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リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い

リクルート

Returner リターナー

リトル・ヴォイス

リトル・ダンサー 

007/リビング・デイライツ

リプリー

リプレイスメント

猟奇的な彼女

 


リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い

2003年

アメリカ/ドイツ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director スティーヴン・ノリントン

Cast   ショーン・コネリー  スチュアート・タウンゼント  ペータ・ウィルソン  シェーン・ウエスト  トニー・カラン  ジェイソン・フレミング  ナサーラディン・シャー  デヴィッド・ヘミングス  リチャード・ロクスバーグ  マックス・ライアン

短評

『ブレイド』のS.ノリントン監督だけに期待は大きかったのだが、世界のヒーローをやたら集めたよくばり映画は、やはり2時間程度ではキャラクターを深く描ききれていなかった。冒険王クォーターメイン(S.コネリー)をチームリーダーに、不老不死男ドリアン・グレイ(S.タウンゼント)、ヴァンパイアのミナ・ハーカー(P.ウィルソン)、透明人間ロドニー・スキナー(T.カラン)、ネモ船長(N.シャー)、ジキル&ハイド(J.フレミング)そしてトム・ソーヤー(S.ウエスト)たちが超人同盟“ザ・リーグ”を結成し、世界征服を企むファントムに立ち向かう。ヴァンパイアとネモ船長がチームを組むだろうか?トム・ソーヤとジキル博士が一緒に事に当たるだろうか?考えもしないような発想だけは面白かった。彼らはジャンルを超えた戦い(副題はこれにしていい)を展開していた。彼らを結成したのは007のボスと同名のM(R.ロクスバーグ)なんていうのも洒落ていた。「大海の剣」ノーチラス号やネモ・モービルの絢爛なデザインは、19世紀後半のタンク等近代兵器を先取る敵ファントム側のそれとの対比で特に際立ち面白いデザインだ。が、個性の強い彼らだけに難しい。一人一人のヒーローはそれぞれメインで描けるキャラで、脇役ではありえない。ミナとドリアンが昔恋人だったという設定も互いに超人化した彼らのせつない部分を描くに充分生かされなかったのも残念。ファントムの正体が分かってからは敵がなんやら急にしょぼく思えたのも物足りない点。


リクルート

2003年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ロジャー・ドナルドソン

Cast   アル・パチーノ  コリン・ファレル  ブリジット・モイナハン  ガブリエル・マクト  ユージン・リピンスキ  ケン・ミッチェル

短評

『13デイズ』『ダンテズ・ピーク』『追いつめられて』 のR.ドナルドソン監督はペンタゴン、ホワイトハウスに続きCIAに迫る。CIA工作員のトレーニング模様、スパイとしての資質を身につけていく過程を描くことで、人格を維持するにギリギリの厳しさを表現する。信じるべきものが分からない不安定な状況でたどるサスペンスフルな物語に訓練生ジェイムズとしてC.ファレル、教官ウォルターとしてA.パチーノをリクルートした。『フォーン・ブース』で追い詰められた状況を熱演できたその実力はジェイムズの役でも生かされている。工作員は末端に散らばっては情報を収集しCIA本部や各機関に伝達する言わば“血液”のようなもの。そして傷を負おうものなら自らかさぶたとなって傷口を塞がなければならない。生きたまま捕まることなど決して許されない秘密工作員が如何に孤独な存在であるかを感じさせる。周りの人間は友人だろうが、彼女であろうが信じられない。訓練を共にしたレイラ(B.モイナハン)とは惹かれあいながらも互いに監視を怠れない工作員であるが故の危険で悲しい関係なのだ。最後にパチーノお得意の演説がやはり用意されているのだが、そこに結びつけるためにウォルターは優秀な工作員を要請する必要があり、MIT大学出の切れ者ジェイムズが欠かせないのだ。ウォルターが要所で出す指示指導はベテランって感じだったし、窮地に立たされてもしのいでいくジェイムズとの対比はいい。ただ、自分を正当化するウォルターの演説は思いっきり空回りしていた。


Returner リターナー

2002年

日本

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director 山崎貴

Cast   金城武  鈴木杏  樹木希林  岸谷五朗  岡元夕紀子  村田充  飯田基祐  清水一哉  河合千春  高橋昌也

短評

ブラックマネーを奪還し、依頼者に返すリターナー・ミヤモト(金城武)。80年後の世界から地球を救うために時空を越えてやってきたミリ(鈴木杏)と宇宙人ゲートダグラの侵略を阻止するために奔走する。ミリがミヤモトに協力させるために彼の体にセットする爆弾。リモートコントロール出来、除去しようとすると爆発するという設定は、これまでいくつの映画で観てきただろうか?もっとドラマティックな動機を用意して欲しかった。ミヤモトが過去に友達を殺された遺恨から探している犯人。溝口(岸谷五郎)が次第に宇宙人侵略問題でも仇役となっていく。ゲートダグラを補足した宇宙研究所の女研究者が溝口に拿捕したゲットダグラの情報を流す経緯の説明が希薄。一匹のゲートダグラが侵略の発端でこの一匹を殺してしまえば侵略の歴史を変えられるという未来人の単純な考え方が信じられなかったが、やはりこの考えは誤り。帰郷を希望していた一匹のゲートダグラを溝口が殺したことで迎えに来ていたゲートダグラの怒りを買うのだ。溝口の手からゲートダグラを守ろうとするミヤモト。彼の『マトリックス』ネオばりの活躍で地球は救われる。突如として現れる銃弾を避けるという超人的な能力に納得は出来ない。『エイリアン』のデザインからさして独創性の無いゲートダグラの容姿も残念だ。ミヤモトとの想いを旨に未来に戻るミリだけでなく、宇宙人ゲートダグラも故郷に帰るリターナーとなったというお話。


リトル・ヴォイス

1998年

イギリス

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★★★

Director マーク・ハーマン

Cast    ジェイソン・ホロックス  ユアン・マクレガー  ブレンダ・ブレシン  マイケル・ケイン  ジム・ブロードベンド  

短評

『ブラス!』の監督マーク・ハーマンがまたまたやってくれました。現実味があり、せつなさの残るファンタジーを描いた映画を見事に監督・脚本である。自分の殻に閉じこもり、話もできない少女をホロックスが演じている。大好きだった父親が死んでから、父の残したレコードばかりを聴いている。レコード屋を残して先立った夫を憎み、夜な夜な遊び歩く母親も娘をリトル・ヴォイスと呼んで馬鹿にしているものの、ブレシンの演技によってなにか憎みきれない人物となっていた。ケインが演じるタレント・エージェントも商売欲による人間らしさが現れ、情事にしけこもうとする際にも、聞こえてきたリトル・ヴォイスの歌声を自らの成功につなげようとする。この映画の見所はケインがプロデュースしたリトル・ヴォイスのライブシーンだが、その歌声には圧倒される。また、上手いだけでなく、マリリン・モンローなどそっくりである。ホロックスは舞台でもこの役を演じているらしいが、この役は彼女の歌唱力があってこその役である。この映画ではリトル・ヴォイスとだぶらせて鳩を登場させている。この鳩を飼い、世話しているのがマクレガー。彼はリトル・ヴォイスに現実の世界に足を踏み入れる勇気を与え、彼女を見守る。そんな彼の飼う鳩が飛び立ったり、小屋に戻るシーンは彼女の気持ちがイメージされて哀しい。非常に無口であるが温か味のある青年を演じたマクレガーは良かった。『スターウォーズ・エピソード1』等メジャー作品にも出演できるようになった彼だが、こういった作品に出ることも忘れないで欲しい。とにかく、歌の素晴らしさが心に滲みた。


リトル・ダンサー

2000年

イギリス

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★

Director スティーヴン・ダルドリー

Cast   ジェイミー・ベル  ジュリー・ウォルターズ  ゲアリー・ルイス  ジェイミー・ドラヴェン  ジーン・ヘイウッド  スチュアート・ウェルズ  マイク・エリオット  

短評

イギリス映画で炭坑、労働スト、失業とくれば『ブラス!』。または『フル・モンティ』が浮かんでくる。そういう意味では、この映画はパターン化されたもののように感じる。『ブラス!』等より先に鑑賞していれば私の評価は高くなっていたであろうが。バレエダンサーということで、ゲイを登場させる意味があったのか?主人公・ベルの友人(ウェルズ演じる)は別にゲイでなくても良かったのでは・・。ルイス演じるパパはなかなか共感が持てる人物。男としてのプライドを高く持っていながら、大切なもののために堪えることも出来る父としての男らしさを見せる。体育館でボクシングとバレエのクラスを儲け、この二つを上手く対比している。息子には男らしさを求める父やドラヴェン扮する兄が、ベルがバレエをする事に拒絶しながらも、彼の努力、華麗なダンスを目のあたりにし、バレエそのものに対する理解を示していく。最後は大人になったベルが主役をはる劇場公演のシーン、そんな彼を有名なトップダンサーであるアダム・クーパーが演じ、引き締まった体を披露する。それだけで栄光という格好良さが感じられるのだが、その一方、観客席には、兄と父の姿以外にゲイとして立派に成長した友人を登場させる。なんとも言えない余韻を残して終わってくれた。


007/リビング・デイライツ

1987年

イギリス

おすすめ度(10点満点) ★★★★★

Director ジョン・グレン

Cast   ティモシー・ダルトン  マリアム・ダボ  ジェローン・クラッベ  ジョー・ドン・ベイカー  ジョン・リス=デイヴィス  アート・マリック  アンドレアス・ウィズニュースキー  デスモンド・リュウェリン  ロバート・ブラウン

短評

ボンドカー・アストン・マーチンがレーザービームにミサイルを搭載し大暴れするから嬉しい。4代目ボンドとしてT・ダルトンが起用されているが、ちょっと真面目な007となったかな。これまで『007/美しき獲物たち』『007/オクトパシー』『007/ユア・アイズ・オンリー』 を監督してきたJ.グレンとは、このあと『007/消されたライセンス』で再び組んでいる。T.ダルトンが演じるボンドは精力減退か?ボンドガール・M.ダボ演じるチェリストだけにしか目を向けない。このキャラクター設定はチェロをそりの代わりに用いるチェイスシーンに生かされている。持ち歩く楽器、特にチェロは大きいだけあって人物や雰囲気描写に効果的で、絵になる。そんな彼女がコンサートで弾いているのは♪ボロディンの弦楽四重奏曲第2番♪。ゆらゆら揺られていたくなるようないい曲である。登場する悪役では、J.クラッベに物足りなさを感じる。007の同僚を手にかけるロシアの殺し屋A.ウィズニュースキーは冷徹な感じが出ていて良かったし、戦争マニア演じるJ.D.ベイカーもなかなか。オタク的悪役は007の好敵手として欠かせない。慣れ染みのオープニングクレジットでかかる音楽はa-haの♪リビング・デイライツ♪。


リプリー

1999年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★★

Director アンソニー・ミンゲラ

Cast   マット・デイモン  グウィネス・パルトロウ  ジュード・ロウ  ケイト・ブランシェット  フィリップ・シーモア・ホフマン

短評

今の自分でいるより、偽りでも誰かになりたい・・・・こんな事を思うなんてとてもかわいそうなリプリー。・・のはずだった。ところが、アラン・ドロンの『太陽がいっぱい』が名作として存在しているため、これと比較してしまう。リプリーに扮するマット・デイモンは美形じゃないもん。アラン・ドロンにはあれほど感情移入が出来たのに、今回のリプリーは非常に器用な単なるホモの殺人者ではないか。リプリーにはむしろディッキーに扮したジュード・ロウの方がよかったのではないだろうか。それにしてもグウィネス・パルトロウはハイセンスである。色んな衣装をセンス良く着こなす。この点では共演のケイト・ブランシェットもかなわない。しかし、監督は『イングリッシュ・ペイシェント』のアンソニー・ミンゲラ。色彩等絵画的映像美はきれいだったような気がする。


リプレイスメント

2000年

アメリカ

おすすめ度(10点満点) ★★★

Director ハワード・ドイッチ

Cast   キアヌ・リーブス  ジーン・ハックマン  ブルック・ラングトン  ジョン・ファブロー  リス・エヴァンス  ブレット・カレン

短評

ドイッチは『プリティ・イン・ピンク』の監督である。『プリティ・イン・ピンク』も青春もの(ただし、登場人物の年齢設定は若い)であり、劇場に観に行って結構女の子のせつない部分を感じ満足して帰った覚えがある(昔の事は美化される)。今、ヒロインだったモリー・リングウォルドはどうなってるんだろうか。リプレイスメントの方に戻るが、『メジャー・リーグ』のアメフト版といえるだろう。どうしようもない(プロにこんなレベルおるか?というようなとんでもない)連中が最後は優勝までこぎ着けるというパターン。いわゆるドタバタコメディーである。「メジャーリーグ」では感じられなかったのに、こちらは恋愛ドラマの要素がちょっと浮いている。元警官のすぐキレる役であるファブローやキッカー役のエヴァンスは良かった、面白かった。喧嘩により仲間全員が留置所に入れられ、そこでなんとなく♪恋のサヴァイバル♪を歌い踊り出すシーンは気に入っている。というのもグロリア・ゲイナーが歌うこの歌自体好きだし、1ヶ月の間に4回も聞いたからである。『コヨーテ・アグリー』の中でも♪恋のサヴァイバル♪が唄われ、この2本の映画を1ヶ月の間にそれぞれ劇場、飛行機の2回づつ見たのだ。


猟奇的な彼女

2001年

韓国

おすすめ度(10点満点) ★★★★★★★

Director クァク・ジェヨン

Cast   チョン・ジヒョン  チャ・テヒョン  キム・インムン  ソン・オクスク  ハン・ジンヒ  キム・イル  イム・ホ  ヤン・グムソク

短評

酔いつぶれた彼女(J.ジヒョン)をキョヌ(C.テヒョン)が介抱して始まる男と女のすとーりー。助けた彼女は猟奇的。といっても、ちょっぴり凶暴で、ビンタをビシバシ食らわし、「死にたいの」の決めぜりふでキョヌ(C.テヒョン)に色々要求し、強要するという程度のワイルドさ。むしろ別れた(後に死別だと分かる)彼氏のことを引きずる彼女は痛々しくかわいい。タイトルにある猟奇的という言葉の印象から想像するおぞましさは無く、ゲロねたが多少続くことによる以外には、生理的不快を催すことは無い。自己中の彼女に振り回されるキョヌもいい味を出している。情けない様でいて、いいヤツであることを彼女にも我々にもあてつけることなく印象づける。そんな柔で優しい彼の性格は、父さん(K.インムン)、母さんに(S.オクスク)に女の子のように育てられ、7歳になるまで女だと思っていたことからも裏付けているユーモアも面白い。タイムカプセルなんてコテコテのロマン的要素を用いたりしているが、こんなありきたりのアイテムに頼ることなくドラマチックに盛り上げる。彼女の見合い相手の男(イム・ホ)が語り始めるキョヌから教えてもらったという彼女と付き合う心得、埋められたタイムカプセルの傍に立つ木の秘密。心が温かく潤う瞬間がある。運命的なものは恋愛を盛り上げるが、セレンディピティの到来を強く意識させることなく、偶然の再会を感動的に持ってくるK.ジェヨン監督の脚本は素晴らしい。ユーモアもとびきりのセンチなラブストーリーだ。