緋色の研究

「人生と言う無色の糸の中に殺人と言う名の真っ赤な糸が混じっている。
 それを手繰り寄せ1インチ刻みにして人前にさらけだすことがぼくらの仕事だよ」

(緋色の研究冒頭 Sherlock=Holmes)

 この「緋色の研究」は最初ドイルは「もつれた糸」と名付けたようです。(シャーロック・ホームズの私生活より)元の題のごとく、推理小説の「もつれた糸」を見つけ出しましょう。
 レポートとは、僕自身の意見が含まれていないものを言います。
  1. アイデンティティの問題――綾辻行人『フリークス』を題材に――
     人間は他者との差異によってアイデンティティを形成している。にも拘らず我々は自らアイデンティティが備わるものだと思っている。しかし本当にそうなのだろうか。短編集『フリークス』及び幾つかの作品を読み解くことでアイデンティティの確立過程を検証、及び推理小説の未来を探っていく。
  2. 近代化の罪:「唇の捩れた男」と「黄色い顔」を題材に
     コナン・ドイル「唇のねじれた男」(『シャーロック・ホームズの冒険』収録)は従来、失踪したネヴィル・セントクレアに道徳上の罪(sin)があり、セントクレア夫人には罪がないとする考えが一般的だった。
     しかし本当にセントクレア夫人には罪がないのだろうか。本稿では彼女のsinを検証し、それが近代化の流れの中でどういう位置付けにあるか考える。また冒頭に登場するアイザ・ホイットニーと比較、及び「黄色い顔」との比較をする。
  3. 古典の再版ラッシュの分析:二〇〇六年度「このミステリがすごい」を中心に
     近年、古典の翻訳はすごいものがある。なぜ、今古典の再版が相次いでいるのだろうか。二〇〇六年度「このミステリがすごい」を中心に分析している。
  4. 動機の捕らえ方の変遷
  5. 推理小説は児童文学として相応しいか
  6. ミステリの歴史、各時期とその特徴
  7. 動揺に見るミステリ性
  8. トリックに著作権は発生するのか?
  9. 名前に御用心
  10. TRICK第一回放送を終えて
  11. 本格と新本格
  12. 最近の名探偵コナンにおける考察
  13. ミステリの映像化における問題点
  14. ワトソン役の意義
  15. 世界中に愛された名探偵
  16. 本格派におけるリアリティについての考察
  17. レポート:グラナダホームズの着信メロディ紹介(Docomo,ez版)
  18. レポート:グラナダホームズの着信メロディ紹介(J-sky版)
  19. 「唇のねじれた男」に出てくるジェイムズについて
  20. トラヴェル・ミステリについて
  21. 数学的ものの見方と推理小説
  22. あるミステリー・ドラマで・・・
  23. ゲームから見る本格派復興
  24. どこまでが常識なのか?
  25. 四つの掟〜パズラーを書く際、気を付けるべき点〜
  26. 名探偵コナン「ベイカー街の亡霊」感想
  27. 探偵小説と怪奇小説の関連性
  28. 黄昏の館に集合した探偵の名前についての考察
  29. 「ロナルド・ノックスの探偵小説十戒」及び「ヴァン・ダインの二十則」に対する反例
  30. "The Adventure of Specked Band"の邦訳についての考察
  31. 探偵小説とは何か?〜分類とその実例〜
  32. ホームズはどうやって飯を食っていた?
  33. ぶな屋敷と2000年の完全犯罪に挑む2人の女
  34. ホームズの"手品"とその種明かし
  35. ホームズの書いた論文
  36. ワトソンの語らざる事件
  37. ホームズ人名録
  38. 金田一少年とエラリィ・クイーン
  39. シャーロック・ホームズは本当に文学について無知か?
4〜6は未完成です。「回想」、「恐怖の谷」「バスカヴィル家の犬」、「緋色の研究」、「四つの署名」はまだ終わっていません。
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