朝食にキオスコで菓子パンを買って、タリファ行きのバスに乗りました。
ミニクロワッサンが美味しい!
バスでおよそ5時間。スペイン本土最南端の街・タリファに到着です。
ここに来た目的はただひとつ。地中海と大西洋の2つの海が見られる展望台にいくことです。
日本で言うとどんな感じなんだろう。日本海と太平洋の両方が見られる…そんなところ日本にありますかね?
さて、バス停の周りには地図もありません。うーん、どっちに歩けばいいんだろう。
目の前にはまっすぐ長い道路が一本。ガイドブックには展望台の位置も乗ってません。
展望台の名前もわからないから聞きようがありません。
とりあえずセントレの方角だけ聞き、歩いてみることにします。
ここはサーファーが集まる街なんですかね。途中の店もサーフショップばっかりです。
サーフィンに縁もゆかりもない自分は何の興味もわきません。さくさく歩きます。
バス停を降りてから言われた方向に20分ほど歩いていくと、いかつい門が見えてきました。
おお!ここがセントレの入り口か!
さすが小さな街。歩けばなんとかなります。
どうやらここが旧市街の入り口のようです。
門をくぐるとなんか別世界。城壁に囲まれていてサーファーの街っていう感じが全くしません。
すぐ目の前に土産屋さんがありますが、買い物をしてるとあっという間に時間がなくなってしまうので、
とりあえずパスして、散策します。まずは観光案内所へ。
観光案内所は城壁の外にありました。
ただ、ここでもらった地図にも展望台載ってません。
案内人に聞いてみると、地図の外にあるとの事。
しっかりと道を聞いて、展望台方面に向かって歩き始めます。
観光案内所から海岸までまっすぐとコンスティトゥシオン大通りという遊歩道が伸びています。
ちょっとだけアリカンテの遊歩道を思い出させます。
海に向かってまっすぐ伸びる道って美しいですね。
海岸に出たら、海岸に沿って走るアルカルデ・ファン・ヌニェス通りを歩きます。
完全に海沿いの通りなので、港もよく見えます。
モロッコ、タンジェ行きの大型客船も停まっています。
そして10分もかからないうちにラ・イスラ展望台に到着!
う、美しい…。こんなにきれいな海、生まれて始めて見た…。
左手に地中海、右手に大西洋。こんな贅沢していいんでしょうか。
地中海側は水がすぐそこまで押し寄せてるので見るしか出来ないのですが、
大西洋側はきれいな砂浜が広がっていて降りていくことが出来そうです。
岩場を下って歩いていきます。
大西洋に触れてみました。
実はこの日、えげつない強風が吹いてましてね。
油断すると砂が目に入るわ、水しぶきは飛んでくるわで大変でした。
おかげで記念写真もこの通り(涙)。
空の色と海の色が言葉にならない程にきれいだったので、唯一それだけが残念でした。
ラ・イスラ展望台にずっと居たいのですが、とにかく風が冷たいので移動します。
再び街中に歩いていく途中、小さくてかわいらしいサンタ・カタリナ城がありました。
「中に入ってみたいなー」
と、一通り周囲を歩きましたが、入り口が見つかりませんでした。
再び海岸沿いの道を歩いて行くとグスマン城が出てきます。
これがこの街で一番大きい建物っぽいです。
城の隣のサンタ・マリア広場をのぞき、街中を半周したところでレストランに入店。
朝食が控えめだった分、がっつり食べるぞー!
前菜にトルティージャ、メインは子牛のステーキ。それに魚介スープを注文。
最初にスープが出てきました。
「おっ、美味い。…ん?」
スープの中にイカやエビと一緒にバレンシアの海岸で拾った貝がこれでもかというくらい入ってました。
「この貝を集めると願いがかなう」
誰だ、そんな伝説を作り出したのは(笑)
続いて出てきたのはトルティージャ。バルセロナのホテルでも毎日食べたくらいはまった料理ですが
前菜なのに、ホールで出てきました。
「えっ、一切れじゃないの?」
値段が安かったのでてっきり1/8カットくらいで出てくると思っていたので大誤算です。
しかも食べたらニガイ。見たら底面が真っ黒に焦げて固まってます。
いやいやいや、これはないでしょ。かと言って残すのももったいないので、上っ面だけ食べました。
最後にメインの仔牛。これまた半端無い大きさで出てきました。
直径15cm強、厚さは3cm近くあります。ピザみたいな大きさです。
これは美味しかった!でもね、人間には限度ってのがあるんですよ。
結局半分も食べられませんでした。
ランチを終えて、再び街を散策。1周終わったところでヘレス門のそばのお店で土産を買おう。
と思ったら、出ました。シエスタイム。街中の店が閉まってますよ。
どの店も再オープンは17時。帰りのバスの時間も17時。
まいったな、何も買えないぞ!
仕方なく街を歩いて時間をつぶします。
と言っても旧市街内は歩き倒したので、ヘレス門から外に出ます。
観光マップ上にサッカーコートの絵が書いてあったのでそこに向かってみました。
まさに街のコートという感じです。こんな小さな街にもちゃんと整備されたコートがあるんだなぁ。
うろうろしながら1時間近く歩き、再び旧市街に戻りました。
単に歩き疲れただけです。無駄に動かずバルで休む事にしました。
ここでヘレスを飲んで時間をつぶしつつ、お土産を手に入れる方法を考える事、数十分。
観光案内所の営業時間が16時〜だった事を思い出しました。
よし、そこで絵葉書を買おう!
そして16時ちょうどに案内所に入り、絵葉書ゲット!
そしてちょっと早いですが、バス停に向けて歩き出します。
再びバスで5時間。タリファ→セビージャ間で印象的だったのは風車です。
数えきれないくらいの風車が立ち並ぶ様は美しかった!
さてセビージャの街に戻ってきました。
現在20時。まだまだ明るいし、街もにぎわっています。まだ宿に帰るには早いです。
明日、セビージャを離れますので、思い残しの無いよう歩きまくることにします。
まずはバスでレアル・ベティスの練習場へ。
練習場はスタジアムと隣接されていますが、高い壁で閉ざされていて中は全く見えません。
まぁ、こんな時間に練習してるわけもないので、さっさと次へ。
そして、マヌエル・ルイス・デ・ロペラ・スタジアムへやってきました。
策で囲まれているからなのか、セビージャFCのスタジアムと違って外観はきれいです。
緑色に統一されてるのもいいですね。
スタジアムの内部に入ろうとうろうろしていたら係員らしき人が門の鍵を閉めてるところに遭遇しました。
okku「すいません、中には入れませんか?」
係員「今日はもう閉めるところだ。また明日来な」
そんな話をしていると、スタジアム下の駐車場からごっつい高級車が出てきて、目の前に停車。
車から、どこからどう見ても超大金持ちのおじさんが出てきました。
金持ち「どうした?何かあったのか?」
係員「こいつがスタジアムを見たいって言ってるんすよ」
金持ち「お前、日本人か?」
okku「はい」
金持ち「ちょっとくらいいいじゃないか。入れてやれ」
なんという親切!なんという庶民へのお恵み!
丁寧にお礼を言って中に入れてもらいました。
ここのスタジアムは客席も緑色で美しいです。
出来るだけ迷惑にならないよう、写真を何枚か撮ってすぐに出ました。
日が沈んで、あっという間に暗くなってきました。
スタジアムを後にして、ライトアップされた夜のスペイン広場を見に向かいます。
夜は噴水もすごくきれいでした。鮮やかなタイルアートを見るなら昼ですが、
この景色もまた違っていい感じです。
先日来た時と同じように端から端まで歩きました。
タリファと違って風も無いので、のんびり出来ます。
充分満喫したところで夕飯へ。店は昨日と同じメソン・セラニートへ。
なんで同じ店にしたかというと、この店はメニューに写真が貼ってあるから(笑)
やっぱり注文するのに写真があるといいですね。食べたい物頼めるし。
そして、昨日食べて美味しかったからです。
店は再び大混雑。闘牛ってやっぱりすごい人気なんですね。
カウンター席に座って牛テールを注文。
してから後悔!また牛にしちゃった!
店内のテレビを見ながら黙々と食べていたら、隣におじさんが来ました。
店員さんに両替を頼んでます。
okku「うおっ!500ユーロ札だ!」
日本円で85,000円!その辺の店でそうそう飛び交うものではありません。
本物を見たのも初めてです。
どんな金持ちなんだろうと思っておじさんの顔を見てビックリ!
okku「カントナだ!カントナがセビージャに居る!」
どう見てもカントナです。両替頼んだ店員がなかなか戻ってこないので、
ここぞとばかりに声をかけちゃいました。
okku「アーユーカントナ?」
カントナ「イエス」
okku「写真一緒に撮ってもらえませんか?」
カントナ「オーケー」
意外とやさしいのね。やっぱりニコッとはしてくれませんが、親切にカメラに入ってくれました。
そして、店員さんからお金を受け取ったカントナは
そのまま自分の隣で、友人たちとビールやらワインやらをがぶ飲みしてました。
酒の飲みっぷりはイメージ通りですね(笑)
夕飯を食べ終わったら、この店特製サンドイッチ、セラニートをテイクアウトで注文して店を出ます。明日の朝食です。
帰りがけのカフェでオルチャータが売ってるのを見つけたので、オルチャータイムしてから宿に戻りました。
いやー歩き疲れた!食べ疲れた!
明日はセビージャを発ち、コルドバへ向かいます。
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