骨董の部屋
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今月は期待を込めて紅葉のお皿としました。
紅葉破れ扇散しのお皿は以前からの憧れの一枚でした。

このお皿は見込みの右側の一部に七宝文繋ぎの雲状の地紋を描き
そこに白抜きで紅葉と扇を描き、残りの白地部分には紅葉と扇を描いて
見事なコントラストを構成すると同時に、
左側の絶妙な余白を引き立てております。

また、器面見込の二重巻線は、
散漫になりがちな散し文を見事に引き締めております。

2018.10.1
 第180 藍柿 紅葉破れ扇散し文皿 時代:延宝年 寸法 : 径18.0cm  高3.2cm 裏銘: なし


満月に波兎を白抜きで描いたお皿です。
この意匠の有刺輪花のお皿は小鉢などから各サイズの作品が見られます。
本品は7寸皿で初見でした。
輪花の縁周りには紅を回し、外縁部には霊芝文繋ぎ、
その内側は精緻な陽刻で葡萄栗鼠を描いております。
寛政期の清朝風意匠の代表的なお皿ですが、当時の技術の粋を尽くした
上手のお皿です。
裏は無地でやや深めの成型となり、この時期の典型的な器形です。
銘は角福。

2018.9.1
 第179 染付 満月波兎陽刻葡萄栗鼠文皿 時代:寛政年 寸法 : 径21.5cm  高3.5cm 裏銘: 角福


印判手の南蛮船図です。
このお皿は所謂、図変わり印判手のお皿と言われるものの一つです。
南蛮船は堂々として迫力満点に描かれております。
上陸用の小舟が描かれているのも臨場感があって面白い。
隅切りのところには飾り台の上に鎮座する座敷犬がおります。
裏を見ると型押しの成型でしょうが、
しっかりとした器形で四方に印判の唐花、丁寧な作品です。

2018.8.1
 第178 染付 印判南蛮船図角皿 時代:明治 寸法 : 径27.0cm  高4.2cm 裏銘: なし



松の上の雲間を飛翔する鶴を描いた
縁起の良い最上手の柿右衛門窯の作品です。
松樹の描かれた見込みの余白が絶妙で、松の枝を吹き抜ける風を感じさせる
実に涼しげなお皿です。
良質の呉須での薄墨で描かれた全体の雰囲気も秀逸であります。
裏を見ると素地、成型、裏の文様、銘、全て完璧で、
キリリとした端正な佇まいに感激しております。


2018.7.1
 第177 藍柿 雲鶴松樹文変形長皿 時代:盛期 寸法 : 径20.0cm  高3.2cm 裏銘: 渦福




小振りの初期伊万里ですが、とても雰囲気の良い逸品であると思います。
降りものが多く目につきますが、初期らしいとろみのある磁肌で、
呉須の発色も見事です。
縁周りを捻間道文で囲み、見込みには吉祥文様の「桃」が、
これぞ初期という筆致で描かれております。
器形は深皿で、裏もまた初期らしい佇まいで、古染付に見られる渦文が3カ所。
総体には古染付の影響を色濃く表しています。

2018.6.1
 第176 初期伊万里 桃間道文皿 時代:初期 寸法 : 径14.5cm  高3.5cm 裏銘: なし



古伊万里の七宝透かしの虫籠です。
六角の6っの側面は丁寧な七宝透かしになっており、上部には藤文が
描かれております。

私はこの器は「虫籠」と認識しておりますが、購入時「振出」と
称されていました。確かに、「振出」と称される事例はあることはあります。
しかしながら、
「振出」は茶席に於いてお濃茶の抹茶を振り出すものですから、
透かしの容器ということは有り得ないと思っております。

2018.5.16
 第175 染付 七宝透し六角虫籠 時代:後期 寸法 : 径 8.0cm 高 9.3cm 裏銘: なし



尺6寸の大皿で、縁周りは波文を巡らせ、見込みは唐獅子に牡丹を描く。、
いわゆる唐獅子牡丹であります。

この画題は江戸後期の作に数多く見られますが、
本品はその中でも手の良い作と思っております。
裏を見ると古作の兜形を意識した造形で、
裏絵も良く見ると梅花を付けた梅枝で三方に配している。

2018.5.1
 第174 染付 唐獅子牡丹文大皿
時代:後期 寸法 : 径47.5cm  高7.0cm 裏銘: 福の変形?



縁文様は桜花をグルリと描いた波桜。
ダミの濃淡を上手く使い分けた青海波と絵画的な波文様を2種描いて
お洒落な雰囲気に仕上げています。
見込みの唐獅子文はまさに柿右衛門の獅子であります。

縁は口紅を回し、裏の唐草文様もシッカリ描かれ高台の処理も厳しい上手作品です。
器形も通常八角形が多い中、十角形に製作された優品です。 

2018.4.1
 第173 藍柿 波桜唐獅子文10角皿
時代:盛期 寸法 : 径19.2cm  高3.9cm 裏銘: 二重角渦福


18世紀後半の「清朝様式」の大皿です。

縁周りの最外縁部には青海波、その内側は清朝風文様を回し、
見込みは大樹の桃花と龍を絵描いた青龍刀。
手抜きのないて丁寧な絵付けに職人さんの心意気を感じます。
総体に大変力強く迫力ある作品になっております。

「桃の節句」と「端午の節句」両方使えるんじゃないの、な〜んて思ってます。
裏は兜形でやや深めの成型となり、手をかけた唐草をまわしております。
銘は「太明成化年製」
2018.3.1
 第172 染付 桃花青龍刀文輪花大皿
時代:中期末 : 径46.5cm  高6.3cm 裏銘: 太明成化年製


この皿は柿右衛門様式と言えるでしょうが、
裏の唐草からすると藍九谷からの過渡期と思われます。

柴垣越に太湖石と果樹を描いております。
果実文としましたが、何の実か、はたまた花なのか判断に苦しみます。
割れ目が入っているので桃のつもりかな。
まあ、いずれにしても濃(ダミ)の濃淡を駆使した面白い作品であります。

裏は藍九谷に見られる唐草を廻し、銘はありません。
2018.2.1
 第171 染付 柴垣果実文七寸皿
時代:盛期 : 径21.3cm  高3..1cm 裏銘: なし



花蛸唐草に双竜文のお皿です。

このモチーフのお皿は いくつかの類例を見ますが、このお皿は
8寸強のサイズで存在感があります。

地紋の蛸唐草は丁寧な線描きに薄濃を使い、龍文が引き
立つように染めあげております。
縁取り線の内側に二重巻線を回して中心に五弁花を置き縁には
口紅を施し、裏銘も「金」という上手の作であります。


2018.元旦

 第170 藍柿  龍唐草文八寸皿
時代:元禄 寸法 : 径25.0cm 高3.5cm 裏銘: 金



18世紀後半の新様式の代表的な作品であります。

私はこの時期を古伊万里窯業の「もう一つの頂点」と思っております。

本作品は「塗埋白抜」作品の一つで、縁周りに白抜きの蝶文繋ぎを描き、
太い枠で区画された見込みには白抜き牡丹文と祥瑞文を描いた
大変手のかかった精緻な作品であります。

裏はこの時期の作品に多く見られる無地無銘です。

2017.12.1

 第169 染付 蝶文縁祥瑞牡丹輪花皿
時代:江戸中期末 寸法 : 径22.0cm 高3.8cm 裏銘:なし



菊花の器地に如意頭文で囲った円に亀甲菊花を収めた初期伊万里です。
七寸皿で、裏面写真で見られるように立ち上がりが大きく
深皿と言われるものです。
この意匠の初期伊万里には小木一良氏の 「新集成 伊万里」 掲載の
ものなど、いくつかの類例が見られます。
この手は外尾山窯で寛永年に作られた作品とのことです。

裏は無文で、高台周りの巻線と古式の二重角福の銘があります。

2017.11.1
 第168 初期伊万里 亀甲菊花文皿
時代:江戸初期 寸法 : 径21.3cm 高4.3cm 裏銘:角福



この皿の器形は立縁の八寸平皿です。
濃(ダミ)の濃淡を駆使した山水が描かれており、立縁には波濤文が
施されております。
盛期の山水までの品格はありませんが
丁寧な絵付けの中皿です。

このタイプの波濤文は中期から後期にかけて見られるものです。
裏は松ヶ枝を散らしてあり、銘は「太明成化年製」。

2017.10.1
 第167 染付 梅花唐子文輪花皿 時代:江戸中期 寸法 : 径24.8cm 高3.3cm 裏銘:太明成化年製



中秋に相応しい満月に波兎のお皿を展示しました。

雲間の月の表現、波兎の動きは初期伊万里の表現を
色濃く継承しております。初期伊万里の兎にも
柿右衛門の兎にも通ずる、まさに過渡期の藍九谷です。
裏の折れ松葉も古九谷の筆致で、藍九谷の古作と言えるでしょう。
銘は二重角に福の変形です。

2017.9.1
 第166 藍九谷 雲間満月に波兎図五寸皿 時代:江戸中後期 寸法 : 径15.2cm 高2.6cm 裏銘:二重角に「福」変形 



18世紀後半にそれまでの古伊万里様式とは別の流れとして現れた
新様式の作品群の一つである清朝風意匠のお皿です。
この意匠の特徴的なところは、
それぞれの輪花の中央にある突起であります。
有刺輪花皿と呼ばれています。

裏の銘も珍しいもので清朝作品の倣いと思われます。


2017.8.1
 第165 染付 梅花唐子文輪花皿 時代:江戸中後期 寸法 : 径20.8cm  高3.1cm 裏銘:青華倣?



この蓋物は四方形の蓋物ですが、単なる箱型の蓋物ではなく
隅切りの四方鉢で、隅切りも弧形に成型された
大変凝った作りになっております。

絵付けも精緻な地紋に丸抜きにて菊文、四方には宝文が描かれ、
地紋は唐草文、四方襷、花散し渦文で埋められ。ております。

2017.7.1
 第164 染付 窓絵菊花文四方蓋物 時代:江戸中期 寸法:径12.0cm 高8.0cm 裏銘: なし



この「傘唐人物」のお皿はいくつかの類品がありますが
本品は七寸を超える大きな寸法で、縁周りの環状文様は
精緻な墨弾きの七宝繋文を用いた最高手の様式です。
上がりも良く、良質の呉須の発色も極めて美しいものです。
裏は無柄、無銘で、巻線のみ。
高台外に一重、高台に二重、高台内に一重の四巻線です。

2017.6.1
 第163 藍九谷 七宝環傘唐人物文皿 時代:寛文年 寸法:寛文年:径22.5cm 高3.5cm 裏銘: なし



明治以降の印判でも面白いものがあると手が出てしまいます。
印判の竹虎を見つけました。
藍九谷や柿右衛門の竹虎には手も足も出ませんが、
これなら行けます。
印判のお皿は
「これはオモロイ」 と何も考えずに楽しめるのが良いですね。

2017.5.1
 第162 印判 竹虎文隅入角皿 時代:明治 寸法:径18.5cm 高2.1cm 裏銘: なし



古伊万里の台皿です。
見込絵は遠山に海を望む集落を描いておりますが、
画格的に盛期の上手とは言い難く中期以降の作と判断しております。

状態は良くありませんが初めて出会った台皿でしたので躊躇なく手に入れました。

成形は非常に丁寧でしっかりした作りになっております。
尺弱のサイズと相まって存在感があります。

裏は線描きにダミの唐草が描かれておりますが、
少々雑でやはり時代は下がるようです。
銘はなし、目跡はセンターに一つ。

2017.4.1
 第161 染付 山水文 台皿 時代:中期 寸法:径28.5cm 高9.0cm 裏銘: なし



VOL.1 (1〜20) VOL.2 (21〜40) VOL.3 (41〜60) VOL.4 (61〜80) VOL.5(81〜100)
VOL.6(101〜120) VOL.7(121〜 140) VOL.8(141〜160) VOL,9(161〜180) VOL,10(181〜200)