染付蕎麦猪口 追加シリーズC
江戸期:径cm 高cm 

大振り蕎麦猪口 2点

窓絵花図猪口
元禄享保期 口径9.8cm 高7.1cm

竹林賢人文猪口
江戸後期 口径9.1高7.6cm

今回は大振りの猪口2点を取り上げてみました。
右の画像の通り普通サイズの猪口と比べると圧倒的な大きさに驚きます。

並べて眺めていると、「う〜ん、これ本当に蕎麦猪口として使ったのかなー」と考えてしまいます。まあ、有り得ないというサイズではないのですが。

口径的にはこのサイズのものは当コレクションにもいくつかありますが、縁反りになっていたり高さが普通サイズであったりして、それほど大振りとも感じないのです。その点今回の猪口は高さも口径に比例して高くして、通常の蕎麦猪口の形状を保持しているのでやたら大きく見えるようである。

時代は窓絵花図のものは元禄享保頃、竹林賢人図のものは後期のものであると判断しています。時代判断の根拠の一つは裏底の眼鏡高台にあります。眼鏡高台は一般に後期と言われますが中期の猪口にもあります。眼鏡の中心部の釉薬の掛かった部分の大きさに注目すると、窓絵のほうが大きいことがお分かりと思いますが、ここの大きさは時代が下がるにつれて小さくなっていきます。猪口の時代判断の有力な目安といわれております。このサイズの眼鏡底の場合には「富貴長春」などの裏銘の記されているものが多くみられます。

2008/11/1
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(未掲載の猪口はもう少しありますが猪口シリーズも飽いたのでこれで終わり、後日一括掲載します。)