骨董の部屋
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古九谷の時期に見られる富士形変形皿です。

この型のお皿は色絵古九谷にも染付の藍九谷にも見られます。

見込みの絵はシンプルな海辺の風景ですが、成形は大変薄造りに

なっております。この時期の薄造りの藍九谷には焼き歪によって

反っているものが多いですが、このお皿も長手に反ってます。

2017.3.1

 第160  藍九谷 帆掛舟海辺風景富士形皿 時代:寛文年 寸法:径17.8*10.3cm 高2.8cm 裏銘: なし



雲のように立ち上る気を描いた雲気文。

蕎麦猪口ではよく見られる定番の図柄でありますが、この半筒猪口は

器形も堂々として呉須の発色も素晴らしく、大変綺麗なものです。

見込みには中期のお皿に見られる花の丸文が描かれ、

高台周りの渦文も正統なもので全体に丁寧に作られております。

銘は 「富貴長春」 上手の作です。

2017.2.1
 第159  染付 雲気文風景半筒猪口 時代:元禄・享保 寸法:径9.8cm 高6.5cm 裏銘: 富貴長春



古作で良く見られる松竹梅の縁周りに仲睦まじい双鶴の見込み、
リアルな鶴の表現が見事です。

藍九谷から柿右衛門様式への移行期の作と考えております。
裏は高台内外に一重の巻線、シンプルな蔦唐草を描いています。
銘は二重角に「福」の変形です。

2017. 元旦
 第158  藍九谷 松竹梅双鶴文皿 時代:前期 寸法: 幅20.2cm  高3.1cm 裏銘: 福の変形




磁器のお重もしばしば目にしますが、ここまでの作品は少ないと思います。
後期から明治の優品の一つに数えられるものでしょう。

側面四面と蓋には力のこもった南画風の山水が描かれており、
縁取りはこの時期の特徴的な花唐草となっております。

2016.12.1
 第157  染付 山水画花唐草四段重 時代:幕末・明治 寸法: 幅15.2cm角  高26.5cm 裏銘: 宣徳年製




この器形のお猪口(向付)は、
お猪口コレクション掲載の「桜川」の猪口がありますが、
いずれも優しい雰囲気が上品で大好きです。
見込みには二重巻線に一葉を置いているのがお洒落。
裏は高台外周に二重巻線を回し、銘は「宣徳年製」です。

2016.11.1
 第156  藍柿 紅葉散し向付(蕎麦猪口) 時代:元禄年 寸法: 径10.7cm 高5.7cm 裏銘: 宣徳年製




藍九谷の変形皿です。

縁周りは左右縦に身替り、一方は四方襷地紋に濃み重ね、

もう一方は花鳥文が描かれております。

見込みは可憐な草花文です。

花なのか葉なのか判断に苦しむ見たことのないものです。

裏絵も珍しい文様です。高台は付け高台で、銘は古人と思います。

2016. 10. 1
 第155  藍九谷 草花文変形皿 時代:江戸前期 寸法: 径18.2*10.5cm 高2.5cm 裏銘: 古人




蕎麦猪口コレクションのうち諸窯の猪口と印判の猪口を別枠にし、
古伊万里での100猪口をまとめることにしました。

今回の猪口、上の欄2個は後期の定番の蕎麦猪口、
下の欄は一寸珍しいものかと思います。

 流水丸文  (鼓にススキ丸文)  観世水文 (木目文)
四ツ目格子に丸文  幔幕に枝垂桜文 

2016.9.1
 第154  染付   後期蕎麦猪口(追加) 時代:江戸後期 寸法: 径  cm 高   cm メガネ底 裏銘: なし




蛸唐草、青海波と8弁の縁取り、5弁花文すべてが型抜印判で描かれております。

古印判の作品は明治期のようなズレや継ぎ目などの破綻が見られることはまずありません。
中には手描きなのか印判なのか判断に苦慮するものも少なくありません。

近代印判のように量産化を意図したものでなく、染付技法のひとつとして

職人さんは真摯に完璧を目指していたのでしょうね。

銘の「宣真年製」というのも初見でした。

2016.8.1
 第153  染付 古印判蛸唐草青海波小鉢 時代:江戸盛期 寸法: 径13.5cm 高3.5cm 裏銘: 宣真年製




このお皿は盛期の「龍」が欲しくて手に入れたものです。

龍については拘りの主眼ですから、勿論、盛期の顔でなくてはなりません。

胴体部は紫雲を纏う神聖さを丁寧に手をかけて表現しております。

縁周りは型紙刷りで線描きの紗綾形を描いた後,薄墨を施しております。

白抜きの紗綾形とは違った趣があります。

器型は薄作りの兜形で縁には口紅が回っております。

2016.7.1
 第152  染付   紗綾形縁団龍文皿 時代:江戸盛期 寸法: 径17.0cm 高2.3cm 裏銘: 太明成化年製




江戸中期の笹徳利です。

当コレクションは染付磁器を網羅することも一つの目標でありますので

当然収蔵しなければならないものでありました。

この手の徳利と称される容器は日常的に酒とか醤油など液体を収容するものとして

明治以降まで作られ使用されたものであります。

その間、形状も絵柄も、サイズも様々なものが見られます。

2016.6.1
 第151  染付   笹 徳 利 時代:江戸中期 寸法: 径14.5cm 高25.5cm 裏銘: なし



この小鉢は塗埋め白抜きめ技法で金魚と水中の太湖石と藻が
描かれており、金魚鉢の世界を完璧に表現しております。

中後期の清朝様式の塗埋め白抜き様式で
清朝倣いの魚文のお皿は目にしますが、

私たちの魚のイメージとはかけ離れた
やや奇妙なと言うかグロな魚が多いようです。

それに比べてこの絵には違和感がない。
倣いを卒業して日本人の感性で描かれているように思うのです。

裏銘は後期に見られる「乾」。

2016.5.1
 第150  染付   金魚文小鉢 時代:江戸後期 寸法: 径13.2cm 高5.7cm 裏銘: 乾



藍九谷の盆栽文はしばしば目にしますが、
これだけ大きく描かれたものは見かけません。

盆栽の花の表現、薄濃を巧みに駆使して見事な立体感を現しております。

独特な唐草を廻した縁周りは捻子縁にしてあり口錆が施されます。

店主によるとこの捻子縁皿は承応の最上手のものと違い、
少し肉厚で捻りも少ない寛文〜延宝期の作品ということです。

裏は無銘で巻線のみであります。

2016.4.1
 第149  藍九谷   盆栽文捻子縁7寸皿 時代:寛文 寸法: 径20.6cm 高3.0cm 裏銘:なし



草花文の表現技法から明治期の作と思われますが、
瀟洒な蓋物で大変可愛らしい。

これは食器ではなく菓子鉢、キャンディボックス的に使用したものか。

縁取りの花唐草はこの時期の特徴的なものですが
効果的に使われており

なかなか印象的な作品となっております。


2016.3.1
 第148  染付  三つ足草花文蓋物 時代:明治 寸法: 径13.5cm 高8.7cm 裏銘:なし




葡萄の実、魚影、岸の花に辰砂が用いられ、
風格のある山水と品良くまとめられております。

縁周りの葡萄蝶文も洒脱で初期伊万里の源流を感じさせます。

このお皿は明朝末期を代表する一枚であると思います。

縁には古染特有の虫食いが見られ、
裏の姿はこの時代の典型的な作行きであります。


2016. 2. 1
 第147  古染付  葡萄に樹下魚文皿 時代:天啓年 寸法: 径15.2cm 高2.5cm 裏銘:なし





 志田焼のお皿は古伊万里としてはあまり重要視されておりませんが、江戸後期には庶民の宴会料理に盛んに使われておりました。

宴会といえば料理屋での宴会とか町屋の結婚式など「ハレ」の席が主ですから図柄は「縁起」ものがほとんどでした。

 私は志田窯も日本陶磁史の重要な作品群であると認識しておりますので、小コーナーを作るつもりで代表的な縁起物「鶴亀」 「龍虎」 「登竜門」だけは揃えようと考えておりました。

この中で一番苦労したのが鶴図でした。
イメージ的には「松と鶴」でしたが待てど暮らせど出てこない。「龍虎」の展示から何年経ったでしょう、最近になってやっとこの「竹鶴」が出てきて、「正月飾り」にできました。

ここまでに辛抱たまらず「松に飛翔鶴」のお皿も手に入れましたが、どうしてもイメージに合わず披露を見送りました。


 この「竹鶴」は裏の写真で見られるように少し大ぶりで深皿になっております。志田焼の特徴である化粧土の流れた跡も見られて興味深いものがあります。


2016/1/1  元旦

 第146回  志田窯 染付鶴亀図尺皿組 時代:江戸後期 寸法: 鶴 径32.0cm 亀29.3cm 裏銘:なし



蕎麦猪口コレクションついに100猪口を達成しました。
記念すべき100猪口目は憧れだった光背形蛸唐草文猪口です。

一つのけじめとするつもりでおりましたので厳選しました。
薄手の大振り猪口で呉須の美しい精緻な蛸唐草。
何年越しでしょうかやっと出会えました。大変満足してます。

多くの光背形猪口は四弁ですが、これは五弁描かれております。

しばしば薄手猪口に見られる口のゆがみもなく綺麗です。
裏は盛期の猪口のベタ底で巻線を回した太明成化年製の銘です。

2015.12.1
 第145回  藍柿  光背形蛸唐草文蕎麦猪口 時代:江戸盛期 寸法: 径9.8cm 高6.4cm 裏銘:太明成化年製



花唐草が綺麗です。
美しい呉須で描かれたお手本のような花唐草と環状の七宝文繋ぎが
組み合わされております。

更には縁紅の輪花型と、一応最上手の意匠となっております。

しかしながら総体のバランス、中央の五弁化、裏の唐草から
最盛期から少し下がった元禄末頃の作かと思われます。

裏の作行きは端正に整っており、銘は「渦福」、藍柿と呼べるレベルでしょう。


2014.7.1
 第144回  藍柿 花唐草七宝繋ぎ輪花皿 時代:江戸盛期 寸法: 径21.0cm 高3.5cm 裏銘:太明成化年製




雲間に扇散し、洒落たお皿ですね〜。
上手のお皿ではありませんが濃淡のダミを使い分けて美しく纏め上げております。お皿の形態から見ると10枚20枚セットの数皿として作られたものであると思われます。

藍柿の扇散しのお皿のような精緻なお上品なものではありませんが、時代が下がって数皿の量産に対応して簡素化されたもので、「粋」なお皿として見事な存在感を現しております。

見込部が厚く
手取りの重い作り、単線のラフな唐草から後期の作と言うことが分かります。銘は「太明成化年製」

2014.6.1
   第143回   染付 雲間扇散し平皿 時代:江戸中期 寸法: 径19.3cm 高3.30cm 裏銘:太明成化年製



菊唐草に窓絵風に波桜が描かれております。
あれよと言う間に桜は散ってしまいましたが、なごりの桜といたします。
綺麗なダミの濃淡や唐花風に意匠化された菊も印象的で
絶妙な組み合わせと思っております。

輪花の器形や紅縁と上手の作ではありますが、
見込み中央の五弁花、裏の唐草文、「福」銘のグレードから
享保頃の作と判断いたします。

2014.5.1
 第142回 染付 菊唐草窓絵波桜文輪花皿 時代:江戸盛期 寸法: 径19.2cm 高3.0cm 裏銘:角福



この絵柄は皆様ご存知の通り二十四孝の14話「孟宗」の図です。

お話に特別思い入れがあるわけではないのですが、
この猪口が欲しくて探し続けておりました。
何度か出会いはありましたが、いまいち納得できるものはなくて、
やっと手に入れることが出来ました。

話は変わりますが一般的に食用にされている筍の竹は
孟宗竹ですが、この名前の語源はこの孝行息子「孟宗」なんですよ〜

2014.4.1
 第141回  染付 雪中筍掘り図蕎麦猪口 時代:江戸後期 寸法: 径8.0cm 高6.3cm 裏銘:なし メガネ高台



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