4/ 1(火) バレンシア → グラナダ

豚の脳みそ。

8時40分、グラナダ駅に到着です。
観光に向けて、まずはスーツケース!
幸い駅のすぐそばのホテルに泊まる事が出来たので、そこに荷物を預けます。
到着早々イイ感じです。

この街一番の観光スポット、というかスペイン有数の観光スポットである
アルハンブラ宮殿のメインの王宮は、30分ごとの入場制限があります。
okkuは日本を発つ前にネットで入場チケットを買っておきました。
旅行会社に事前にチケットを買うよう再三言われていたのです。

持っているチケットによると、王宮に入れるのは17時から。
というわけで、17時までに王宮以外の見どころを全部回ってしまいたいと思います。
まずは近くのバス停からアルハンブラバスに乗り、アルバイシン地区へ。

ここは地区全体が世界遺産らしいです。
バスはどんどん坂を上り、狭い道路を進みます。
サン・ニコラス展望台の近くでバスを降り、まずはアルハンブラ宮殿を外から眺めます。
うーん、天気も良いし風が気持ち良い!

サン・ニコラス展望台から見たアルハンブラ宮殿
(サン・ニコラス展望台から見たアルハンブラ宮殿)

再びバスに乗り、一度アルバイシン地区を出ます。
カテドラルなどがある街の中心地のすぐそばに、
日本人が営業する観光案内所があるとの事なので行ってみました。

やっぱり日本語が通じるというのは素晴らしいですね。
行きたいところを全部伝えたら、回りやすい道順を教えてくれました。
さらに食事所の世話までしてくれます。

案内人「お昼御飯は何が食べたい?」
okku「肉が食べたいですねー」
案内人「うさぎ肉と豚の脳みその唐揚げ、どっちがいい?」
okku「脳みそっすか!食べた事無いからそっちがいいです」
案内人「じゃあ、この店に行きなさい。スープはどうする?」
okku「ソパ・デ・アホを飲んでみたいです」
案内人「はいはい、じゃあこれにパンとコーヒーをつけてもらえばいいかな」
okku「そうですね。それで十分です」
案内人「じゃあ、メニューを書いてあげたから、このままお店の人に見せなさい。
    私の名前マサキと言えば通じるから」

なんと楽なんだろう。案内人さんありがとうございます!

案内人「生フラメンコは見たい?見たいならツアーがあるけど」
okku「一人でも参加できるんですか?」
案内人「大丈夫だよ。料金は25ユーロで1ドリンクつき。フラメンコショーが終わった後は、
    アルバイシン地区へ行って、夜のアルハンブラ宮殿を見て、
    泊まってるホテルで降ろしてくれるツアーだ」
okku「夜のアルバイシン地区ですか。それはまたいいですね」
案内人「すごくきれいな夜景だよ。ひとりで行っても構わないけど、あの辺は治安が悪いからね。
    日本人がひとりで行くと暴力的なモロッコ人に、急に首絞められたりとかって事もあるからね」
okku「ぜひ、ツアーでお願いします」
案内人「じゃあ20時半にヌエバ広場へ来てちょうだい」
okku「わかりました。このフラメンコに出てる人って有名な人なんですか?」
案内人「このあたりじゃ有名だよ。妖怪フラメンコババアって呼ばれてる」
okku「すごい言われようですね」
案内人「フラメンコは一流なんだよ。でもアル中でヤク中だけどね」

こうして夜の予定は決まりました。
まずは案内所の近く、アラブ風のお店が並ぶ商店街“アルカイセリア”に行ってみます。

アルカイセリア入口
(アルカイセリア入口)

この商店街は色鮮やかで楽しいです。
日本ではお目にかかれないような生地や反物、服や陶器などのお店が並んでいます。
ここはお土産を買うのに最適だ!今買うと荷物になるから後でもう一度来ようっと。

アルカイセリア
(アルカイセリア)

続いてカテドラルへ。バルセロナやバレンシアのカテドラルは金色のイメージでしたが、
ここのカテドラルは白い壁・柱が特徴ですかね。ステンドグラスもすごくキレイです。

カテドラル
(カテドラル)

続いてカテドラル隣の王室礼拝堂へ。カトリック両王のお墓です。この中は確か撮影禁止だったような気がします。
祭壇の周囲に4つの棺がありますが、この中に遺体が入ってるのかと思うと、ちょっぴり怖くなります。

王室礼拝堂
(王室礼拝堂)

礼拝堂を出たら昼飯へ。教えてもらったボアブディルというレストランに行くと、
まだ開店前だったのかお客さんが一人も居ませんでした。
店の前で待っていると、店員さんがひとり出てきました。

店員さん「〜〜〜〜〜?スペイン語」
okku「スペイン語わかりません」
店員さん「マサキ?」
okku「はい、そうです!」

すぐ中に入れてくれました。案内人のオジサンパワー、スゴイです。
メニューを見せたらすぐ料理にかかってくれました。

そして出てきたソパ・デ・アホ。
ニンニクたっぷりですが、しつこく無いしすごく飲みやすいです。しかも美味しい!
そして、メインの脳みそが出てきました。
恐る恐る食べてみると…初めての味。触感は白子みたいな感じです。
それなりに美味しいのですが、量が多すぎ&油っこくて少し気持ち悪くなりました。

食事を終えて、13時半になりました。
いよいよアルハンブラバスに乗って宮殿を目指します。

バスでの移動中、音楽家マヌエル・デ・ファリャの家があるという事を知りました。
宮殿に行く途中でバスを降り、急遽ファリャの家を見に行きます。
が、ファリャの家は柵が閉まってました。
開館時間はなんと13:00まで。閉めるの早すぎないかい?

ファリャの家
(ファリャの家)

そこから宮殿までバスに乗るのは何となくもったいなかったので、歩いてみました。
時間もちょっと余裕があったしね。

そして坂道を一生懸命上り、宮殿到着です。
膝が笑ってるのは昨日のサッカーの影響でしょうか。

アルハンブラ宮殿に入って最初にした事は記念撮影。
ピンク色の鮮やかな衣装があったので「これを着てみたい」と言ったら
アラブのお姫様の衣装でした。選択ミスっぽいです。
着付け係りのお姉さんもokkuを女装趣味の人と勘違いしたのか、
アクセサリーや髪留め、メイク道具を用意し始めました。
いやいや、そこまでしなくていいです。

仮装記念撮影
(仮装記念撮影)

アルハンブラ宮殿の敷地内には王宮、宮殿、要塞、庭園と大きく4つに分かれており、
王宮と庭園が世界遺産に指定されています。
撮影を終えたokkuは、まず庭園“ヘネラリフェ”へ向かいます。

一歩足を踏み入れてビックリ。垣根の刈り方が素敵すぎる!
現実の世界じゃないような美しさです。
そして噴水と共に咲く色とりどりの花。これほど美しい庭園は初めてみました。

ヘネラリフェの垣根噴水と花壇が見事な庭園
(左:ヘネラリフェの垣根 右:噴水と花壇が見事な庭園)

続いて要塞“アルカサバ”、カルロス5世宮殿へ。この2つはそんなに面白み無し、と。
ここまで見終わって16時。あと1時間だ。
ファンタレモンを飲みながら気長に待ちます。

アルカサバカルロス5世宮殿
(左:アルカサバ 右:カルロス5世宮殿)

そして17時ちょうどに王宮に入場。
建物自体に派手さはないけど、壁一面の彫刻はスゴイっすね。
っていうか、壁だけじゃなく天井までびっしりと彫られています。
王宮内全ての部屋が見事な彫刻づくしでした。
気がつけばあっという間に90分。敷地内の隅から隅まで歩き倒して満足です。

王宮内アラヤネスの中庭見事な鍾乳石飾り
(左:王宮内アラヤネスの中庭 右:見事な鍾乳石飾り)

アルハンブラ宮殿を出て、帰りは歩いて中心部へ。
今度はフラメンコの集合時間20時までだいぶ余裕があります。
というわけで、土産を買うべくアルカイセリアに戻る事にしました。

アルカイセリアでは、主に娘の服を中心に買いました。
ロング丈の物とショート丈の物、どちらを買うかで散々悩み…
結局両方を買ってしまうという親バカ発揮です(笑)

その後、アラブ浴場跡、考古学博物館と見て回り、ほぼ目標達成。
集合時間までの間、夕飯を食べて時間をつぶす事にします。
ガイドブックを参考に、ヌエバ広場のすぐ近くにあるバル、ラ・マンチャへ行ってみます。

この店は、好きなタパスを選びボカディージョにしてくれるというシステムのようです。
2〜3種類タパスを選びフランスパンに挟んで食べます。ここでも食事のお供はファンタレモン。

そして20時半。集合場所に行ってみると…誰も居ない。
他にフラメンコ見に行く人はいないのかな?

集合時間を10分ほど過ぎて案内人さんが、15分ほど過ぎて送迎バスがやってきました。

案内人「このバスに乗ってください」

乗り込んでみると、バス内は外人のお客さんが20人ほど。どうやら皆さん同じツアーの方のようです。
ようわかりませんが、旅行ツアー客と便乗でフラメンコツアー参加という形になってるのかな?
急に日本人がひとりでバスに乗り込んできたので、外人さんたちもビックリしています。
どうもどうも。
頭が整理できてませんが、とりあえずバスに揺られます。

そのままバスはアルバイシン地区へと進み、
ロス・タラントスというお店の前へ着きました。

このお店、構えは普通の店ですが、中に入っていくと白い壁で覆われた洞窟になってます。
好きな席に座っていいようですが、どの席も狭い…。
隣には一緒のバスに乗っていたおばあさんが座りました。

おばあさん「あなた日本人?中国人?」
okku「日本人です」
おばあさん「何故ひとりでバスに乗ってきたの?」
okku「僕にもわかりません(笑)」

英語で話していると、店員さんが注文を取りに来ました。

店員さん「何飲む?」
おばあさん「赤ワインを頂戴」
okku「ヘレス飲みたい!」
おばあさん「ヘレスって何?」
okku「シェリーの事です」
店員さん「ヘレス、ノー。ビールかワインか水かだ」
おばあさん「それだけ?選択肢が少なすぎるわ」
okku「白ワインください」
おばあさん「飲み物の種類は少ないし椅子は硬いし。ひどいわね」
okku「ははは(笑)」

そうこうしてるうちに、フラメンコの衣装をまとった人たちが入場してきました。
若い女性2人、中年女性1人、中年男性3人、ガリガリに痩せたおばあちゃん1人。
「フラメンコババアだ!」

独特のリズムで手拍子と掛け声がかかり、フラメンコショーがスタート。
フラメンコババアの形相がものすごいです。

男性のフラメンコシンガーが居る事を初めて知ったのですが、
物凄い迫力で圧倒されました。すごい!
トータルで90分くらいのステージはあっという間でした。
いやー感動した!

フラメンコショーフラメンコショー
(フラメンコショー)

フラメンコショーが終わったら再びバスに乗り、
サン・ニコラス展望台へ。ここで夜景を見ます。

うーん。ライトアップされて確かにきれいなんだけど、夜のサグラダ・ファミリアを見てきたせいか、
それほどの感動がない。でもまぁ、昼に見るよりは夜に見る方が確かにいいかも。

夜のアルハンブラ宮殿
(夜のアルハンブラ宮殿)

23時をまわり、バスでアルバイシン地区を出ました。
夜なのでどう走ったかわかりませんが、自分が止まる宿の前に着いたようです。

運転手さん「着いたよ」
okku「ありがと」

ここで降りるのは自分一人。結局、最後まで自分一人。
他のツアー参加者さんの間では最後まで謎のアジア人のままだったんだろうな。

ホテルに着いたところで、ふとお腹が痛くなってきました。
「悪い物食ったかな。脳みそかなぁ」
風呂入ってトイレ入って早めに寝ます。

明日はグラナダからバアスで2時間のところにあるネルハという街に向かいます。
ホテルの受付の人に聞いたところ、一番早いネルハ行きのバスは7時だそうです。
バスターミナルへの移動も考えて、目標は5時半起床!