられるようになって漸く消費者の関心が食品の生産地にまで向けられたタイミングでした。

 これを機に、普段口にする食べ物が、どこで作られ、どのようなルートで流通し、自分の手元までやって来るのか、考えてみるのがいいでしょう。
 もともと食品は、野菜なら八百屋、魚は魚屋、肉は肉屋、米は米屋、そして乾物屋や酒屋や菓子屋など、商店をいろいろ回って買うのが一般的でした。スーパーが普及し、更に近年は郊外型ショッピングセンターが普及し、「どこで」何を買うか、ということをあまり考えなくてもワンストップで必要な食料品全てが揃うようになりました。そして、大量生産・大量消費が自給率を下げても、そのことに消費者はほとんど目を向けてきませんでした。
 それにしても、本来、食べるものにいちいち「食べてよいかよくないか」などということを考えるのはおかしいです。「国内の工場で製造されました」などと表示しなくてはならなくなる、というのも悲しいものです。



戻る