初期伊万里 捻間道文縁桃図皿
初期 : 径14.5cm  高3.5cm

小振りの初期伊万里ですが、とても雰囲気の良い逸品であると思います。
降りものが多く目につきますが、初期らしいとろみのある磁肌で、呉須の発色も見事です。
縁周りを捻間道文で囲み、見込みには吉祥文様の「桃」が、これぞ初期という筆致で描かれております。
器形は深皿で、裏もまた初期らしい佇まいで、古染付に見られる渦文が3カ所。
総体には古染付の影響を色濃く表しています。
ホツありニュウありで状態は良くないのですが、大のお気に入りの一枚です。

ところで、作品名称の 「間道文(かんとうもん)」 のことですが、
この文様は見たことはありますが、名前は知りませんでした。また「間道」の意味も分からないので調べました。

「古い縞模様の名称の一つで、室町時代から桃山時代にかけて渡来した縞柄、格子縞、横縞などの
特色のある織物を間道と言います。13〜14世紀の中国では青と白の縞を間道と呼んでいたようです。」
(きもの用語大全)

2018.6.1

 




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