3/21(金) バレンシア → タラゴナ → バルセロナ

セマナ・サンタ。

朝起きて、昨日買っておいたパンを食べます。
見るからに甘そうなデニッシュ、一口食べてあまりの甘さに気持ち悪くなります。
ここで「Miel」は蜂蜜だという事を知ります。体で覚えるスペイン語。
2個入りだったんですけど、結局1個捨てる事にしました。本当にごめんなさい。

ノルテ駅8時30分発のEUROMEDという電車でタラゴナを目指します。
自分の席は通路側、隣の席にはキレイな格好のスペイン人老紳士。
ヒゲをたくわえた津川雅彦という感じです。お金持ちそうです。
通路を挟んだ反対の席に、スーツケースを棚に乗せられず困っている女性が居たので、手伝ってあげました。

タラゴナまでは2時間あるので、少し仮眠。
1時間半くらいして目が覚めたら窓の外はすごくキレイな地中海が広がっていました。

okku「うわーきれいだー」

写真を撮ろうかなとカメラを出した瞬間、窓全面が岩肌になりました。しぶしぶカメラをしまいます。
しばし日記を書いていたところ隣の老紳士がokkuの肩をチョンチョン。
見ると、再び窓の外が一面地中海になってました。

老紳士「写真撮るんだろ?」

と、教えてくれたんです。感謝の言葉と共に、カメラを取り出し、写真をパチリ。
ただ、電車の揺れがあまりに酷く、ちゃんとして写真が撮れず。。
撮った写真を老紳士に見せると、老紳士もあまりの酷さに笑ってました。

タラゴナ駅に着くと、通路を挟んだ反対の席の女性がこっちを見てます。
スーツケースを降ろせ、という事ですね。はいはい。
電車を降りてから、親切にしてくれた老紳士に改めてお礼を言うと、
老紳士は、スーツケースを下ろすジェスチャーをしながら英語で
「君も素晴らしかったよ」と言ってくれました。嬉しい体験ひとつ♪


(タラゴナの駅を出て広がる景色)

タラゴナに来た目的は世界遺産のラス・ファレラス水道橋に行きたかったからです。
というのも自分、橋フェチなんですよ。
橋を見るとワクワクするんです。橋を渡ると変な声出るんです。もうたまりませんな(笑)

ガイドブックの地図では、駅からだいぶ遠いらしくバスに乗らないといけません。
バスターミナルがあるのは市で一番大きな交差点インペリアル・タラコ広場。
というわけで、インペリアル・タラコ広場に向かうべくランブラ・ノバ通りを目指します。
大きい通りですし、すぐわかる…しかし、見えてきたのは別の世界遺産・ローマ円形競技場。

いきなり通り過ぎました。そんな大きい道なかったじゃん!
とりあえず、ローマ競技場を通り過ぎたとこにあるランブラ・ベリャ通りで
遠回りだけどインペリアル・タラコ広場まで行けるし、引き返すのは面倒くさいしこのまま行きます。

途中、何人もの人が海をバックに写真を撮ってます。
どうやらここが「地中海のバルコニー」として有名なポイントらしいです。
天気も良いし、海がきれいだ!やっぱり水平線って丸いんですね。


(地中海のバルコニーからの眺め)

ローマ競技場は後回しにします。とにかく橋です、橋。いや、幸夫の方じゃなくて。
ランブラ・ベリャ通りを歩いていくとちょっとした広場に出ました。
これがインペリアル・タラコ広場か。
しかし、どこをどう探してもバスターミナルはありません。
探す事30分、やっぱり見つからないので目の前を走ってきたバスを追いかけました。
そしてようやくバス停発見。

okku「パラ・アグェドゥクテ?(水道橋に行く?)」
運転手「あ?何?」

通じません。ってか、スペイン語で水道橋「Agu:educte」の発音が難しい。
ドイツ語でよく見る「u」の上に「‥」がついたヤツなんて読むのよ。
仕方ないのでガイドブックの写真見せます。

運転手「行かないよ。75番って書いてあるバスに乗りな」

今度は75番のバス停を探します。再び探す事20分。
着替えを大量に詰め込んだサブバッグが重たくてしんどいです。
来たバスの運転手に水道橋に行くかを確認して、今度はちゃんと乗れました。

しばしバスに揺られていると、乗客のおばちゃんがすごい勢いで肩を叩いてきます。
どうやら次のバス停で降りろという事らしいです。スペインのおばちゃん親切です。
そして「Pont del Diable」というバス停を降りると、目の前にはハイキングコースが。
ちょっとした公園になってますね。バーベキューしてる人も居ます。
道なりに歩いていくと、森の中に水道橋が見えてきました。スゴイ高さです。
それにつれ、どんどんokkuのテンションも上がります。自然と独り言が増えてきます(笑)

この水道橋、水路を歩けるんです。橋フェチの血が騒ぎます。
ただ、手すりは子供の腰の高さ、大人だとヒザ上くらいです。
さらにそこそこ風が強いです。これ、絶対落ちた人居るでしょ。


(ラス・ファレラス水道橋)

とりあえず水路を一往復します。水路はすれ違うのもやっとな幅。
しかもこれ、結構な高さですよ。落ちたら間違いなく即死ですよ。


(人ひとり分の幅の水路)

後でカメラを見たら似たような写真が10枚以上ありました。はしゃぎすぎ(笑)
さらに橋をあらゆる角度から撮影し、インペリアル・タラコ広場へ戻る事にしました。
さっきのバス停まで戻ります。
バス停は見通しの良い広い道路のど真ん中。
逆方向に行くバス停が近くにないかと、探していたら75番のバスが来ました。
でも、これってインペリアル・タラコ広場から来たバスだよね、と引いて見てたらバス停で停車。
でも、乗る人も降りる人も誰も居ません。なんだろう?

運転手「Where are you going?」
okku「インペリアル・タラコ」
運転手「OK, come on!」

なんか、乗れって言ってます。よくわからないけど乗ります。
バスのルート図だと、どんどんタラコから遠ざかります。
乗客はなんかアラブ人?っぽい人たちばかり。窓の外の景色もアラブっぽい彩りになってきます。
終点のサン・サルバドールに着きました。ん?どうすればいいんだ?
運転手はそのまま乗ってろと言います。そのまま折り返し運転するようです。

そして来た道を戻り、インペリアル・タラコ広場に到着!
…最初にバスターミナル探したところと違うんですけど。
どうやら、最初迷ってた広場は違う場所だったみたい。そりゃターミナルありませんよ。

そこから今度こそランブラ・ノバ通りを歩きます。
途中のカフェテリアにパスタの写真があったので、ここでランチを食べる事にしました。
メニューにも写真が載ってたので、クリームソースっぽいパスタとトニックウォーターを注文。
出てきたのはブルーチーズのソースがかかったパスタ。
しかも写真と違って麺が緑色です。なんでやねん。美味しいからいいけど。

店を出てさらに歩き、世界遺産のローマ円形競技場に着きました。想像してたほど大きくはないのね。
スペインなのにローマとは、ローマ帝国時代に(1世紀!)に作られたものだからです。
入場料は1.5ユーロくらいだったかな。何故か半額で入れてくれました。
入ったところでオカンからTEL。萎えます。気分が一気に埼玉に戻ります。
日本を出てから一度も連絡してなかったので心配してたようです。三十路間近の男に何しとるんだか。
まさか世界遺産を見ながら親とTELするとは思いませんでした。


(ローマ円形競技場)

競技場の隣には公園があります。
普通に子供たちが競技場と公園を行き来してます。
この子たちはこの競技場の凄さをいつ知る事になるんでしょうか。


(ローマ円形競技場の隣の公園。奥が競技場)

世界遺産2つ見終わりました。この時点で14時半です。
夜の電車は18時20分です。まだまだ全然いける。
いろいろと見どころがありそうな旧市街に向かいました。
旧市街は城壁に囲まれています。サン・アントニの門を通って、カテドラルへ。
しかし、カテドラルが開いていません。
「そっか、シエスタイムなわけですね」
ピンと来たokkuは、この時間でも開いているところへ行こうと思い、
とりあえず地図をもらうため、観光案内所に行きました。


(カテドラルの外観)

観光案内所で地図をもらい、カテドラルは何時に開くか尋ねたところ…

所員「今日は休日だから開かないわよ」

えっ?はっ?今日も休日っ!?
スペイン来て7日間で5日休日っすよ!

所員「ついでに言うと、博物館も全部開かないわよ」

最悪です。電車の時間まで何しよう。
とりあえず、絵葉書を買い、余った時間で旧市街をぐるぐる歩いてみる事にしました。
大学を見たり、博物館の外観だけ見たり(泣)
そうしてるうちに、旧市街のあちこちにロープが張られ、通れない道が増えてきました。
「パレードか何かやるのかな?」
とりあえず、帰りやすそうな場所に陣取り、待機します。
あっという間に人だかりが。しかし一向に始まりません。
隣の人に何時から始まるのかを聞いてみたところ、フランス人だったみたいで伝わりませんでした。
仕方ない、再び携帯ボンバーマンタイムです。コンピューターが強いです。

そして待つ事1時間、スネアやタムの音が聞こえてきました。
どうやらセマナ・サンタのパレードのようです。そっか、それで休日なんだ。


(勇ましく歩くパレードの列)

キリストや聖母マリアの人形を乗せたワゴン?を押す人たち。
タムを叩く子供たち、バグパイプを吹く子供たち。
小さい子供もたくさんパレードに参加しています。
そして、セマナ・サンタの三角帽子をかぶった人たちの列も。自分も被ってみたい!

どんどん気温が下がります。風も強くなってきました。
1時間ちょっと見ていたのですが、結局電車の時間が来てしまったので、
パレードが終わる前に旧市街を脱出しました。
駅に向かって、再びローマ競技場の前を通ります。
歩いている途中、2〜3歳の子供を連れた中国人女性に中国語で話しかけられました。
「アイム・ジャパニーズ」と告げると、英語で話しかけられました。

女性「日本人なのね?タラゴナに住んでるの?」
okku「いや、旅行です」
女性「ひとりで?バルセロナから回ってきたのかしら?」
okku「えぇ、ひとりです。バレンシアから回って来ました」
女性「私はここに住んでるの。韓国で今の主人(スペイン人)と出会って、結婚してタラゴナに来たわ」
okku「ほうほう」
女性「小さいけどイイ街でしょ?」

なんて話しながら、駅に着きました。

okku「それじゃ」
女性「バイバイ、さいならー」
子供「さいならー」

子供、日本語!
駅に着いて、発車まで少し時間があったので、駅構内のカフェで温かい物でも飲む事にしました。
カフェのカウンターには美味しそうなタパスがいくつか並んでいます。
カフェオレと一緒に、トマトソースたっぷりのチキンがあったので、注文しました。鶏肉大好き♪
鶏肉じゃなくて、タラでした。魚かよー。
しかも、セットで出てきたフランスパンが固いです。パンなのに手で引き裂けません(笑)

さくっと食べて、TARGOという特急電車でバルセロナに向かいます。結構、電車汚いんですね。
約1時間、バルセロナのサンツ駅に着きました。駅に着いた瞬間から日本人の団体がいっぱい居ます。
やっぱり都会は違うのね。
駅構内のコンビニでサンドイッチとファンタを購入。
それを持ってホテルにチェックインします。ホテルのフロントの人は日本語で話してくれました。
さすが、バルセロナ。よっぽど日本人が泊りに来てるんだろうなぁ。

部屋についたらまず風呂です。久々に湯船に浸かりました♪
毎日歩きっぱなしだからね。ゆっくり休めないと。
ここで、一部の人をお騒がせしてしまったのがコレ↓

この右側がなんだかわからなかったんですね。
危うく、ここで洗濯してしまうところでした(笑)