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別れのこだま

わかれ路

私を愛したスパイ/007

007/ワールド・イズ・ノット・イナフ

我等の生涯の最良の年

102

101

ワンダー・ボーイズ 

ワンダーランド駅で 

ワン・ナイト・スタンド

 


ワイルド・スピード

2001年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director  ロブ・コーエン

Cast    ヴィン・ディーゼル  ポール・ウォーカー  ミシェル・ロドリゲス  ジョーダナ・ブリュースター  リック・ユーン  チャド・リンドバーグ  ジョニー・ストロング  マット・シュルツ

短評

チューンアップされた車がわんさと出てくるので、車好きにはたまらないだろう。車はスープラ、エクリプス、シビック等お慣れ染みの日本車ばかり。見てるだけで楽しくはある。しかし、ストーリーの出来はちょっとお寒い。高価な品を運ぶトラックを襲うシビックに乗った強盗団を捕まえるべく、潜入捜査を行うブライアン(P.ウォーカー)は、最初は潜入捜査官であることは明かされないが、それまではストリートレーサーのボス・ドミニク(V.ディーゼル)の妹ミア(J.ブリュースター)にアプローチする走り屋ヤンキーとして描かれる。ラブストーリーの様相を呈していたが、捜査官であることを示してからは、ミアの存在は薄れてしまっていた。ブライアンは自分を信頼し大事にしてくれるドミニクに徐々に引かれていく。情と任務の狭間で悩む姿は『フェイク』のドニー・ブラスコと重なりそうなキャラ。だがブライアンのとる行動はというと、任務は中途半端、情に絆されていることを強く訴えるでもでもなくほんと結論がみられない。そして日本語ラップ(お経みたい)の流れるエンドクレジット後に再びドミニクが登場する。だが、ゼロ4に懸ける思いを述べただけ。最後まで見て損した気分になるくらいの取り立てて挿入すべきではないシーンだ。


ワイルド・スピードX2

2003年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director  ジョン・シングルトン

Cast     ポール・ウォーカー  タイリース・ギブソン  コール・ハウザー  エヴァ・メンデスジェームス・レマー  ルダクリス  デェボン・アオキ

短評

前作『ワイルド・スピード』で潜入捜査を行ったブライアン(P.ウォーカー)は強盗団一味を逮捕しながら、友情のために強盗団のボス・ドミニクを逃亡させたことからのために警官を失職する。そこまでの友情を育んだのはストリート・レースを通してである。ブライアンはレース舞台をロスからマイアミに移していた。夜のに映えるカラーを施したラン・エボ、スープラ、スカイライが爆走する。スカイラインに乗り、冷静なテクニックで賞金を手にしたブライアンだったが一斉検挙の網に捕まる。実業家のカサを着た汚れた金の運び屋カーター(C.ハウザー)を標的とした囮捜査にまたまたブライアンを起用しようと考える前の上司。前に情に流され職務をまっとうできなかったことを忘れたのだろうか?そんな続編は、相棒ピアース(タイリース)との信頼し合っているけど、仲がいいのか悪いのかという関係、カーターの愛人として既に潜入しているモニカ(E.メンデス)の心配、地元マイアミ警察のマークハム(J.レマー)のターゲットをブライアン、ピアースを実行犯とする方向違いの捜査を盛り込みストーリーに絡ませる。だが、潜入するモニカの行動が演技で無く、本当に愛人関係になっているのかなんてどうでもいいというか気にしたところでしようがないこと。また各警察組織の対立はこのような時にあってはならぬこと。敵カーターはどっから観ても悪なので遠慮なく逮捕できるのだが、地元警察が邪魔な存在となる。人物描写は足りないが、監督は『ハイヤー・ラーニング』ジョン・シングルトン。テンポいい『シャフト』を監督した彼は、ニトロ噴射装置を積んだ改造車を駆り疾走するアクションを追求していた。


別れのこだま

1975年

カナダ・アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director  ドン・テイラー

Cast    ジョディ・フォスター  リチャード・ハリス  ロイス・ネットルトン  ジェラルディン・フィッツジェラルド  ウィリアム・ウィンダム  ブラッド・サヴェージ

短評

不治の心臓病に冒された少女ディアドルをJ.フォスターが天才子役ならではの演技力と個性により演じる。作家である父ユージン(R.ハリス)と母ルース(L.ネットルトン)の病気への対処の違いによって精神的亀裂を生じる。そんなディアドルの前に、近くに住む少年フィリップ(B.サヴェージ)が自らの運命を知るディアドルの心を開き、残りの人生をただ楽しませてやろうとする父親と世界中の医師に希望を託し現実を制止できない母親の心を変える。ディアドルとユージン、ルースが死という現実に対し、「評判」という言葉をとおして意義のある生き方・前向きな姿勢に至るところは心打たれる。不治の病を扱ったよくあるストーリーながら、フォスターの演技によって、お涙頂戴だけでなくハートフルなドラマに仕上がっている。


わかれ路

1994年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director  マーク・ライデル

Cast    リチャード・ギア  シャロン・ストーン  ロリータ・ダヴィドヴィッチ  マーティン・ランドー  デヴィッド・セルビー  ジェニー・モリソン

短評

ヴィンセント(R.ギア)は資産家の娘サリー(S.ストーン)と大学で知り合い結婚。建築家として実力を発揮するヴィンセントには才色兼備なサリーの企画、マネージメント力が必要であったはず。事務所は妻の力もあって発展させることが出来たのだ。可愛い子供まであり、何不自由ない生活を得ていながら、オリヴィア(L.ダヴィドヴィッチ)と不倫に及ぶ。ラジー賞を獲得したストーンではあったが、夫の不倫後も娘のことを大事に、職場ではクールビューティを気丈に演じる姿は悪くは無かった。そんなストーン演じるサリーに対するもう一人の女・オリヴィアは人生の岐路となるような運命的な凄さが足りなく思えた。だが、わかれ道に立ち止まったヴィンセントが目にするトラフィックサインには味があった。ヴィンセントにGOサインを出したのは、牛乳を配達していたおじいさん、孫娘との出会いである。孫娘にもらったパンの味は、見ず知らずの男であっても純粋な気持ちから行動に移す優しさであり、優柔不断であったヴィンセントに決意をもたらした。しかしそれは彼の意思に反して、手紙と留守電に冤罪のメッセージを残しての死という運命への旅立ちだった。新たな希望を見出しながら不本意に死んでいくヴィンセントが思い起こす走馬灯として描かれる映画。


私を愛したスパイ/007

1977年

イギリス

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ルイス・ギルバート

Cast   ロジャー・ムーア  バーバラ・バック  クルト・ユルゲンス  キャロライン・マンロー  リチャード・キール  バーナード・リー  デスモンド・リュウェリン

短評

ある意味子供のような夢に思える海底都市建設思想のもと世界征服を企む海底基地を持つ組織、モスクワとニューヨークに核を落とそうというとんでもない悪企て。その親分カール・ストロンバーグは『眼下の敵』のUボート艦長を演じたC.ユルゲンスが演じているだけに凄みはあった。企てのために原潜を拉致するというこれまた大きな仕業、冷戦中の設定だけに東と西の緊張から物語りはスタート。しかし、最後はMI6諜報員ボンドとB.バック演じるボンドガール・KGB諜報員がQもびっくりの関係になる。ボンドは女たらしであるわけだからそういう関係になること自体は取り立てるようなことではないのだが。ユーモアじゃなくジョークになっている。ジョークならばこのR.ムーア版ボンドの方がいいだろう。またロータス・エスプリがボンドカー楽しませてくれる。何と言っても水陸両用、海に潜れるのだ。ただ、この車、KGB諜報員も操作を知っており、その理由が2年前に設計図を盗んでいたからだとか。製造に2年以上も費やさないといけないボンドカー。その機能なりはじっくり楽しんであげなければならない。


007/ワールド・イズ・ノット・イナフ

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★

Director マイケル・アプテッド

Cast   ピアース・ブロスナン  ソフィー・マルソー  ロバート・カーライル  デニース・リチャーズ  ロビー・コルトレーン  ジュディ・デンチ  デスモンド・リュウェリン  ジョン・クリーズ  マリア・グラツィア・クチノッタ  サマンサ・ボンド  コリン・サーモン

短評

『ネル』『愛は霧のかなたに』のM.アプテッドが007シリーズを監督。サスペンスであったはずの『イナフ』 をスポ根物にしてしまう監督は昔の冴えが見えない。P.ブロスナンは彼こそボンドという貫禄が確立された。しかし、他のキャラクターには満足できない。ボンドガール悪・エレクトラを演じるにはS.マルソーは可愛すぎる。エレクトラ所有パイプラインにより石油世界を牛耳ろうという企む程の凄みを持つには至らない。処刑椅子でボンドを殺そうとするも甘さの残るプレイにしか映らない。最後にはなんとボンドに撃ち殺されるんだが、悪女の凄みが無いためにちょっとかわいそうに思えてしまう。ボンドガール善・クリスマス・ジョーンズ(D.リチャーズ)は自己紹介こそ「ジョーンズ、クリスマス・ジョーンズ」なんてボンド流に決めて見せるが、核兵器の博士という設定であるのに知性的な部分が見えてこない。それはタンクトップに短パンという姿だけの問題ではない。『007/ゴールデンアイ』のボンドガール(I.スコルプコ)のコンピューターグラマーの方がまだ賢そうに見えた。テロリスト・レナード(R.カ−ライル)は銃弾を頭に食らっている男としてホログラフでかっこよく登場したが、感覚麻痺した凶悪犯罪者なのにエレクトラに対する執拗な愛情を見せるためにえらいみみっちい悪役になってしまった。味方のM(J.デンチ)は個人的な感情で動き、囚われの身に。女宰相のようなデンチには似合わない行動である。それでも見どこはオープニングで見られる、初めてじゃないかのMI6本部襲撃、テムズ川でのジェットボートチェイス。ボート・アクションは迫力があった。またボンドカーは『007/ゴールデンアイ』以来3作目となるBMW。なんと熱感知ミサイル搭載のカッチョイイ車。ヘリを一機打ち落とすがもう一機のヘリ搭載カッターで真っ二つにされる。QのD.リュウェリンはこれが遺作となってしまった。ボンドに「逃げ道を用意しておくこと」と言い残して去っていく姿が実に寂しい。


我等の生涯の最良の年

1946年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director  ウィリアム・ワイラー

Cast    フレデリック・マーチ  マーナ・ロイ  テレサ・ライト  ダナ・アンドリュース  ヴァージニア・メイヨ  キャシー・オドネル  ホーギー・カーマイケル  ハロルド・ラッセル  スティーヴ・コクラン

短評

『ベン・ハー』の監督でもあるW.ワイラーが復員兵のドラマを描く。妻マリー(V.メイヨ)を持つ復員兵フレッド(D.アンドリュース)が同郷の復員兵としてB17での帰途を同じくしたアル(F.マーチ)の娘ペギー(T.ライト)との恋ドラマ。同じく復員兵で両手を失い義手生活を送ることとなった水兵ホーマー(H.ラッセル)が幼なじみウィルマ(C.オドネル)との関係に真剣であるが故に悩む姿。最後には結ばれる二組のカップルの描かれ方もどこかアットホームで、いかにも『ローマの休日』のW.ワイラー監督って感じの映画。アルは帰還後すぐ銀行の要職に迎えられる。フレッドは再就職が難しく、マリーの節操のないわがままな消費に不満を募らせるも、待遇に納得のいかない百貨店へ復帰する。アルの就いた要職も退役者融資担当で、戦争が抱える後遺症という問題を語ろうとはしているが、メロドラマ色が強くメッセージ性は薄く感じる。ウィルマはホーマーが義手であろうと変わらぬ愛を示し、体にハンディキャップをもつこととなったホーマーへの接し方も素晴らしい女性。それだけにホーマーの抱く劣等感が、長くに渡り腹立たしい。しかし、伸ばしに伸ばしたプロポーズも、ホーマー、ウィルマの結婚式が、妻と離婚、解体業に就職しこれまでの生活を清算再出発に至ったフレッドとペギーが再会する場であるためには仕方がないといったところだ。1946年アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞(F・マーチ)、助演男優賞(H・ラッセル)、脚色賞(ロバート・E・シャーウッド)、編集(ダニエル・マンデル)、音楽賞受賞(ヒューゴ・フリードホーファー)を独占した映画であるが、そんなに大した映画ではない。


102

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director ケヴィン・リマ

Cast   グレン・グローズ  ジェラール・ドパルデュー  イオーン・グルファッド  アリス・エヴァンス  ティム・マッキナリー  エリック・アイドル  ベン・クロンプトン

短評

クルエラ・デ・ビル(G.グローズ)の執事アランゾ(T.マキナニー)は『101』からの出演で、なかなかいい味のキャラとなっている。彼を見ていると“古畑任三郎”の西村雅彦を思い浮かべてしまう。そう、今泉君である。同タイプの演技だ。一方、クルエラは『101』に続きそこまでやるかという感じで、大女優グローズが演じるような役柄かと思うが、大女優の徹底した役者根性を見た。犬好きのカップルの恋愛模様については、二人を取り囲む周りの世界についての描写が少なく、前回の『101』以上にただただクルエラがダルメシアンの毛皮に固執する所しか描けていない。


101

1996年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director スティーブン・ヘレク

Cast   グレン・グローズ  ジェフ・ダニエルズ  ジョエリー・リチャードソン  ジョーン・プラウライト  ヒュー・ローリー  マーク・ウィリアムズ

短評

『101匹わんちゃん』の実写でのリメイクである。ロジャー(J.ダニエルズ)とアニタ(J.リチャードソン)はダルメシアンをそれぞれ飼っていて、互いのダルメシアンが恋仲になることにより引き合わされたカップルだが、ファッション業界に幅を利かすクルエラ(G.グローズ)に押されて存在感の薄ーい二人。それぐらいグローズは頑張っていた。よくあそこまでやると思えるほどの演技。白黒ハーフトーンのファッションもイキであった。また、101匹のダルメシアン達は語らないのである。『ドクター・ドリトル』や『ベイブ』の様に喋らない。喋らない代わりに(ダルメシアン以外の犬)はパントマイムをやるのである。喋って欲しかったような、欲しくないような。セリフが無い分直接的な面白い表現に欠けた反面、引き締まってはいる。セリフを入れないので動物達に要求される演技のレベルは高い。クルエラにダルメシアン強奪を命じられたジャスパー(H.ローリー)とホーレス(M.ウィリアムズ)は『ホーム・アローン』に観られるのような典型的なお間抜けさん。体を張ったいたぶられ役クルエラを交えたこの三人組はまさにタイムボカンシリーズのドロンジョ様とボヤッキー、トンズラーの三悪盗賊団だ。


ワンダー・ボーイズ

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★

Director カーティス・ハンソン

Cast   マイケル・ダグラス  トビー・マグワイア  フランシス・マクドーマンド  ロバート・ダウニー・Jr.  ケイティ・ホルムズ  リップ・トーン  リチャード・ノックス

短評

『ファーゴ』でアカデミー賞を獲ったF.マクドーマンドとT.マグワイアが出演しているということで期待した映画だった。マグワイアの『カラー・オブ・ハート』と『サイダー・ハウス・ルール』は良かった。しかし、この映画はいまいち。ワンダー・ボーイとは神童のことだそうだが、グレイディ(M.ダグラス)や学長夫人サラ(マクドーマンド)、編集者テリー(ダウニー・Jr.)は確かに昔は栄誉を得ていたがワンダー・ボーイという程かと言いたくなる。まず、その辺の設定にいまいちギャップを感じる。一方、グレイディが乗っていた車が盗難車だったということに絡むストーリーは良かった。その車を取り返しに来るヴァーノン(R.ノックス)のキャラも最高。ダウニー・Jr.は『ワン・ナイト・スタンド』での役に続く本作でのテリーの役、なんだかどんどんホモっぽく見えてくる。


ワンダーランド駅で

1998年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ブラッド・アンダーソン

Cast   ホープ・デイヴィス  アラン・ゲルファント  ホセ・ズニーガ  フィリップ・シーモア・ホフマン  ヴィクター・アルゴ  パメラ・ハート  ホーランド・テイラー  ジョン・ベンジャミン  カーラ・ブオノ  ラリー・ギラード・ジュニア  ジェイソン・ルイス  ロジャー・リース  サム・セダーロバート・スタントン

短評

海洋学に憧れ35歳にして大学で勉強中のアラン(A.ゲルファント)と看護婦のエリン(H.デイヴィス)が出会えそうでなかなか出会えないというすれ違いのドラマ。アランがボランティアワークする水族館や彼らが通勤に利用する電車、駅などで接近するもすれ違い。水槽内で働いている時にアランは気になる女性としてエリンを見る。しかし、それきり。たまたま写真を撮られ新聞に載っても、アランは飲み物を新聞にこぼしてエリンのページを次のというとこで見ずじまい。エリンの母が出した恋人募集の情報に答えたアランの弟に掛けてきたエリンの電話をアランが取るも何も無く終わる。そんなことが淡々とあっさり進んでいく。また、彼ら二人それぞれに言い寄る男女。アランにはクラスメイトのジュリー(C.ブオノ)、エリンにはボサノバ・南米男アンドレ(J.ズニーガ)だ。いい男に出会えないエレンはアンドレとブラジルに行くことを決意する。しかし、ジュリーもアンドレも彼ら二人にとってはすれ違いというシチュエーションの材料でしかなかった。ブラジルに飛び立つ日、空港前駅で降り損ねたエリンはその時にアランと初めて出会う。海が見える終着駅ワンダーランドで語らう二人。アランが抱えていた親父の借金問題など放り出してこのままストーリーはフェードアウトする。むつごさの無い男女のドラマは意外と後味いいのだが、ギャンブル漬けになった親父の問題は解決には程遠いようで気になるのだ。


ワン・ナイト・スタンド

1997年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★

Director マイク・フィギス

Cast   ナスターシャ・キンスキー  ウェズリー・スナイプス  カイル・マクラクラン  ミンナ・ウェン  ロバート・ダウニー・Jr.

短評

大人のラブ・ストーリーである。それもスウィートでなく、ほろ苦い。友人のHIVとの闘病生活を見守りながら、偶然の出会いから運命の出会いとなるあたり、なかなかのもの。HIV患者・ダウニー・Jr.の横で、惹かれあわずにはいられないキンスキーとスナイプス。ダウニー・Jr.には申し訳ないが、この対比がいい。言葉は少ない物の彼らの切なくも内面的な激しさを持つ気持ちが強調される。そして、なんといっても映像が綺麗である。カラーなんだけど、モノトーンっぽく。光線をも柔らかくカメラに捉えてアート感覚の映画に仕上がっている。最後、二組の夫婦の交換は僕には一種ハッピーエンドで結構満足だった。