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小振りの初期伊万里ですが、とても雰囲気の良い逸品であると思います。 降りものが多く目につきますが、初期らしいとろみのある磁肌で、呉須の発色も見事です。 縁周りを捻間道文で囲み、見込みには吉祥文様の「桃」が、これぞ初期という筆致で描かれております。 器形は深皿で、裏もまた初期らしい佇まいで、古染付に見られる渦文が3カ所。 総体には古染付の影響を色濃く表しています。 ホツありニュウありで状態は良くないのですが、大のお気に入りの一枚です。 ところで、作品名称の 「間道文(かんとうもん)」 のことですが、 この文様は見たことはありますが、名前は知りませんでした。また「間道」の意味も分からないので調べました。 「古い縞模様の名称の一つで、室町時代から桃山時代にかけて渡来した縞柄、格子縞、横縞などの 特色のある織物を間道と言います。13〜14世紀の中国では青と白の縞を間道と呼んでいたようです。」 (きもの用語大全) 2018.6.1 | |||||
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