1月 … 睦月・建寅月(けんいんげつ)・孟春(もうしゅん)・太郎月 |
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1月24日
暫定税率(1)
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ガソリン税等の暫定税率を巡って、与野党の攻防が続いています。
暫定税率はもともと2年間の「暫定」の措置でありながら、30年以上継続されています。与党等推進派は、暫定税率が廃止されると道路整備のための財源を確保できなくなると主張し、民主党や社民党などは反対しています。もっとも、反対派の意見はいろいろあり、また民主党の中にも反対意見に反対する人もいます。
そもそも道路特定財源の暫定税率は、道路整備の五箇年計画の財源不足を補うために導入されたのですが、その後も五箇年計画が延長され続け、暫定税率もズルズルと継続されてきたのです。今年3月、いよいよその暫定の期限が切れるため、世論を二分する事態になっているわけです。
推進派・反対派の主張の詳細については、新聞やニュースサイト等で確認できるので割愛しますが、30年以上これが存続している理由の一つに、様々な利権が絡んでいることが挙げられます。建設業界は道路工事をより多く受注したいわけですし、地方自治体にとっても貴重な税源となっている。30年以上の時間を経て、事実上、既得権益になってしまったのです。
(つづく)
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1月9日
鷲宮神社が大人気
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さいたま市からそれほど遠くない、埼玉県北葛飾郡鷲宮町。JR東北本線と東武伊勢崎線が通ります。人口3万人余りのこの町が、昨年、にわかに注目を浴びました。「らき☆すた」で、キャラの柊姉妹がこの町に住んでいるという設定だからです。柊姉妹はこの町にある鷲宮神社(作中では「鷹宮神社」とされている)の宮司の子で、時々巫女姿になります。
そういったわけで、「らき☆すた」がテレビで放映され、(一部の人の間で)大いに話題になってから、その舞台となった春日部(作中では「糟日部」)やら幸手やら鷲宮やらを訪れる人が急増、鷲宮や幸手ではこれを町おこしに使おうと試みられてもいます。
さて、今年の正月三箇日、鷲宮神社に初詣に訪れた人は、昨年の13万人から一気に17万人も増えて約30万人とのこと。新聞記事にもなっています( http://www.asahi.com/culture/update/0109/JJT200801090001.html )。この記事では、神社の初詣客の増加を「らき☆すた」効果としており、「若い人の姿が例年より目立ったという」としています。しかしこの記事、私としては少々疑問に思える部分もあります。それは、この記事では17万人の増加が全て「らき☆すた」効果であるような印象を受けることです。それが正しいか否かは私には判断できませんし、「アニメの影響で知名度が上がり、参拝者があふれた」という神社のコメントも間違ってはいないはずです。ですが、それだけが原因で3日間で17万人も増えるというのは引っかかるものがあり、新聞記事も断定は避けた方がいいのではないか、というのが私の考え方です。
3日間で30万人ということは1日平均10万人。昨年は13万人だったから1日平均4〜5万人、それが今年は1日6万人近く増えたことになります。コミケの参加者が1日概ね15万人くらいですから、3日間合計でそれに匹敵する人数が増加したことになりますが、コミケ参加者の中でも「らき☆すた」に興味があるのはその一部です。「らき☆すた」に興味のある人の中で、コミケに参加する人数と鷲宮神社に初詣する人数を比較すると、恐らくコミケに参加する人の方が多いでしょう。
ですので、仮に「らき☆すた」人気が初詣客増加の最大要因だったとしても、17万人のうち大部分が
「らき☆すた」に因る、と断定するのは根拠が足りないと考えられるのです。そもそも今年は全国的に初詣客が多く、例えば鷲宮神社とほぼ同じ約31万人が訪れた千葉県市川市の中山法華経寺は、昨年比約2万6千人増、300万人近くが訪れた成田山新勝寺は8万人増だったとのこと。即ち数万人レベルの増減は諸要因により珍しいことではなく、鷲宮神社の場合はそれに「らき☆すた」人気が加わった、と。そう考えるのが妥当でしょう。
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