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今年も早くも中秋となりました。 中秋に相応しい満月に波兎のお皿を展示しました。 雲間の月の表現、波兎の動きは初期伊万里の表現を色濃く継承しております。 初期伊万里の兎にも柿右衛門の兎にも通ずる、まさに過渡期の藍九谷です。 裏の折れ松葉も古九谷の筆致で、藍九谷の古作と言えるでしょう。 銘は二重角に福の変形です。 余談ですが、いつかはコイマリスト永遠の憧れ「柿右衛門の兎」 をと願っておりますが、 いつもお世話になっている古美術商さんに、「柿右衛門の兎さんが欲しい」 と申しましたら、 「難しいですねー、柿右衛門の兎はコレクターさん同士で取引されることが多く市中には まず出て来ません」 とのことでした。まあ、「柿右衛門の兎」 にしても 「初期の兎」 にしても 当コレクションでは簡単には手が出ませんから、本作品が当コレクションに相応しい名品だと 思っております。私のお気に入りの一枚です。 2017.9.1 | ||||
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