4/ 9(水) マドリード

ヘタフェ地区。

今日は一日マドリード観光なので、朝はのんびり起きました。
もっと寝てたいくらいだったんだけど、掃除のオバチャンたちの会話の声で起きてしまったので。

ただ、あまりゆっくり寝てるわけにもいきません。
今日向かうのはマドリードのヘタフェ地区。
ヘタフェCFの練習見学に行くのです。のんびりしてたら終わっちゃう!
ヌエボス・ミニステリオス駅から地下鉄10番線で、終点プエルタ・デル・スールへ。
ここから地下鉄12番線。環状線なので行き先に気をつけて、8駅先のロス・エスパルタレス駅で降ります。

駅構内の地図を見ると、ヘタフェCFの本拠地コリセウム・アルフォンソ・ペレスは
ヘレンケラー通り一本であっという間です。
あっという間にスタジアムへ。

駅構内のマップ
(駅構内のマップ)
コリセウム・アルフォンソ・ペレス
(コリセウム・アルフォンソ・ペレス外観)

スタジアムで練習してるかもしれないと思い、中に入ります。
係員も誰も居ない。出入り自由です。

コリセウム・アルフォンソ・ペレス
コリセウム・アルフォンソ・ペレスコリセウム・アルフォンソ・ペレス
(コリセウム・アルフォンソ・ペレス)

スタジアムを見ていたらヘタフェCFのトーレス会長を見つけました。
この会長の事、人として好きです。
「プレジデンテ!」と声をかけ、一緒に写真を撮ってもらいました。

トーレス会長と2ショット
(トーレス会長と2ショット)

そして、スタジアム裏にある練習場へ向かいます。
練習場の位置は事前に調べてあったのです。ふふふ。

手前のコートに誰も居ないので一瞬焦りましたが、
その奥のコートから声が聞こえてきて、練習しているのがわかりました。

練習場・その1
(練習場・その1)

コートに行くと30人ほどのファンの他に、報道陣が結構居ます。
この翌日がUEFAカップ準々決勝、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンとの一戦が控えているためです。
練習は始まったばかりなのかな。ストレッチから見られました。

ストレッチ中
(ストレッチ中)

練習メニューはしっかりしてます。
パテルナで見たバレンシアCFの練習とは大違い。
守備練習、攻撃練習、フィジカルトレーニング、ハーフコートでの紅白戦。
これがサッカーの練習だよね。

練習の様子練習の様子
(練習の様子)

紅白戦ではボランチのパジャルドがセンターバックをやってました。
あぁ、この使われ方は完全に戦力外なんだろうな。
ケガでシーズンを棒に振っていたレドンドも参加しています。

紅白戦の様子紅白戦の様子
(紅白戦の様子)

「気合入ってるなぁ」というのが感想。
そりゃ大一番を翌日に控えてるわけですから当然なんですが、バレンシアCFはそんな事なかったし…。
それと、トーレス会長がしっかり練習を見に来ていました。
さっきまでスタジアムに居たのに、噂に違わず、精力的に動く人のようです。
紅白戦ではガビランが見事なループシュートを決め、ファンから喝采を浴びていました。

紅白戦の時のガビラン
(紅白戦の時のガビラン)

練習を間近で見てたら、現地のテレビ局の記者にインタビューされました。
英語で!英語でお願いします!

記者「どこから来たの?」
okku「日本です」
記者「明日のヘタフェCFvsバイエルン・ミュンヘンの試合、どちらが勝つと思う?」
okku「ヘタフェ、ヘタフェ。それしか考えられない」

地元記者だったみたいで、この答えに満足気に握手を求めてきました。

記者「ありがとう、ハポネス」
okku「アニモ、アニモ(頑張って)」

練習が終わったのを見て、お目当ての選手を探します。
選手たちはこの練習場から、スタジアムまで歩いていきます。
スタジアム内に更衣室やシャワー室があるようです。
一番に帰っていく選手の後姿、あれは…ガビランだ!

okku「ガビラン!」
ガビラン「?」
okku「私はバレンシアニスタです。あなたに会いにきました」
ガビラン「おー!」

そう言うと、ガビランは握手を求めてきました。
バレンシアCFのユニフォームを差し出したら快くサインしてくれました。
でも、サインの背番号は8番。ヘタフェで付けてる背番号です。
自分の中ではガビランはバレンシアの11番なので、ちょっぴり残念。
その後、2人でスタジアムの方へ歩きながら話します。

ガビラン「バレンシアにはもう行った?」
okku「はい、メスタージャにもパテルナにも行ったよ」
ガビラン「どうだった?」
okku「んー…セビージャ戦もマジョルカ戦も…」
ガビラン「ハハハ…酷い試合だったよね(笑)」
okku「うん。ガビラン、来年はバレンシアに戻ってこられるんでしょ?」
ガビラン「んー、僕にはわからないな」
okku「そうなんだ…」
ガビラン「国王杯の決勝戦がヘタフェCFvsバレンシアCFになったけど、その試合は見に来る?」
okku「その試合は見に行けないんだ」
ガビラン「明日のバイエルン・ミュンヘン戦は?」
okku「明日夜の飛行機で日本に帰らなきゃだからそれも見られないんだ」
ガビラン「おー、そうか…。残念だ」
okku「でも、飛行機の中からもヘタフェCFを応援するよ」
ガビラン「ありがとう。じゃあ国王杯はどっちを応援する?(笑)」
okku「それはバレンシアかな(笑)」
ガビラン「えー(笑)」
okku「国王杯はバレンシアCFが優勝して、UEFAカップはヘタフェCFが優勝がいいな(笑)」
ガビラン「残念だけど、そうはならないと思うよ(笑)」

スタジアムが近くなったところで、写真撮影をお願いしました。
ちゃんと撮りたかったけど、携帯の自画撮りしかできない…(涙)
こんな時ひとり旅は悔しいですね。

ガビランと2ショット
(ガビランと2ショット)

写真を撮り終わったところで、ガビランとお別れです。
お礼を言って「アムン、ガビラン!」と声をかけたら、

ガビラン「君はバレンシアニスタだって言ってたね。実は僕もなんだ!(笑)」

あまりの優しさに嬉しくて涙が出そうでした。
ガビランを見送ったら再び練習場方面に戻ります。
パジャルド、デ・ラ・レッドを捕まえます。パジャルドはちょっと不機嫌そうでした。

パジャルドと2ショットデ・ラ・レッドと2ショット
(左:パジャルドと2ショット 右:デ・ラ・レッドと2ショット)

その後にレドンド発見。
呼び止めたら「えっ?僕?」ってリアクションしてました。

okku「僕はバレンシアニスタです」
レドンド「おお、バレンシア」
okku「バレンシアCFが2004年に東京に来た時に、あなたのプレーを見ました」
レドンド「あぁー日本!うん、東京行ったの覚えてる」
okku「あの時のバレンシアCFで一番良いプレーをしてたのがあなたで、それからファンになりました」
レドンド「よく僕の事なんて覚えてたね(笑)」

サインをもらって、写真を一緒に撮りました。
あぁ、天気が良くないせいか、写真が酷い…。

レドンドと2ショット
(レドンドと2ショット)

レドンドはちょっと気弱な感じでした。
人見知りなのかな。いい人には間違いないです。

後のお目当てはパブロなんですが、全然見つかりません。
練習を見に来ていたファンに聞いたら、「ケガしてるからスタジアムの方で調整してるんじゃないか」との事。
慌ててスタジアムへ向かいます。

スタジアム周辺では友達と話をする選手や、既に帰ろうとして駐車場へ向かう選手も居ました。
その辺りに居た人にパブロの事を尋ねるも「わからない」との事。
そのまま駐車場出口で時間をつぶしますが、結局パブロには会えませんでした。

関係者出入口 パブロの姿は見えず
(関係者出入口 パブロの姿は見えず)

スタジアムの入口すぐのところにバルがあります。
ゆっくりしていたら、ヘタフェのGKウスタリが普通に客として居ました。
コーラ飲んでる。

店内には、初めてトップリーグに上がった04/05シーズンのポスターや新聞が貼ってあります。
おっ、キケ・フローレス監督にアルビオルだ。

バルに貼ってあったポスター
(バルに貼ってあったポスター)

カフェを出たところで、バレンシアCFのOBで、
現ヘタフェCFのスポーツディレクターを務めているミジャを見つけました。
ここでも2ショット写真をゲット。

ミジャと2ショット
(ミジャと2ショット)

スタジアムを出ようとしたら、オフィスにトーレス会長の姿を見つけました。
働くなぁ。バレンシアもこういう会長がほしいなぁ。

オフィスで働くトーレス会長オフィス入口にあるUEFAカップの告知POP
(左:オフィスで働くトーレス会長 右:オフィス入口にあるUEFAカップの告知POP)

スタジアムを出たところで、ご飯を食べたくなりました。
駅に向かって歩く途中に、一軒だけあったお店の看板が目に留まりました。

「ポジョ・デ・アサード」

ポジョは日本語で鶏。アサードは…セゴビアのコチニージョ・デ・アサードが豚だったから、
コレは焼き鳥って事だ!

鶏肉大好きでオナカが空いてたら入るしかないでしょう!
という事で、入店。店に入るなりいい匂いがしてきます。

カウンターにはいろいろなお惣菜が並んでいます。「うわー美味しそう!」
ポジョ・デ・アサードと、ポテト・アリオリ(茹でたジャガイモにアリオリソース)、
さらに前々から食べてみたかったカタツムリを注文しました。

ここで予想外の出来事が。
ポジョ・デ・アサード、鶏まるまる一匹でした。
ちょっ、待って!そんなに食べられない!
さらにポテトもカタツムリも大きなタッパーに溢れんばかりに盛られます。
店を出る時には大荷物になってしまいました。

「どーすんだ、コレ…」

4人分はあろうかというこのオカズの山々。
手羽焼見たいなのを歩きながら食べるイメージだったので、
途方にくれてしまいました。

仕方なく、ヘレンケラー通りに設置されているベンチに腰掛け、ここで食べることにします。
そして、タッパーを開けてから再び頭を抱えました。

「箸もフォークもない…」

ダメだ、ダメすぎる自分…。
ただ、この後観光を続けるのにこの食い物の山はジャマです。
なので「何も無ければ無いで仕方ない!」と割り切って、素手で食い始めることにしました。
鶏肉は背中の部分からがっついて、ジャガイモも手づかみで食べて。
これまでの人生で、カタツムリなんて触れなかったのに、
ここではカタツムリを殻から穿り出したり、吸い出したり。
1ヶ月の旅でなんとたくましくなったんでしょう(笑)
ここで、旅の序盤に買った紙ナプキンが大いに役立ちました。

でも結局、半分も食べられずにギブアップ。
申し訳ないと思いつつ、ゴミ箱に処分し、地下鉄で今度はヘタフェ・セントラル駅へ向かいます。
この駅にはヘタフェCFのオフィシャルショップがあるのです。

駅を出ると、大きな劇場があります。
そして、近くのバルでショップの場所を尋ねます。
ファンタレモンで一息入れて、ついでにトイレで手を洗って。
この時、間違って女子トイレに入ってしまったのは、トイレ待ちで並んでいたオバチャンとの2人だけの秘密です(笑)

フェデリコ・ガルシア・ロルーカ劇場
(フェデリコ・ガルシア・ロルーカ劇場)

教えてもらった通り歩き、オフィシャルショップ発見!
しかし、シエスタイムなので店は17時からなのでした。また忘れてたよ…。

2時間待ちなので、その間に街を散策。
しかし、ようわからんオブジェの方へ歩いていったら迷子になりました。

ようわからんオブジェ 空の色が…
(ようわからんオブジェ 空の色が…)

ここは観光地ではないし、地図も持ってません。さらに雨も降り出す始末。
町の人に道を尋ねようと何人かに声をかけたのですが無視され続けました。ヘタフェの人って冷たいなぁ。
雨宿りしたり、街中の地図を頼りにしたりしながらなんとかしてヘタフェ・セントラル駅に到着。
スタート地点に戻ってきました。

迷子中に見つけたイイ感じの噴水
(迷子中に見つけたイイ感じの噴水)

道に迷ってる間にちょうどいい時間になったので、オフィシャルショップに向かいます。
ショップ内は既にお客さんが溢れんばかりに入ってました。

オフィシャルショップ
(オフィシャルショップ)

ガビランのユニフォームを買おうと思い、展示品を物色。
ちょうど良いサイズがないので、1サイズ上を購入します。

okku「ガビランのマーキングをお願いしたいんですけど」
店員「ガビランは無い!」
okku「えー、じゃあパブロで」
店員「マーキングは一日かかるので、明日のこの時間に引き取りに来て」
okku「一日!?間に合わないよ!じゃあマーキングなしでいいです…」

結局、普通の買い物になってしまいました。
さらに友人へのお土産も購入。

ショップを出て、ヘタフェ・セントラル駅へ戻ってきました。
この駅はRenfe(スペイン国鉄)の駅も隣接しているので、地上・地下、どちらの電車でもマドリードまで帰れます。

ヘタフェ・セントラル駅
(ヘタフェ・セントラル駅)

地下鉄で来たから帰りは上で、と思い、Renfeの切符売り場へ。運賃は1.5ユーロです。
自販機に1ユーロ硬貨を投入するも無反応。あれ?
返却ボタンを押しても無反応。詰まっちゃったのかな?
近くに居た駅員を呼びます。

okku「1ユーロ投入したのに、何も表示されないんですけど」

そう言うと、駅員はジャラジャラと鍵を出して、機械を開けました。
そして、投入口の部分を叩いたら、1ユーロ硬貨が落ちてきました。
「あぁ、やっぱり詰まってたんだ」と思ったのも束の間、
駅員はその1ユーロを拾って、自分のズボンのポケットへ。

「おい、返せよ」

思わず日本語が出ます。「俺の金だ」と駅員の腕をつかみ、取り返そうとしますが、
駅員は大声で威嚇・抵抗してきます。
その態度に頭にきて、こちらも怒鳴り返してやりました。日本語で。
通じるわけないのはわかってるんですが、
ネコババに対して怒っている事を伝えないとって思ったんです。

結局、大声で何か言いなながら、駅員はそそくさと駅員室へ入っていってしまいました。
いいのか、こんな事許されるのか!
たった1ユーロ。でも、目の前でネコババされたらそりゃ怒りますよ。

結局、納得いかないので、Renfeで帰るのは辞めました。
駅員とのやり取りを見ていた小汚い格好の男が両替を求めてきましたが、
イライラしていた事もあって「うるせぇ!」と怒鳴りつけてしまいました。
あぁ、完全に八つ当たりだ。ゴメンよ。でも、これ応じちゃいけないやつだよね。

マドリードに着いたのは19時。
やや雨も止んできたので、アルカラ門の前を通り、レティーロ公園を観光します。

アルカラ門
(アルカラ門)

ここは、マドリードの中ではオススメの場所ですね。天気の良い日に歩きたくなる公園です。
広さは東京ディズニーランドの約2.5倍だとか!

レティーロ公園
(レティーロ公園)

広い公園なので、公園内にはいくつかの見どころがあります。

アルフォンソ12世の記念碑アルフォンソ12世の記念碑
(アルフォンソ12世の記念碑)
堕ちた天使の噴水ベラスケス宮殿
(左:堕ちた天使の噴水 右:ベラスケス宮殿)

この公園の一番のみどころ、クリスタル宮殿には鴨も居ました。

クリスタル宮殿クリスタル宮殿
(クリスタル宮殿)

敷地内にはサッカーコートもあります。

サッカーコート
(サッカーコート)

広場に来たあたりで雨が急に土砂降りになりました。
ひえー。傘もないまま雨宿りする場所も無く、ずぶ濡れになってしまいました。
どこかのレストランで夕飯…というわけにいかない状態になってしまったので、
エル・コルテ・イングレスで夕飯とデザートを買ってホテルへ。

生垣が見事な広場
(生垣が見事な広場)

デザートは食べてみたかったクレマ・カタラナ(クリーム・ブリュレ)とアロス・コン・レチェ(ライス・プディング)を購入。
しかし、これも大失敗。
クレマ・カタラナには「添付の砂糖を振ってからオーブンレンジで焼いてくださいとの注意書きが。
結局、表面のパリパリ部分なしで食べました。
アロス・コン・レチェは、単純にまずかったです。
これもたぶん、このまま食べちゃいけないやつなんだ。
今日は買い物運がありません。

明日はいよいよスペイン最終日です。