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(05年7月、06年2月、07年10・11月の雑記はありません)

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7月29日   地下鉄東西線の発車メロディ
 「地下鉄東西線」は全国に4箇所ほど存在しますが、今回は京都の地下鉄です。

 京都駅は京都の市街地の南側にあり、市街地の中を貫通するJR線はありませんので(註)、京都駅からの移動にはバスか地下鉄を使うことになります。
 例えば、四条河原町へ行く時は、京都駅からバスが無難ですが、東京・名古屋方面からJRで京都に来た場合、山科から地下鉄東西線で三条京阪か京都市役所まで行ってそこから歩くという手段もあります。また、「ラーメン荘・夢を語れ」(休店中)に行く場合は、烏丸御池か山科から三条京阪まで地下鉄東西線、そこから京阪〜叡電と乗り継いで一乗寺で下車することになります。
 いずれにせよ、私の場合、京都の市街で最もよく使う交通機関が地下鉄東西線、ということになるかと思います。

 さてその東西線ですが、各駅で電車発車の時、発車メロディが鳴ります。東方面のホームは「古都の朝靄」、西方面のホームは「醍醐寺の鶯」です(その他、御陵駅の京阪線直通ホームには別のメロディが使われています)。これらのメロディは京都市交通局のWebサイトで公開されています。
http://www.city.kyoto.jp/kotsu/tikadia/tikatime.htm#sound
 なかなか秀作です。最近は山科駅から地下鉄を使うことが多いので、京都に来るたびにこの発車メロディを耳にします。

※(註)
本来、現在の山陰線の辺りが平安京の中央の朱雀大路なのですが、左京が繁栄する一方、右京が寂れてしまったこともあり、現在も山陰線近辺は市街地の西端で、それより西側は住宅街になっています。

7月20日   公立図書館にはどういう本を入れるべきか
 公立図書館に、一般市民から不要本の寄贈が増え、その多くが廃棄されているという記事が、朝日新聞に掲載されました。
http://www.asahi.com/national/update/0712/TKY200807120078.html

 この記事、7月12日(土)の夕刊のトップに掲載されたものです。このような緊急性の薄いニュースがトップになることは異例で、もともと予定していた他の記事が掲載できなくなった可能性もあります。

 さて、この記事からもわかるように、今話題の本、人気高い本は、図書館の蔵書の中でも需要が大きく、貸出の予約がすぐに埋まってしまいます。逆に、需要の小さい本はほとんど貸出されることもなく、閉架の書庫に眠っていることも多々あります。ですので、図書館の利用実績を上げるには、最近話題の本や人気の高い本を多数蔵書することが、最も簡単で手っ取り早い、ということになるでしょう。実はそういう本を図書館に入れることに対しては、出版社が嫌がることも多いとのことです。図書館に入れなくても購入して読もうとする人が多くいるからです。
 しかし、図書館を評価する際、そのような人気の高い本のみを蔵書していればよいのかというと、当然そういうことではありません。大学生や研究者などは専門書や古い絶版本などを使いたいだろうし、地元地域に関する郷土資料も必要です。そういった本は一般の書店では入手しにくく、また価格も高いことが多いです。
 図書館の蔵書を評価する基準として、ある蔵書がどれだけの人に使われたか、ということだけを調べていくと、当然、人気の高い本や話題の本は利用率が高くなり、専門書や古い本は利用率が低くなりますので、利用率の低い本を多く所蔵している館は評価が低くなってしまいます。蔵書を管理するにも当然コストがかかりますので、利用率の低い本を多く抱える図書館は、それだけ「お荷物」が重いと評価され、リストラの対象となり、そういった本は廃棄するなり売却するなりして、代わりに人気の高い本をもっと入れるべきだ、と考える人も多いことでしょう。

 しかし、本当に図書館の使命は人気の高い本のみを提供することでしょうか。専門書や高価な本などは入手しにくいので、図書館に頼らざるを得ません。
 先日、図書館学の演習で、図書館の蔵書についての評価方法で、「ある1種類の本について、その本が図書館に所蔵されていなかった場合、読みたい人が要するコストと、その本が図書館に所蔵されていた場合にその人が読むのに要するコストを比較し、後者は前者に比べて読みたい人にとってどれだけ低コストで済んだか」ということをもって図書館の評価基準とすべきではないか」という提案が教授からなされました。
 例えば、2000円の本があったとして、これを読むのにかかるコストは、購入した場合は2000円、図書館で借りた場合は(交通費や送料等を考慮しなければ)0円。従って、図書館がこの本を所蔵したことにより、利用者に2000円分のコスト削減のメリットが与えられたことになります。
 話題性や人気の高い本なら、古書店やネットオークションなどに出るのも早いですし、既に購入した人が身近にいれば借りることもできますから、定価以下のコストで読むことができる場合も多いと考えられます。これがレアな本ならそうはいきません。要するに、ある本を読むことへのハードルが高いとき、図書館がいかにそのハードルを低くすることができるか、ということにより蔵書評価をすべきではないか、と。
 もちろん、話題の本、人気の高い本を多く所蔵することも、図書館にとって重要なことです。ですが、その一方で、専門性の高い本や高価な本、書店で入手しにくい本などを、せめて1つの自治体内に1館くらい所蔵し、研究者や学生などに提供することも重要なはずです。そのためには当然、教育行政・文化行政に対する住民理解が不可欠になります。

7月9日   成田祇園祭
 先週末、成田山新勝寺に関連する歴史資料を収蔵する博物館、成田山霊光館に行きました。目的は明治時代の資料の閲覧なのですが、同館は午後4時で閉館ですので、その後、ちょうど同日開催されていた祇園祭を見物してきました。
 成田の道路、特に成田駅と新勝寺の間の参道は幅が狭く、見物人で埋まっていました。普段は徒歩10〜15分程度の成田駅〜新勝寺間が、この日は30分以上かかりました。桑名の石取祭のようなどんちゃん騒ぎをするお祭とは違って、賑やかだけど落ち着いたお祭でした。




 こちらは成田山霊光館(博物館)です。





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