ナナさん１７

■その１７．感傷、じゃないのだ■

　最近の発見。私は、紙の匂いを嗅ぐ癖があって、紙を手に取ると、無意識に、本当自然と紙の匂いを嗅いでしまう、変な癖があって、紙ならなんでも嗅ぐかというとそうじゃなくて、コピー用紙とか大学ノートとか（でも無印の茶色い方のノートはいい線いってる！）、スーパーとかの、ポスターの紙っぽい紙質の包装紙（こういうのの紙の名前ってちゃんとあるんだろうけどわからないー）とかは全然ダメで普通に嗅ごうとしないんだけど、本とか教科書とかあると、つい匂いを嗅いでしまう。でも本はすごい好い匂いとダメなのとあるんですよ。製本されたばっかりのは結構それなりに好い匂いが多いんですけど、古くなると分かれ目で、また違う、製本されたばかりのものとは比較にならないほど（大袈裟に聞こえると思うんですけど本当！）好い匂いになるのとダメになるのとあって、時が経った新潮文庫は甘い匂いがします。マジです！で、一番好きなのはデパートとか和菓子屋さんとかの、薄いけど丈夫な包装紙の匂いで、その中でも一番好きなのが、三越の包装紙なんですよ。匂い嗅ぐと本当落ち着くし大好きな匂いで、三越の包装紙あると（でも本当にめったにないけど）、人の目がなければしばらく匂いを嗅いでしまったりするくらい好きだったりするんですけど、これは傍から見たらかなり変な癖なので、直さなきゃなぁと思いながら未だに直らなくて、いつからこんな癖あったのかなぁと思って、小さい頃思い出してて、ピカ☆って思い出したんです（またなんだか大袈裟だけど・笑）。私がまだ幼稚園入る前くらいの時だと思うのですけど、おばあちゃんが私の誕生日に洋服を贈ってくれて、その時の包装紙が三越のものだったんです。よく覚えてるなぁって思われると思うけど、異常に物心のついた子供（？）だったのでいろんなこと覚えてるんです。それで、もしかしたらその時の匂いを覚えてるのかもしれないなと思って、その時の嬉しかった気持ちを思い出すから好きなのかもなと、思って、全然関係ないかもしれないけど、でもそう思ったらなんか涙出てきて、こういう幸せな思い出が、こんな変な形だけど（笑）私の中でずっと残ってたことが、それに気づけたことが嬉しかった。だから本当は、気分の問題で、そんなに違いはないのかもしれないと思うけど。あ、本当に今思い出した！小学３年生くらいの頃、お母さんと、貧乏暇なしにしては珍しく（！）三越に行った時、あんなに商品に溢れた場所にいるのに関らず、三越の包装紙が欲しいって言って、お母さんに「はぁ？」ってムカつかれた（笑）。その、お母さんもおばあちゃんも、もうこの世にいないのだ。おばあちゃんは、本当つい先月亡くなりました。けど、こんな風に、思い出せるから、大丈夫なのだ。ありがとうなのだ！！それで！なんでこんなこと書いてるかというと、この間、奈良さんの「深い深い水たまり」を開いていて、つい自然と匂いを嗅いだら、好い匂いがしたのだ。スーッとする匂い。やっぱり好きだー。キレイにまとまり過ぎ？でも本当のこと。というわけで！！正しい本の匂いの嗅ぎ方教室～♪本を開いてパラパラとやっていたのでは本当の匂いは嗅げません。ここと思うページを開いたら、綴じ部に鼻を押し付けて思い切り吸い込んでください。吐き出す時鼻に抜ける匂いを楽しむのも忘れずにー。like a sommelierにね。くれぐれも人に見られないように！あと鼻の頭の皮脂が本に染みないようにお気をつけあそばせー。ちなみに「Ｔｈｉｓｉｓａｔｉｍｅｏｆ．．．Ｓ．Ｍ．Ｌ．」は、今でもかなりいい線いってるんですけど、時が経つともっと好い匂いになるでしょう（←本の匂い予報。甘い系になると思う）。あと「Ｓ．Ｍ．Ｌ」展の「ＹＮのはなし」の紙の匂い、めちゃめちゃ嗅ぎてぇーと思いつつ、ものすごい我慢したよ。どんな匂いがするんだろうー。か、嗅ぎたかった・・・。って、変態のつぶやきみたいだわ。慎みます（笑）。

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