骨董の部屋
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お正月展示 「一富士二鷹三茄子」 の鷹


力強い松樹や鷹図に惚れて手に入れました。
深さのある、いわゆる鉢皿と呼ばれる器形で大皿としては古いタイプであります。
裏は銘なしで、山水が描かれているのも珍しい。
中期末から後期初のものと思っております。



2009年2月1日 @
 
第80回 染付 荒磯松樹鷹図大皿 時代:江戸初期   寸法:径40.0cm 高さ 9.1cm 裏銘:

お正月展示 「一富士二鷹三茄子」 の富士

お正月展示は私のお気に入りのお皿で 「一富士 二鷹 三茄子」 と洒落てみました。

このお皿は富士のバックに澄み渡っている青空に魅了されて手に入れました。

呉須の発色が素晴らしい、見込み絵は典型的な後期の絵柄ですが、器形の作行き呉須の色合いから天明から寛政のものと判断しております。




2009/ 元旦
第79回 染付 富士山図皿 時代:江戸初期   寸法:径20.3cm 裏銘:


このお皿は鎬手の初期伊万里ということで手に入れた。

初期の磁器における成型技法はそう種類があるわけもなく、ロクロ+鎬手はその最初期のものと思っている。
当零細コレクションとしてもなんとかしたいものと思っていたが、窯傷、甘焼、ニュウ有、滲み有で手が届いたという次第。

ロクロ引きしてまだ柔らかい内に箆で削ぎ落としたであろう鎬目が力強く温かい。



2008/12/1
第78回 初期伊万里 山水文鎬手皿 時代:江戸初期   寸法:径20.3cm 裏銘:


今回は大振りの猪口2点を取り上げてみました。
右の画像の通り普通サイズの猪口と比べると圧倒的な大きさに驚きます。

並べて眺めていると、「う〜ん、これ本当に蕎麦猪口として使ったのかなー」と考えてしまいます。まあ、有り得ないというサイズではないのですが。

口径的にはこのサイズのものは当コレクションにもいくつかありますが、縁反りになっていたり高さが普通サイズであったりして、それほど大振りとも感じないのです。その点今回の猪口は高さも口径に比例して高くして、通常の蕎麦猪口の形状を保持しているのでやたら大きく見えるようである。


2008/11/1
第77回 染付 大振り蕎麦猪口 時代:江戸中期   寸法:径cm 裏銘:


今回はそこそこ時代のある上手の猪口を取り上げてみました。
いわゆる蕎麦猪口の形ではないのだが、この時代これらのものは「向付」として作られたものらしい。当時は現在に伝わるような蕎麦の食法はあまり一般的なものではなかったようである

若松図の猪口は口周りが輪花になっていてスッと立ち上る器形が良い、松の葉が細い線で一本一本描かれているのも特筆もの。
枝垂桜の猪口は器形も柄も曲線がたおやかで好みのスタイルである。お皿で見かける枝垂桜だなーと思って入手した。。


2008/10/1
第76回 染付 上手蕎麦猪口 時代:元禄享保   寸法:径cm 裏銘:渦福



この形の器は広東形と呼ばれている。
広めの高台や、高めの高台があって、そこから直線的に開いていく形状である。このタイプの器は1780年頃(天明期)から特徴的に出現する。

栗図の猪口は上質の磁胎磁質で白さの美しい薄作りの綺麗な猪口である。時代は天明期、広東形の出始めの作。

牛追童子の猪口は作り、磁質ともに手が落ちており、同銘とはいえ崩れているので時代の下がった作であろうと判断している。

2008/9/1
第75回 染付 広東形蕎麦猪口 時代:江戸後期   寸法:径cm 裏銘:青



今月のこの2点は「線描」の作品と意図して蒐集したものです。
「飛龍文」は近隣の骨董屋さんで見つけたもの。これは羽根のある龍、いわゆる「DRAGON」ですなー。
もうひとつは「寿丸文」の代表的意匠で以前から予定していたもの。(ヤフオク)



2008/8/1
第74回 染付 線描蕎麦猪口 時代:江戸後期   寸法:径cm 裏銘:なし


バックナンバーファイルの整理をしておりましたら掲載漏れがありましたのでここに挿入しました。




落ち着いた鎬の淡い青磁に呉須が映えて上品な仕上がりになっている。

青磁縁に見込呉須絵の皿は、中期以降の古伊万里に良く見られるが、なかなか趣があって気に入っている。

後期のものは輪花が多くなって鎬は少ないようであるが、この皿の細いタイプの鎬は中期前半のもののようである。

裏銘の「太明」、丁寧な見込絵も時代をうかがわせる。
第73回 青磁染付 竹梅鎬縁皿 時代:江戸中期   寸法:径21.5cm 高3.5cm 裏銘:太明成化年製



この作品は茶入としているが、お抹茶の茶入れではなく煎茶用の茶入れである。

窓抜きにした陽刻部の地肌は鉄を塗ってあり、褐色に発色させている。
陽刻の窓絵にしばしば見られる技法であるが、総体の格調をあげている。

陽刻の文様は太湖石に牡丹と蝶が浮き彫りにされている。

肩部の四隅に小花を配しているのも洒落ている。
第72回 三田青磁 窓抜陽刻牡丹文茶入 時代:江戸後期   寸法:胴辺8.5cm*高11.0cm 裏銘:なし


色絵のうち染錦と呼ばれるものである。

色絵、金彩、染付をもちいてデザイン構成されたものを呼ぶ。
染付がまったくの一文様としてではなくある部分について主たる意匠として配置されているものを呼ぶのであろうと解釈している。

染付が重要なパートを担当している以上、当コレクションでも所蔵しなければならないと考える一枚である。

見こみ周りの環状模様の渦文や、裏絵の宝文も丁寧で、元禄末から享保頃の作と判断する。全体の色使いも落ち着いたもので、品良くまとまっている。
第71回 染錦 団龍文梅牡丹文皿 時代:江戸中期   寸法:径22.0cm*高3.4cm 裏銘:太明成化年製



盛期の技が覗える作品である。

特筆すべきは「檜垣(網代)紋」の精緻さ、こうした連続文様の場合、書き出しと終わりの接合部につじつまあわせの調整があってどうしても乱れがあるのだが、この皿の檜垣紋にはまったく破綻がない。

まさに神業!驚異的である。
第70回 藍柿 白抜唐草鳳凰文深皿 時代:元禄年   寸法:径15.3cm 高5.5cm 裏銘:渦福



初期伊万里らしさ溢れる皿である。
典型的な絵付けと器形、鉄分の多いい緑がかった釉。
裏を見れば生掛けのために釉ムラやダマリになったトロミのある釉、釉が溶け出して砂をかまないように削り落とすことによってカマボコ形になった高台。

見込み絵の素朴だが迷いのない筆致には、「新しい物を作り出す」という、おおらかな確信と情熱が見える。

2001/10/6
第69回 初期伊万里 山水図皿 時代:江戸初期   寸法:径21.2cm 裏銘:なし



この皿も駆け出しの頃から気になっていた皿で、数年前に手に入れたときは嬉しかったー。お気に入りの一枚なのです。

七宝文と呼んで良いのかどうか、立ち縁になった部分に、濃淡交互に塗り分けられた丸文を配し、青海波風の波文で水を表し、水草に鮎を描く。
フラットになった見込みの意匠のパターンとしては、古印判を併用した元禄時代の皿に見られる様式の系統であると思っておりますが、器型や裏文様からそれよりやや古いものであると判断しております。

2008/7/1
第68回 染付 七宝繋波に鮎文文皿 時代:元禄期   寸法:径21.7cm 裏銘:なし


松樹文が気になってしょうがない、見つけると触手がうごめく。
染付にハマって以来、初期伊万里独特の味のある松樹にずっと憧れ続けてているからである。

このお皿の松樹でありますが、これはこれで誠に古染付らしい表現であると思います。
初期伊万里の表現とは少し違う感じがしますが、当然その源流であることは間違いのないことでしょう。



2008/6/1
第67回 古染付 月に松樹文皿 時代:明朝末期   寸法:径15.3cm 裏銘:なし



墨弾きと塗埋めを併用した鷺図のこの皿は「文化文政」期のものらしい。

この手の白抜きの群鷺図は後期を代表的する意匠の一つで、一般的な丸皿や長角皿などのものも見られます。以前から時々出会っており気に入っておりましたので、いずれは手に入れなければと思っておりました。


2008/4/1
第66回 染付 白抜き白鷺文八角皿 時代:江戸後期   寸法:長径21.2cm 裏銘:なし




50000ヒット達成記念


正方に開けられた窓に愛くるしい尾長鳥が描かれた藍九谷で大変気に入ってます。
薄瑠璃に墨弾きで縁取りされた唐草も良い感じです。

裏の銘は古九谷様式にみられる、「角福」である。


2007/12/1
第65回 藍九谷 窓抜花鳥文皿 時代:江戸前期 寸法:径18.2cm 高3.0cm 裏銘:角福



天保伊万里と称されているお皿ですがデザインとしては誠に秀逸であります。
眺めていて飽きません、輪繋ぎにした鷺、雲の表現、柳の木、林の表現、鷺の周りの濃に散らされた白点、技法的には目新しいものではありませんが構成が見事です。

器形は輪花の型物ですが裏の作行など総体に観れば、決して上手とは思えません。天保時代には染付磁器も庶民の器となっておりましたので、特別な製品ではなかったのでしょうが、この時代にも才能豊かな職人さんは居りましたですね。

間違いなくこの時代の傑作の一つであろうと思います。


2007/11/10

第64回 染付 輪繋鷺風景輪花 時代:天保 寸法:径18.5cm 高2.5cm 裏銘:なし




コイマリストの皆様にはすでにお気づきのことと思いますが、これは写しであります。

このお皿は英国のロイヤル ウースター窯 1910年頃のデザートプレート、私の C &S トリオ コレクションの一つです。裏の表記で見ると、1768年頃の初期ウースターの「OLD BOW」という作品の復刻版のようです。

1700年代のヨーロッパを風靡した伊万里、柿右衛門の写しの一つであったのでしょう。柿右衛門の写しはドイツのマイセン柿右衛門が有名ですが、独特の雰囲気を持ったマイセン柿右衛門とは違って、ウースター柿右衛門は原典に忠実な写しであるようです。

2007/7/1

第63回 柿右衛門写 梅に鶉文皿 1930頃 寸法:径16.0cm*高2.5cm 裏銘:ウースター窯マーク


この皿は天保時代頃のもので、おそらく10枚くらいの数皿だったようです。
この地区では、素封家の豪農あたりで揃えておったものでしょう。

各皿を見比べてみると、鱗が描いてあったり無かったりで、かなりいい加減なものでありましたが、この皿はその中では一番丁寧なもので描くべきものはみんな揃っておるようでした。

絵の感じや裏の感じからこれも志田のようです。これは6寸皿ですが、志田の尺皿で見たような気がします。

銘は「青」と呼ばれるものだと思います。

2007/6/1
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第62回 染付 登竜門図八角皿 時代:天保 寸法:径16.0cm*高3.8cm 裏銘:青


この器形のお皿も中期後半からの新様式の代表的なものである。
この時期以降の独特の呉須で、墨はじきを用いた塗埋めの縁周りになっており、
4方に宣徳年製の文字が端正な筆致で記されている。

見込の図は竹林賢人の図が描かれているが、同手の少し時代の下がった賢人図に見られるようなデホルメされたマンガチックな人物でなく、比較的リアルに描かれているように思う。

先月の人物の描写からの推移と考えるならば時代的には近いもので、この様式のお皿としては早期、天明から寛政初のものと思われる。


2007/5/1
第61回 染付 竹林賢人図変形深皿 時代:天明寛政 寸法:径15.4cm*高5.7cm 裏銘 :乾


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