充実した一日を終え、ゆっくり起床です。
今日はバレンシアCF×RCDマジョルカの一戦が夜に控えています。
招集外の選手たちはパテルナで練習をしているので、構想外の3選手に会いにパテルナに向かいます。
今日も休日のためバスは出ないため、再びタクシーを拾います。
10時くらいにパテルナに到着。ギャラリーがほとんど居ません。
やったね、その方が都合いいよ。
メインのコートではビセンテがフィジカルコーチとマンツーマンでトレーニングしていました。
さらに奥まで歩いていくと、サブコートに数名の選手の姿が見えました。
アングーロ&マルチェナ(出場停止)組とジギッチ(招集外)&フィジカルコーチ組の
2vs2でフットバレーをやってます。
カニサレスはひとり黙々とジョギングしてました。アルベルダの姿は見えません。
フットバレーでは、フィジカルコーチの技術が未熟なため、アングーロ&マルチェナ組の圧勝。
ジギッチが「もう1回!もう1回!」と勝負を挑んでは負けて、の連続。
最後に一度だけ勝った時のジギッチの喜びようは子供のようでした。
これだけ見ると単純に楽しそうに遊んでいる光景なのですが、
プロのサッカー選手としてはこの練習メニューではコンディションを維持するのは難しいと思います。
12時になったところで、フットバレー終了。軽くジョギング、柔軟体操をして練習終了です。
練習が終わって駐車場の脇を歩いていると、アングーロの車を見つけました。
出待ちのところには数人ですが、ギャラリーが居ます。
いつもギャラリーを無視して車をかっ飛ばして帰ってしまうアングーロのこと、
「ギャラリーが居るとアングーロとはたぶん話せない」と思ったので、
車の前で待機する事にしました。
選手用駐車場は立ち入り禁止だったような気もしたのですが、
入口のドアも目いっぱい開きっぱなしなので、入っちゃいました。
クーマン来る前は立ち入り禁止じゃなかったしいいですよね?
アングーロのユニフォームを着て座り込んで待ってると、カニサレスが出てきました。
カニサレスは元気のない表情で車に乗り、帰っていきます。
それから15分くらい。まだ出てきません。
さらに待っていると、ドアの外から英語で話しかけられました。
外人「アーユージャパニーズ?」
okku「イエス」
クラブ関係者では無く、ギャラリーっぽいです。
外人「ナカムラ!セルティック!ドゥーユーノウ?」
okku「おー中村!イエス、オフコース!」
外人「セルティックが今年の夏、日本にツアーで行くみたいだぞ!」
okku「本当に?」
セルティック情報を教えてくれました。なんだったんだろう…。
そうしてるうちにアングーロが出てきました。
okku「アングーロ!」
呼び止めたはいいけど、何話そう!困った!
とりあえず自分の着てるユニフォームを見せます。
アングーロ「こないだ手紙をくれた日本人だよね?」
okku「はい!手紙読んでくれました!?」
アングーロ「あぁ、読んだよ。ありがとう」
読んでくれてました!
okku「サ、サインください!」
沢山の選手のサインしてもらった02/03ユニフォーム、
アングーロにも無事サインしてもらいました。
何か話さなきゃ!何か!
しかし、やっぱり話そうと思ってたことが出てきません。
そして、かろうじて出た言葉が
okku「ア、アイ…」
アングーロ「???」
okku「アイ・ラブ・アングーロ」
アングーロ「ハハハ」
ウケちゃったよぅ。違うよぅ。
「クラウディオ・ロペスとの2トップが好きでした」とか「日本でのゴールを忘れません」とか
言おうと思ってたのにー!!!!
アングーロ「じゃあね」
車に乗り込むアングーロ。
そして乗り込むと同時に車をかっ飛ばして帰って行きました。
気持ちを落ち着けてから、選手用駐車場を出て練習場入口まで歩いて行くと、
途中とても大きな男が女の子3人組に囲まれていました。
「ジギッチだ!」
3人組はジギッチと記念写真を撮っていました。
その3人が去った後、サインと写真をゲット!
ユニフォームがヨレないよう、サインをゆっくり書いて、
カメラに収まるよう大きな背中をまるめてくれた、ジギッチ。本当に親切な人です。
こないだは本当にゴメン(笑)
その後もジギッチは親子連れの写真撮影に応えたりしてました。
結局、アルベルダとマルチェナの姿は見えませんでした。
そうしてるうちに、フベニールA(バレンシアCFのユースチーム)の試合が始まったため、
ミニスタジアムに移動します。
試合は先制するも、試合のペースを握られ続け、後半43分に追いつかれるという事態。
しかし後半ロスタイムに追加点を奪ってなんとか勝利と、劇的な試合でした。
FWのモルガドがひとりずば抜けていましたね。U-17ヨーロッパチャンピオンのMFシモ・フォルネルはイマイチの出来でした。
フベニールの試合が終わり、タクシーでアパートへ戻ったのは15時。
ちょっと遅めの昼飯を食べてから、小澤さんと一緒に17時からのRCDマジョルカ戦に向かいます。
メスタージャに到着後、小澤さんはプレスルームへ。
自分は近くのバルでボカディージョを買ってスタジアムに入ります。
今回の席はこちら。ベンチの真後ろトリブナ・バハです。
目の前の席はスペイン人男性&日本人女性のカップル。
スペイン人男性から日本語で話しかけられました。
男性「コニチハ!」
okku「こんにちは」
女性「彼は日本に住んでた事もあって、日本語少し喋れるんです」
男性「スペインに住んでるんですか?」
okku「いや、旅行です」
男性「ボカディージョ食べながらサッカー観戦だなんて、スペイン人みたいですね」
okku「ハハハ、スペインに馴染んでます?」
男性「はい、馴染んでますよ(笑)」
試合前には選手たちが目の前で鳥カゴしてます。
RCDマジョルカにレンタル移籍中のダビド・ナバーロの姿も見えました。
小さい子たちとの記念写真も終わり、盛り上がるメスタージャ。
いよいよ試合開始!
ただ、試合は最初から散々な状態でした。
メスタージャでは負けた事のない相手に対し、何もできず0-3での完敗。
ビジャは試合途中に負傷し、選手交代の指示が出る前にさっさとロッカールームに下がってしまいました。
しかも、クーマンの座るベンチの脇にツバを吐いて。
選手たちの表情も真っ暗。チームは完全にバラバラ。
先日のFCバルセロナ戦での勝利で浮かれていた気持ちも完全に消えてしまいました。
メスタージャのファンからは大ブーイングと「監督出てけ!」の大合唱。
さらにRCDマジョルカの選手に拍手を送る状態。何もかもがガッカリな一戦となりました。
だぁー!午前中は幸せだったのに、なんて酷い試合!
バレンシアCFは近々スタジアム移転しますので、たぶん最後のメスタージャですよ。
それなのにこの試合!惨敗!
あまりに悔しいので試合後、マノーロのバルで一杯飲もうとメスタージャを出たところで、懐かしい顔を見かけました。
「ジュキッチだ!」
往年の名選手で、セルビアの代表監督を務めていたジュキッチを見つけました。
一緒に写真を撮ってもらいます。これは嬉しい!負けた悔しさがちょっと和らぎます。
さらにすぐ近くに赤い帽子をかぶった黒人がカメラを持ってウロウロしてます。
先日一緒にバスに乗った黒人だ!
こちらから声をかけると黒人も覚えてくれていたようで、握手してくれました。
黒人「オー!アミーゴ!お前も見に来てたのか!」
okku「うん、見てたよ。散々な試合だったな」
黒人「あぁ、ガッカリだぜ」
okku「カニサレスを待ってるの?」
黒人「そうなんだよ。VIPルームに居たって聞いたからここから出てくるかなと思ってね」
okku「一緒に写真撮ってあげるよ」
黒人「マジか!?頼むよ!」
カニサレスがキレイな女性と一緒にVIPルームから出てきました。
この人がサロム元副会長の姪って人かな。
黒人「カモン!」
カニサレスに気付いたファンが一生懸命話しかけようとするのをカニサレスは無視し、帰ろうとします。
そんな中、黒人が必死にカニサレスに話しかけ、なんとかシャッターチャンスをもらえました。
急いで1枚だけ撮影し、カニサレスはあっという間に帰っていきます。
黒人は大喜び。ちゃんと撮れて良かった!
その後小澤さんと、日本で料理人をしているクニさんと合流し3人でバルへ。
お酒を飲みながらデポルティボLC×レアル・ムルシア戦、レアル・マドリー×セビージャFC戦を連続観戦しました。
小澤さんとクニさんとのサッカー談議は非常に楽しかったです。
さぁ、バレンシア生活もいよいよ、あと一日です!
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