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キューティ・ブロンド

キューティ・ブロンド/ハッピーMAX

キル・ビル

キング・コブラ

 


ギター弾きの恋

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★★★

Director  ウディ・アレン

Cast    ショーン・ペン  サマンサ・モートン  ユマ・サーマン  グレッチェン・モル  アンソニー・ラパグリア  ブライアン・マーキンソン  ジョン・ウォーターズ

短評

アレンのユーモアとペンの”上手い”と言わせる演技がセンスあるラブストーリーを作り上げた。また、アレンやジャス評論家のペン演じるエメットについての証言シーンを入れることで実在の人物かと思わせる手法は見事。そして、身勝手ながら天才ギタリストであるエメットの憎めない優しさを表現するペンだけではなく、口がきけないがけなげなハッティ(S.モートン)が素晴らしい。顔の表情だけで演じる彼女は凄くキュ−トで、彼女を置き去りにサーマン演じる令嬢と結婚したときは、もう彼女の登場は無いのかと寂しく思ったぐらいだ。女性がぱくぱくと食べる姿というのは可愛いんだなあと再認識させてくれたのは、映画中いつも何かを食べていたハッティである。また、食べてばかりでなく、エメットにナンパされ、彼の部屋に連れていかれた時も、エメットが戸惑うくらいあっさりと積極的で、こういった仕草が可笑しく、彼女の純真さを際立たせていた。言葉がしゃべれないハッティや、ギター演奏により心情を訴えてくるエメット。この二人は言葉で語れない心の深みを感じさせてくれる。エメットに捨てられても、しっかり生活していたモートンに拍手。そして、本物のアーティストは身勝手な生活こそがライフスタイルだと豪語していたエメットに、ハッティを失ったことの大きさを認識させ、アレンやペンはそんな感情をギターを自ら壊してしまう行動により非常に上手く表現していた。その後の彼の演奏家生活が変わったことを証言のみで説明し終わるあたりもまた上手いと思われる。たとえ二人の関係がハッピーエンドでなくても、二人の間の大切なものを示して終了するラブストーリーは僕の中で感動的に昇華していった。


Kichen キッチン

1997年

香港・日本

おすすめ度(10点満点) ★★

Director  イム・ホー

Cast    富田靖子  チャン・シウチョン  カレン・モク  ロウ・カーウィン

短評

吉本ばなな原作の映画化。ラブストーリーではあるがじとじとした感じで好きなタイプの物語ではない。しかし、映像は綺麗である。青色に他色を抑えたものとなっており、所々赤や黄色の原色を際立たせている。富田靖子の中国語の上手さにびっくり。


キッド

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director  ジョン・タートルトープ

Cast    ブルース・ウィリス  スペンサー・ブレストン  エミリー・モーティマー  リリー・トムリン  ジーン・スマート  チー・マクブライド

短評

『クール・ランニング』『フェノミナン』のジョン・タートルトープ監督作品。『あなたが寝てる間に』を含め、いつもハートウォーミングな映画ばかりだが、今回もその類に違わない。中年のウィリス。仕事はバリバリこなし、ハイソサエティな現在の生活に全く疑問視していないが、そんな彼の前に8歳の頃の自分が現れる。なんと、8歳の自分から見た現在の生活はその当時の夢を何一つかなえていないつまらんものなわけ。それから少年との旅が始まるが、タイムトラベルで過去に戻り、大人の目で過去を見つめ直すというストーリーだが。過去を変えるのではなく、未来を変えるんだっていうこの映画はある意味前向きな映画。すごく感動的なんだが、ここで大事なのが、ウィリスの生活は、仕事、金、名声に支配されるものであったとしても、心の奥では子供の頃の想いを残していたということ。金や名声にとりつかれてしまった大人な目で過去を体験できたとしても冷めた感情しか沸いてこんだろう。ただ、自分に置き換えて言えることは、自分自身に関係することであればマジになれるだろう。大人の領域に入っている私には、薬とも言える映画だった。と言っても、見終わって数日なんも生活変わっとらんけど。


ギフト

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★

Director サム・ライミ

Cast   ケイト・ブランシェット  キアヌ・リーヴス  ヒラリー・スワンク  グレッグ・ギニア  ジョヴァンニ・リビシー  ケイティ・ホームズ  キム・ディケンズ

短評

天からの贈り物は超感覚。殺人、最初は消息不明だったのだが、不思議な力で謎を解いていく。C.ブランシェットが演じるのはいわゆる第六感を持つ女性アニー。彼女の力で行方不明だったジェシカ(K.ホームズ)の死体発見。その結果、ヴァレリー(H.スワンク)の夫で暴力的な男ドニー(K.リーヴス)が起訴される。もちろん犯人はドニーではないのだが、ストーリー展開が単純。アニーを慕う精神障害者エバディー(G.リビシー)の登場の仕方も凄く安易。キアヌはやっぱ演技は下手。ブランシェット、スワンク、ギニア等共演人が演技派だけに余計に目立つ。キアヌが演じるドニーの役はアクションとかでごまかすことが出来んのだから。この役を演じる役者は大事だったのに人選を誤った。『シンプル・プラン』は良かった監督S.ライミ作としては残念な出来である。


きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー

2002年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director デンゼル・ワシントン

Cast   デレク・ルーク  マルコム・デヴィッド・ケリー  コリー・ホッジス  デンゼル・ワシントン  ジョイ・ブライアント  サリー・リチャードソン  ノヴェラ・ネルソン  ヨロンダ・ロス

短評

自伝執筆を周りから勧められるアントワン・フィッシャーの壮絶な生い立ち、半生は彼自身の脚本により映画化となる。アントワン(D.ルーク)にトーキング・キュアを施し心を開かせる軍精神科医ダヴェンポートとして出演するD.ワシントンが監督であり、第1作目である。喧嘩っ早いアメリカ海軍兵士アントワンは心を開くことが出来ない。ダヴェンポートのカウンセリングでも口を開こうとしない。それでも粘り強く無理強いすることなくアントワンに接するダヴェンポート。カウンセリング医以外にも彼の理解者は出来る。前から気にしていた軍の売店で働くシェリル(J.ブライアント)だ。シェリルがストーカー的に店に通うだけの男にどうして好意を持ったのかは謎だが、とにかく心を許せる家族もいなかったアントワンには初めてよりすがりだ。徐々に語られるアントワンの少年期(M.D.ケリー、C.ホッジス)のテイト牧師のもと里子時代の辛いことといったら驚きだ。テイト夫人(N.ネルソン)によるいじめ、同居するナディーン(Y.ロス)による性的強要。まともに育つはずがない。生まれる前に父親は殺され、刑務所内でお産したという母を知らないアントワンにダヴェンポートは母親探しをさせる。母への思いに抑圧されることからは解放されないと言うのだ。苦労の末見つけ出した母親との再会は重いシーンだった。母に対し道を外すことなく生き抜いてきたことを報告するアントワンに対し、何も語らず一筋の涙を流すのが精いっぱいの母親。それなりの辛い事情があったことが想像できる母親に非難の言葉は浴びせられない。母親探しの旅で父方の親類に向かえられる事になり、大勢の家族と共に感謝祭を過ごす。アントワンの夢が叶ったことが嬉しい映画だ。アントワンの開かれていく心をじっくりと丁寧に描いていた。だが、ダヴェンポートと妻バータ(S.リチャードソン)の抱える夫婦問題についてはあっさりとしすぎだった気がする。僕たち問題があるんだ、もう問題は克服できそうだと語っただけのようなアプローチだった。


キャスト・アウェイ

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ロバート・ゼメキス

Cast   トム・ハンクス  ヘレン・ハント  ニック・サーシー  ジェニファー・ルイス  ジョフリー・ブレイク  ピーター・ヴォン・バーグ  クリス・ノス  ラリ・ホワイト

短評

『フォレスト・ガンプ/一期一会』のR.ゼメキスが、再びハンクスと仕事をした作品。飛行機の墜落から無人島暮らしを強いられるようになったチャック(T.ハンクス)の話。無人島で暮らすチャックの彼女がケリー(H.ハント)。監督、主演男優女優がアカデミー受賞者である。文明社会ではやり手のエンジニアであっても遙か孤島に一人きりとなるといったいどうなるか。やはり、人間は一人では生きていけない。チャックはバレーボールに話しかけ、無二の親友になる。彼の名はそのロゴからウィルソン。この映画にはウィルソンだけでなく、フェデックスという実在の社名もバリバリの仕事人間チャックが活躍する会社として登場する。フェデックスは宅配会社で、チャックが無人島に漂着するようにフェデックスの宅配荷物も漂着する。バレーボールはその中の一つであった訳だ。無人島で火を起こし、蟹や魚を食べやむを得ないながらも逞しく生きる彼が孤独に耐えるのに助けになっているのがウィルソンとケリーからもらった彼女の写真入りの懐中時計。後一つ、彼が支えとしているものに決して最期まで開けなかったフェデックスの宅配荷物。また、その箱には送り主のつけた天使の羽のマークがあるのである。『フォレスト・ガンプ/一期一会』でも羽を効果的に用いていたゼメキスだったが、今回もやってくれた。神の贈り物のように考えたいその荷物を最期まで開けずにおいておきたいというその気持ちは凄くよく分かる。この箱は、自ら島を脱出し再び文明社会に戻るも、かつての恋人ケリーが歯医者と結婚し子供ももうけているという事実を知ることとなった後、4年の月日が経っているが荷物として自らの手で送り届けられるということで映画完了する。ケリーは結婚してしまってはいるが、彼女の誠実さはチャックにも観客にも通じるし、彼は新たな気持ちで再出発できることが良い。最期交差点でハンクスが女性と出会うが、彼女には宅配荷物に記された羽のマークが・・。このあたり出会いや人生の岐路に喩えられる交差点を舞台とする当たりもクール。


キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

2002年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★

Director  スティーヴン・スピルバーグ

Cast    レオナルド・ディカプリオ  トム・ハンクス  クリストファー・ウォーケン  マーティン・シーン  ナタリー・バイ  エイミー・アダムス  ジェニファー・ガーナー  フランク・ジョン・ヒューズ  ブライアン・ホウ  ジェイミー・アンダーソン

短評

実在の天才詐欺師フランク・W・アバグネイルの自叙伝を原作として作られた映画。S.スピルバーグが監督した60’Sは柔らかで明るく、陽光による靄が優しい画面を作り出し、詐欺という犯罪をめぐるストーリーに暖かみとライトな感覚を与えている。主人公アバグネイルを演じるのがL.ディカプリオ。アバグネイルの父親(C.ウォーケン)と母親(N.パイ)を慕う子供らしさを有しながら、父親の事業失敗、両親の離婚という不幸の結果、天才的頭脳を駆使して詐欺師の道へ。パンナム社のパイロット、小児科医、或いは弁護士に成りすまし、偽造小切手を現金化していく。現金化システムの盲点をつく頭の良さと窮地にも適応できる機転の良さ、これを15歳そこそこの少年がやっているのだから驚きだ。驚いたのはこの犯罪を追うFBI捜査官カール(T.ハンクス)も同じである。頭の良さも実感する。なんといっても目の前にアバグネイルを追い詰めながら、とっさにシークレットサービスになりすましまんまと逃亡されるのだ。そんな彼に親心のようなものを抱いていくカールを見事に演じたハンクスは流石だが、世界的スケールの詐欺を働きながらも少年っぽさを残すアバグネイルを演じたデカプリオが実にピッタリの適役だ。彼は悪ガキがよく似合う。それもどこか内に求愛を持ったキャラである。逮捕された後アバグネイルは金融犯罪阻止を目的としたコンサルタントとして活躍。まさに犯罪者を極めたからこそ活躍できるポストである。この映画、犯罪暦だけで充分ドラマ性のある物語だがアバガネイル親子愛を加味し描いたところがスピルバーグの上手いところ。その結果がC.ウォーケンの熱演に繋がり、アカデミー賞ノミネートとなった。クリス・クーパーにさらわれたため受賞には至らんかったが。


ギャラクシー・クエスト

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★

Director  ディーン・パリソット

Cast   ティム・アレン  シガーニー・ウィーヴァー  アラン・リックマン  トニー・シャローブ  サム・ロックウェル  ダリル・ミッチェル  エンリコ・コラントーニ       

短評

『スタートレック』のパロディであるが、これがなかなか面白い。ギャラクシー・クエストとは人気SFテレビ番組で、これが、異性人の登場から作り話でなく現実となっていくのである。それも、この異性人、奇妙で憎めないしゃべり、表情をしているのだが、どこか間抜けっぽい。しかし、基本的にはいいやつで、遠い星に住む異性人ながらギャラクシー・クエストをドキュメンタリーと勘違いして見ているオタクの集まりなのだ。お惚けなんだけどテンポ良く、A.リックマンもコメディの境地を切開いた感あり。トカゲ頭由来の役をシェークスピア役と比べ馬鹿にし、情けないと思っている彼だが、オタク達の真剣さ、純真さに触れ、トカゲ頭の役を演じるのでなく、なりきっていく。S.ウィーヴァーは宇宙服を着せるに限る。今回は化け物と格闘するシーンは見られないが、同じように宇宙服を着ていた『エイリアン』出演時とは違った着こなしを見出したみたい。私にとってT.アレンは『サンタクロース』以来の登場であったが、すごく良かった。


キューティ・ブロンド

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ロバート・ルケティック

Cast   リース・ウィザースプーン  ルーク・ウィルソン  セルマ・ブレア  マシュー・デイヴィス  ヴィクター・ガーバー  ジェニファー・クーリッジ  アリ・ラーター  ホーランド・テイラー

短評

主演は『リトル・ニッキー』『カラー・オブ・ハート』のR.ウィザースプーン。垢抜けた気の強さが映画に合っている。出世欲の強い恋人には、ブロンドで人気者であるにもかかわらず彼女の見た目が自分の出世の妨げとなると言う理由で別れられる。しかし、陽気さが売りの彼女は政治家志望の恋人の心を取り戻そうと一念発起。それで、ロー・スクール試験に通るんだから凄い。頭脳のレベルの高さはもちろんのこと、セクハラやかさにきた権力に対し、持ち前の明るさで立ち向かっていく姿には好感が持て、観てる方も元気づく。いやー、しかし、法曹界に通じた特権を持ったロー・スクールの教授というのはピチピチの女性を前にしているのだから、しっかりしないと将来をちらつかすスケベ親父への道のりは近い。


キューティ・ブロンド/ハッピーMAX

2003年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director チャールズ・ハーマン=ワームフェルド

Cast   リース・ウィザースプーン  サリー・フィールド  ボブ・ニューハート  ルーク・ウィルソン  ジェニファー・クーリッジ  レジーナ・キング  アラナ・ユーバック  ジェシカ・コーフィール  ブルース・マッギル  ダナ・アイヴィ  メアリー・リン・ライスカブ  スタンリー・アンダーソン

短評

女であればキュートでなければ!思いっきりピンクの服で身を包みブランドを着こなすエル・ウッズ(R.ウィザースプーン)。歩く姿も軽快颯爽な彼女に勇気付けられる。どんな困難もポジティブに対処し、周囲の人間も惹きつけられていく。前作はブロンドのイメージを払拭すべくハーバード法科に入学、セクハラなどに真っ向から対決、自分の力で大手法律事務所勤務を実現していく。続編であるこの映画でも前向きな考えで突き進む。エメット(L.ウィルソン)との結婚を控え、結婚式に愛犬ブルーザーの母親を招待しようとするが、化粧品会社の動物実験に使われていた。エルは化粧品会社を訴えようと事務所で提案するが却下されクビになる。こんなことで諦めるわけの無いエルはワシントンへ行き政界活動を始める。化粧品開発の為の動物実験禁止の法律を作ろうといわゆるブルーザー法案成立へと頑張るのだ。ラッド下院議員(S.フィールド)の裏切りにより法案が引っ込められてもめげない!へこまない!“デルタ・ヌウ”なる女性クラブのメンバーの援助も得て再度法案提出へ活動するのだが、リービー下院議員(D.アイヴィ)も同じ出身だとして急に意気投合していたこのクラブの団結は凄い。だけど化粧品開発に動物実験を行ってはいけないというわりには派手に着飾っているエルたちにそんな事言える資格があるのか?嗜好品開発に動物犠牲があっていいのかという心情的なものは分かるが、食品だったらいいのか等考えると、一面だけを見ただけの愚法であるとしか言えない。そんなものに頑張っていただいてもなあというのが正直なところ。もっと他に誰から見ても不条理なものはいくらでもあるはずだが・・。


キル・ビル

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★

Director クエンティン・タランティーノ

Cast   ユマ・サーマン  デヴィッド・キャラダイン  ダリル・ハンナ  ルーシー・リュー  千葉真一  栗山千明  ヴィヴィカ・A・フォックス  ジュリー・ドレフュス  マイケル・マドセン  マイケル・パークス  大葉健二  シャナ・スタイン  ボー・スヴェンソン  マイケル・ジェイ・ホワイト  ゴードン・リュウ  北村一輝  田中要次  國村隼  風祭ゆき  麿赤兒

短評

『レザボアドッグス』『パルプ・フィクション』『ジャッキー・ブラウン』に続くQ.タランティーノ監督第4弾。『パルプ・フィクション』のU.サーマンを主人公ブライドに据えるバイオレンスアクション。R−15指定の腕が、頭が切り落とされていくブラッディな描写は壮絶。復讐すべき敵オーレン・イシイ(L.リュー)の最後は『ハンニバル』のクレンドラー(R.リオッタ)を思い出してしまうようなぎょっとする姿。それはタランティーノ映画であり、今作は深作欣二へのオマージュでもある。日本映画への思い入れも深く、服部半蔵(千葉真一)あり、GOGO夕張(栗山千明、深作欣二『バトルロワイヤル』)あり、音楽では♪梶芽衣子「修羅の花」♪もかかる。特にエンドクレジットの♪梶芽衣子「怨み節」♪がめちゃ渋いのだ。オーレンの過去を振り返るシーンはアニメとなっている。これも日本アニメを好むタランティーノの拘りであるし、アニメ描写がキャラクターのイメージを強烈に作り上げている。役者が作りきれない目の形、口の形をアニメでは思い切り自由に描写できるのだ。また、ブライドの日本刀アクションはもちろん、GOGO夕張の鎖ハンマーによる格闘アクションが素晴らしい。ただ、ブライドとオーレンから聞かされる日本語が下手。外国を舞台としたたどたどしい日本語はまだ気にならないかもしれない。しかし、東京のやくざ世界の中での使われる下手な日本語はひっかかって仕方ないのだ。外人の役なんだから英語でしゃべれば良かったのだ。暗殺集団からかたぎになることを許されず結婚式を襲撃され全てを失ったブライドの復讐は凄まじい。ヴァニータ(V.A・フォックス)とのナイフによる格闘も凄いが、服部半蔵の鋳た日本刀で立ち回り、クレイジー88をばったばったと斬り倒す青葉屋のシーンはそれだけで価値がある。オタクであるタランティーノと同じ目の高さで楽しめばイケル映画だ。


キング・コブラ

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★

Director デビッド・ハイレンブランド、スコット・ハイレンブランド

Cast   ノリユキ・パット・モリタ  スコット・ブランドン  カセー・ファロ  ジョセフ・ラスキン  コートニー・ゲインズ  ホイト・アクストン

短評

研究所で起きた事故により遺伝子操作で生まれた巨大な毒ヘビが逃げ出した。コブラとガラガラヘビが合わさって出来た。これがまた、わざとB級映画っぽさを追求しているのかという位の貧粗な出来のキングコブラ。進歩がめざましいアニマトロニクス技術はどこへ行った。いかにも人形っぽいヘビが人間を襲い始めるのだ。研究所の博士は老練なは虫類学者とともにヘビに立ち向かう。共に立ち向かうんだが、それぞれがてんでバラバラの行動をとる。そのため、キングコブラにやられてしまうのである。それにしてもさすがはパット・モリタ。『ベスト・キッド』でラルフ・マッチオと共にコブラ会に立ち向かっただけのことはある。キングコブラの前にたじろうこともなく、20cm程度の距離で睨み合いを演じた。でもなんで睨み合いしてるの。