JABITTの

   WONDERLAND

トップページ

GIANTS球場

ドラフト、移籍選手

2003年度ペナント(〜5月24日)

2003年度ペナント(5月25日)

2002年度ペナント

2002年度ペナント(8月16日〜)

2001年度 ペナント(〜7月)

2001年度 ペナント(8月〜)

懐かしのあの選手の成績

日本シリーズ

観戦日記

CINE小屋

CINE小屋大賞

YG-AKIRAの映画評論

    

    

    

  つ  

  ぬ  

    

    も

  

    

G1ぱどっく

フェブラリー・ステークス

高松宮記念

桜花賞

皐月賞

スプリンターズ・ステークス

天皇賞春

NHKマイルカップ

優駿牝馬(オークス)

東京優駿(日本ダービー)

安田記念

宝塚記念

秋華賞

菊花賞

天皇賞秋

エリザベス女王杯

マイルチャンピオンS

ジャパンカップ・ダート

ジャパンカップ

阪神ジュベナイルフィリーズ

朝日杯フューチュリティS

有馬記念

くらしかるHall

マーラーの部屋

チャイコフスキーの部屋

ブルックナーの部屋

グリーグの部屋

旅行記

タイ

オーストラリア

ニュージーランド

カナダ

リンクのページ

チャット「JABITTのWONDERLAND」

掲示板「新・アパートの鍵貸します」

「なんでも投票」

旧掲示板「アパートの鍵貸します」

ミクロの決死圏

ミスティック・リバー

ミセス・ダウト

ミート・ザ・ペアレンツ

壬生義士伝

ミュージック・オブ・ハート 

未来は今

ミラーズ・クロッシング


ミクロの決死圏

1966年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director リチャード・O・フライシャー

Cast   スティーヴン・ボイド  ラクエル・ウェルチ  アーサー・ケネディ  エドモンド・オブライエン  ドナルド・プレザンス  アーサー・オコンネル  ウィリアム・レッドフィールド  ジェームズ・ブローリン

短評

’60年代の映画としては画期的であっただろう。東側の科学者ヤン博士がアメリカに亡命途中スパイに襲われ脳内出血を起こし重体となる。ヤン博士はミクロ化医療の権威で、アメリカの技術はそれに及ばない。開頭手術は不可能でミクロ化し体内から治療を施すしかない。現状の体内潜行1時間という技術を駆使してし博士の患部をレーザーで治療しようというのだ。潜航艇プロテウスに乗った状態でミニチュアライザーで小さくなるのだ。ミニチュア化のシーンも二段階になっていて非常に凝っている。頚動脈に注射されてからは独創的な体内の世界を冒険できる。血管、赤血球、抗体、リンパ管、肺、心臓等のデザインは単純ではあるが幻想的に表現されている。プロテウスに搭乗したのは医者デュバル(A.ケネデイ)、マイケル(D.プレザンス)、助手コーラ(R.ウェルチ)、オーエンス艦長(W.レッドフィールド)、情報部員グラント(S.ボイド)の五人である。網状繊維に行く手を阻まれたりして艇外に出る作業に度々強いられる。チャックを開け胸元を強調するR.ウェルチ扮するコーラは抗体にまとわりつかれ、他の男性隊員に剥ぎ取ってもらうようなちょっぴりセクシーな場面もきちんと入れてある。外で控えるカーター将軍(E.オブライエン)や医師達も傍観者となることなく、心臓を通過するための60秒間の心停止、蘇生作業などを通じてプロテウスの乗組員との連携も描かれている。マイケルが実は裏切り者だったという設定も忘れてはいない。当時の技術でここまでやれば充分だとは思うが、体内の色々な衝撃に対し、役者自身が体を揺すり動かす必要があるのはしかたの無いことなのだろうか。


ミスティック・リバー

2003年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★★

Director クリント・イーストウッド

Cast   ショーン・ペン  ティム・ロビンス  ケヴィン・ベーコン  ローレンス・フィッシュバーン  マーシャ・ゲイ・ハーデン  ローラ・リニー  エミー・ロッサム  ケヴィン・チャップマン  トム・グイリー  スペンサー・トリート・クラーク  アダム・ネルソン  キャメロン・ボウエン  ジェイソン・ケリー  コナー・パオロ  イーライ・ウォラック

短評

デニス・ルヘイン原作をC.イーストウッド監督が映画化。少年時代の事件を引きずっている男達の悲惨な再会ストーリー。ルへインの原作はよく出来ていた。犯人が誰なのかというミステリーとしてはもちろん、デイブ(C.ボウエン)が連れ去られてしまうという触れたくない事件を経験した、遊び仲間だったのに友達ではなく、大人になった今では疎遠な関係のジミー(S.ペン)、デイブ(T.ロビンズ)、ショーン(K.ベーコン)のキャラクターの心情描写が凄い。映画でもこの三人に加え、ジミーの妻・アナベス(L.リニー)やデイブの妻シレスト(M.G.ハーデン)等キャラクターの描き込みがなされているため、苛立ち、不安、悲しみ、恐れが痛いほど伝わってくる。服役の過去を持ち、犯罪社会に身をおいていたジミーであるが、愛娘ケイティ(E.ロッサム)のために堅気になるべく最後のケリをつけ“ミスティック・リバー”に全てを沈めたはずだった。ジミーにとってケイティ殺害のもたらすものが失望から怒りに変わっていくことは自然な成り行きと思える。激しい怒りがショーンの抑止も振り切り、疑いの目が向けられていくデイブの殺害に至るまでのストーリーに明るく映る要素はない。暗く厳しい感情に切り刻まれながらも強く生きていく姿があるだけだ。夫がケイティを殺害したのではという押しつぶされそうになるシレストが、ジミーに打ち明けてしまう。ブレンダン(T.ゲイリー)の弟がレイ(S.T.クラーク)であったことが判明する前にジミーの復讐はデイブに及ぶ。ブレンダンがケイティと駆け落ち結婚を実行しようとしていたほどの仲だったことも救いがたい重苦しさをもたらす。そんな映画の宣伝コピーに“もうひとつの『スタンド・バイ・ミー』を見るために〜”は相応しいとは思わない。原作では、ショーンはシレストの息子にデイブの面影を見る。シレストの負けずに生きたいとする姿に反してボイル家につきまとう陰が救われない重苦しさを最後までもたらしていた。だが、デイブのために祈り、デイブ殺害についてはこのままでは終わらせないと決意するショーンの存在が小さな光を感じさせるのだ。C.イーストウッドにはこのラストのパレードのシーンにもう少し原作のニュアンスを出して欲しかった。


ミセス・ダウト

1993年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director クリス・コロンバス

Cast   ロビン・ウィリアムズ  サリー・フィールド  ピアース・ブロスナン  ハーヴェイ・ファイアスティン  リサ・ジャクブ  マシュー・ローレンス  マーラ・ウィルソン  ロバート・プロスキー  ポリー・ホリディ

短評

『ホームアローン』で有名なC.コロンバス監督らしいホームコメディ。離婚してもなお子供といたいと考えるダニエル(R.ウィリアムズ)男が女装して家庭に潜り込む。特殊メイクアップ・アーティストの兄フランク(H.ファイアスティン)の協力で夫人に扮する。オカマのフランクのメイクが創造するのは、股間の収まりを常に気にする、がに股おばさんミセス・ダウトだ。コメディアンR.ウィリアムスは、やさしいパパでありながらおばさんに変装しドタバタを繰り広げる本役がまさにはまり役。離婚した妻ミランダを比較的まじめに演じていたS.フィールドがいい味を出していた。親子愛、さらには変わった角度から夫婦愛を見直していく本作は、非常にハートウォーミングなものに仕上がっている。昔の恋人としてミランダと交際を始めるスチュにP.ブロスナンが扮しているのも見逃せない。


ミート・ザ・ペアレンツ

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director  ジェイ・ローチ

Cast    ロバート・デニーロ  ベン・スティラー  テリー・ボロ  ブライス・ダナー  ジェームズ・レブホーン  ジョン・エイブラハム  オーウェン・ウィルソン

短評

『オースティン・パワーズ』『オースティン〜・デラックス』の監督ローチのまたまたのコメディ。デニーロが持つ、『ゴッド・ファーザーPART2』とか『カジノ』『ヒート』などのイメージを利用したコメディだったんだろうが、この点は成功したとは言えないのでは・・。『俺たちは天使じゃない』のようなはまり役ではないような気がする。ちょっとにやけがあるように見える。『メリーに首ったけ』のスティラーは、『僕たちのアナ・バナナ』と共にインテリっぽい役になりつつある。下ネタないので大笑いすることはないが、後味のいいコメディだ。


壬生義士伝

2002年

日本

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★

Director 滝田洋二郎

Cast   中井貴一  三宅裕司  夏川結衣  中谷美紀  村田雄浩  佐藤浩市  塩見三省  堺雅人  野村祐人  斎藤歩  堀部圭亮  塚本耕司  比留間由哲  加瀬亮  山田辰夫  伊藤淳史  藤間宇宙  伊藤英明

短評

『病院へ行こう』の滝田洋二郎監督が新撰組隊士・吉村貫一郎(中井貴一)を主人公とした浅田次郎の小説を映画化。新撰組といえば、局長・近藤勇(塩見三省)、総長・山南敬助、副長・土方歳三(野村祐人)や肺病に倒れる沖田総司(堺雅人)が取り上げられるのが普通だが、無名の貫一郎を取り上げたのがこれまでに無い面白いところ。盛岡南部藩出身の吉村貫一郎はお金に固執し、命に固執するみすぼらしい男。しかし北辰一刀流の流派を汲む貫一郎はその気になれば剣が立つ。助勤・斎藤一(佐藤浩市)にも引けを取らぬ腕で諸士監察や撃剣師範の職に就く一面も持つ。しかし、彼が守銭奴であるのも国に残したしづ(夏川結衣)や嘉一郎(藤間宇宙)を思うがこそであり、素朴さ優しさが南部弁と共にいい味で染み出ている。幼なじみの大野次郎右衛門(三宅裕司)、その息子・大野千明(伊藤淳史)の吉村家への接し方が暖かく心に沁みるでねか。恥ずかしげも無く守銭奴と言われっぱなしのこんたな貫一郎を斉藤は疎んでいたが、どこまでも優しく純粋な武士魂を次第に見出していくのだ。明治維新を生き延びた斉藤が大野千明(村田雄浩)と出会い、二人が新撰組でのこと、南部でのことを回想する形で物語を展開させるのも面白い。貫一郎の口にしたお国自慢を思い出し南部弁で語る斉藤の姿を最後としフェードアウトして欲しかった。貫一郎が息絶えようという時、里に残した家族に話しかけるシーンは長かった。しゃべるわしゃべる。悲しく訴えかけるところが間延びしてしまった。


ミュージック・オブ・ハート

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director  ウェス・クレイヴン

Cast    メリル・ストリーブ  アンジェラ・バセット  グロリア・エステファン  エイダン・クイン  ジェイン・リーヴズ  クロリス・リーチマン

短評

ロベルタ・ガスパーリが開いたハーレムの学校における50人の生徒によるバイオリン教室。生徒の心を掴み、音楽を通して学ぶことの楽しさを教え、市の教育予算に起因しての教室閉鎖の窮地に対しての救済コンサートの開催、そしてついにはイツァーク・パールマン、マーク・オコナー、ジョシュア・ベル等とのジョイントコンサートにより、音楽教育の重要性を訴える。その会場はチャイコフスキーも指揮をした、あのカーネギーホール。カーネギーホールに立つシーンだけでもゾクゾクするほど興奮するシーンである。是非とも行ってみたいホールだ。ただ、クラシックを聴こうとすると物足りない。あと、ストリーブの演技に力入りすぎってとこあり。でも、感動的な実話だと演じながら興奮しちゃうんもしょうがないかもね。ロベルタの子供役で『ホーム・アローン2』『マイ・フレンド・メモリー』のキーラン・カルキンとチャ−リー・ホフハイマーの二人、彼らの演技は良かったよ。実話として見ないとちょっと物足りない映画かな。クレイブンはやっぱり『スクリーム」等のホラー系でしか力を発揮できない監督?


未来は今

1994年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★★

Director ジョエル・コーエン

Cast   ティム・ロビンス  ポール・ニューマン  ジェニファー・ジェイソン・リー  チャールズ・ダーニング  ジム・トゥルー  ジョン・マホーニー

短評

ビルの外壁にへばりつき、今にも身を投げ出さんとしているロビンスのシーンで始まる冒頭と結末が繋がるあたりはありがちな物語。しかし、ダーニング扮する社長のビルからの飛び下り自殺する冒頭と天使姿の社長を結末で絡ませるあたりは上手い。新聞についた求人広告を囲ったコーヒーカップの丸い染み、フラフープ、フリスビーに象徴される円や、細長い机やそびえ立つビル等の直線へのこだわりが現代アートっぽいし、スペースを贅沢に使った巨大なビル内のセット等絵画的な幻想も味わえるファンタジーロマンだ。製作を行ったイーサンと監督のジョエルは見事な脚本を書いているというより描いていると言いたい。ただ、コーエン兄弟の『ファーゴ』『ビッグリボウスキー』で見せた陰惨さはなく、成り上がりの発明家社長の奇想天外な運命を描く、ハートフルな映画である。ロビンスと接触し同郷人だと偽って秘書になり、「新社長は無能」と記事を書く敏腕女性新聞記者を演じたジェニファー、彼女の演技がハートフルさに貢献してるのは間違いない。『ルームメイト』とは異種のヒロイン役だが、どちらも気の強さが見え隠れするなかなかの演技。ニューマン演じる重役は、デクの坊社長により会社の評価を落とし、株を買い占め、会社を乗っ取ろうとする人物、つまり悪役だが、意識的に色を抑えてセピアっぽくなっているこの映画に合うこと!『明日に向かって撃て』とかを思い出してしまう。また、フラフープ発明によりいい気、鼻たーか高になっているロビンスがビゼーのカルメン(ハバネラ)でダンスするシーンは突拍子もなく、素晴らしいセンスだ。


ミラーズ・クロッシング

1990年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ジョエル・コーエン

Cast   ガブリエル・バーン  マーシャ・ゲイ・ハーデン  ジョン・タトゥーロ  ジョン・ポリト  J・E・フリーマン  アルバート・フィニー  マイク・スター  スティーヴ・ブシェミ  フランシス・マクドーマンド

短評

ばくちでは負け続け、女、ヴァーナ(M.G.ハーデン)にはしばかれ後ろに吹っ飛ぶ。裏をかき先回りしようとしても躓いて転ぶ。恐怖にゲロする。そんな情けないトム(G.バーン)ではあるが、帽子をキザに着こなすインテリのギャングである。トムの先の読めないギャング間を立ち回りを描く。イタリア系ギャングのボス・キャスパー(J.ポリト)は、彼が仕組む八百長賭博の裏切り者としてバーニー(J.タトゥーロ)が許せない。しかしバーニーはアイルランド系ギャングの庇護下であり、そのボス・レオ(A.フィニー)が想いを寄せるヴァーナの弟ということからキャスパーの考えはレオに却下される。レオのそんな想いがギャング闘争に発展する。ヴァーナと惹かれあうレオの片腕・トムはレオの気持ちを知りながら、ヴァーナと一夜の情事に至る。それを馬鹿正直に告白するトムはレオのもとを叩き出される。バーニーの居所を土産にキャスパーに取り入る。忠誠心を示せと森(ミラーズ・クロッシング)でバーニー殺害を命じられるが殺せない。助けてやったバーニーには「俺が生きているとまずいだろ」と脅されることになる。情けない行動で窮地は訪れるが、ごまかし、ギリギリで難を逃れていく彼の生き様にスリルを感じさせる。いつ切れるん?もう切れるんじゃないか、と切れた時の恐さを抑えた振る舞い故に貫禄で示すレオが凄い。家で♪ダニー・ボーイ♪のレコードを聞いているとき、キャスパー一味の狙撃を受けるが、機関銃で応戦し殺し屋をしとめていくレオの姿は渋すぎ。銃弾の火花を強調した光と影の銃撃戦は絵的にも美しい。陰影をつけたバリー・ソネンフィルドによるカメラワークも見どこの一つ。