探偵小説と怪奇小説の関連性


 注意して頂きたいのは何も盗作が悪いと言っているのではなくあくまでも純粋に元ネタを捜している。
 ぼくはザヴンというページをよく見るのだが、その中に「こわ〜い話」と言うのがある。それについて探偵小説のサイトに相応しいネタが二つあったのでコメントしておきたい。
 一つは「ストーカー」と言うタイトルの話である。その話はストーカーの犯人は実はベッドの下に隠れていたというものなのだが、どこかで聞いた話だと思わないだろうか?そう、かの乱歩の『人間椅子』と酷似している。(こちらでこの話の全文を見れます)
 二つ目は「壁」というタイトルの話である。これは、壁から子供の死体が出てくるという話なのだ。そう。モデルはポオの『黒猫』である。(こちらでこの話の全文を見れます)
 推理作家が、同時に怪奇作家である例は多く、江戸川乱歩、ポオの他にも、ガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」は怪奇小説に含めても好いのではなかろうか?横溝正史、ディクソン・カー等は物語自体が怪奇趣味であるし、コナン・ドイルの名作「まだらの紐」、「バスカビル家の犬」等も妖しげな雰囲気が漂っている。
 僕は以上の事から、推理小説と怪奇小説は言わば親子のような関係にあると考えている。ここで言う怪奇小説というのは小泉八雲の「耳無芳一」のような幽霊がどうこうとかいう非科学的な話ではなく江戸川乱歩の「白昼夢」等、生々しい怖さというものである。

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