北横岳 ( 北横岳:2,480m (北峰)、三角点のある南峰は 2,472.0m ) 2016.12.21 登山



【PHOTO & 記録 北横岳 1】

12月7日(水)に 金峰山に登った後、 天候があまり芳しくない状態が続き、ようやく 17日、18日の土日に快晴が期待できそうな状況となる。 しかも、その翌週の予報を見るとほとんど晴れマークがないことから、これは是が非でも山に行かねばと思っていたところ、 こともあろうに少々体調を崩してしまい、18日は半日寝込んでしまったのであった。

もしかしたら、今年の山行は先の 金峰山が最後となるかもしれないとの危惧も出始めていたところ、 ありがたいことに 18日の週の天候は回復基調となり、しかも、これといった予定のない 21日(水)はかなり天候が良さそうな気配となる。
このチャンスを逃すまいと早速 山に行くことにしたのだが、数日前までの体調の悪さを考慮すると厳しい山は避けたいところである。
一方で、この時期であるから雪山に登りたいとの思いも強く、色々検討した結果、2年ぶりに北八ヶ岳の 北横岳に登ることにする。
この北横岳であれば雪山という条件をクリアでき、さらには急登もほとんどないことから、まさに今の状況にピッタリという訳である。

実は 『 またか 』 との気持ちがあることも確かである。 しかし、前回の北横岳では スノーモンスター達が迎えてくれて真冬の山を大いに楽しんだことから、2匹目のドジョウをとの期待がこのマンネリズムに対する危惧を押さえ込む。
ただ、問題はそのアプローチで、登山起点となる北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅の標高は 1,771mもあるため、 そこに至るまでの路面の凍結が懸念される。
このところ雪は降っておらず、また比較的気温も高めだったことから、ノーマルタイヤの車でも行ける可能性が高かったものの、 もしもの場合を考え、前回と同じく茅野駅まで車を進め、そこからバスにて北八ヶ岳ロープウェイまで行くことにする。

12月21日(水) 5時20分に横浜の自宅を出発する。 空には星が瞬いており、間違いなく本日は快晴のようである。
いつも通り横浜ICから東名高速道下り線に入り、海老名JCTから圏央道へと進んで、さらに八王子JCTにて中央自動車道に入る。
遅い出発のため周囲は明るくなっており、大月トンネルの手前では左手に 富士山を見て気分を良くする。
笹子トンネル・日影トンネルを抜けると南アルプスの山々も前方に見えてきたが、ややボンヤリとしている。これは本日気温が高いためなのかもしれない。
しかし、道が南アルプスに近づくと、 鳳凰三山甲斐駒ヶ岳などがハッキリと見え、さらには 八ヶ岳も雲一つない空をバックにクッキリと見えていて、 テンションが上がる。

しかしである、中央道原PAを過ぎると周囲は霧に囲まれ、 山々は全く見えない状況に陥ってしまう。
諏訪ICで高速を下りて茅野駅に向かう途中も、周囲はガスに囲まれている状況で少々先行きが心配になる。
茅野駅前の市営青空駐車場には 7時27分に到着。車内で朝食を済ませ、身支度を調えた後、駐車場の斜め向かいにある アルピコ交通案内所に行って北八ヶ岳ロープウェイまでの往復切符を購入する (2,200円也で 300円の割引)
暫く案内所内で時間を潰した後、7時55分発のバスに乗車する。4人ほどが既に乗車していたが、登山者やスキーヤーではなく、 登山者は小生と後から乗って来たカップルの計 3名だけであった。

定刻に出発したバスは順調に茅野市街を抜けていくが、 街全体が霧の中にスッポリと入っているようで、全体的に薄ボンヤリとしており、さらには高いビルの上方部分は霧の中で全く見えない状態である。
途中まであれ程 天気が良かったのに、青空のないハッキリしない状況がずっと続いていることに不安が募ってくるが、 嬉しいことにバスがビーナスライン (県道192号線) に入る頃には霧から抜け出し、前方に青空を背景とした 蓼科山、 北横岳が見えてきたのであった。
途中、 御嶽や中央アルプス、 そして南アルプスもチラチラと見ることができ、本日の登山への期待が高まっていく。

バスは順調に進み、北八ヶ岳ロープウェイには 8時50分に到着。 最後までバスに乗っていたのは、小生と件のカップルのみであった。
ところで道路状態であるが、見た限りでは完全にドライ。山麓駅手前で一部凍結箇所があったものの、恐らく小生の車でも問題なく到着できたと思われる。 少々悔しいが、こればかりは致し方ない。
まずは山麓駅内のトイレへと向かう。9時発のロープウェイ改札口の前には既に 8人程が並んでいる。
トイレの後、用意してきた登山届を提出すべくポストを探したが見つからない。
レストランの準備をしていた女性に聞いたところ、登山届のポストは山頂駅にあるとのことであった。 しかし、いくらほとんどの方が山頂駅から登り始めるとは言え、この山麓駅から登るコースもあるのだから登山ポストはここにも設置すべきと思う。


駐車場からロープウェイ駅へと向かう人たちと擦れ違うようにして駐車場の北東にある登山口に向かう。

ここから登る人は誰もいないものと思っていたら、登山口の所にいた若者 2人が今にも登りだそうとしている。
小生が先になった場合、途中で抜かれるのは嫌だなと思い、彼らが登り出すのを待つべくユックリと登山口へと進む。
しかし、先方の方が一緒に登り出すことを忌避しているような感じだったので、仕方なく小生が先に登り始める。時刻は 9時丁度。

なお、結局 最後まで彼らに抜かれることはなく、彼らとは 北横岳の山頂直下で擦れ違ったのであった。

最初は林の中を登る。
足下には小さな岩が多く、その岩の間には再凍結した雪が詰まっている。
しかし、アイゼンを着ける程の量ではないので、少し滑るのを我慢しながら登っていく。

林はコナラやクヌギ類が多いので葉はスッカリ落ちており、 その隙間の先に青空が見えている。
また、本日は風もほとんどなくかなり暖かい。

隣接するスキー場から流れてくる音楽を聴きながら登っていくと、やがて、左手樹林越しに 蓼科山が見えてくる。

蓼科山は相変わらず頂上部分だけが白く、 まるで山が白いキッパー (ヤルムルケ = ユダヤ教の男性が被っている帽子のようなもの) を被っているようである。

さらに少し登っていくと、今度は左手の山あいに真っ白な山々の連なりが見えてきた。
最初はどこの山か分からなかったのだが、どうも既視感があると思いながらよく考えると、何と 立山、 龍王岳、鬼岳、獅子岳であった。

ここから北アルプスが見えるのは分かっていたが、 いきなり見えたのがこの秋に登ったばかりの 立山であったことに少々驚く。

写真 中央にある真っ白な山が龍王岳で、その右側の大きな台形をした山が 立山である。
龍王岳の左には鬼岳、獅子岳が続く。

やがて樹林帯も終わりとなって周囲が灌木帯に変わると、展望が一気に開ける。

まずは北アルプスの 穂高連峰から 槍ヶ岳、そして 常念岳へと続く白き山並みが目に飛び込んでくる。

写真 後方に並ぶ白き山のうち、一番左方に 西穂高岳が見え、その右に少し間を空けて前穂高岳、 奥穂高岳が重なるように見えている。
さらに右に涸沢岳、北穂高岳、大キレット、南岳、中岳、大喰岳、槍ヶ岳と続き、さらに右に 常念岳が見えている。

また、西穂高岳の手前には 霧ヶ峰車山が見えている。

さらに少し高度を上げると、 乗鞍岳、 そしてその右に少し間を空けて 霞沢岳も見えてくる。

写真は 乗鞍岳
乗鞍岳の手前には 鉢盛山も見えている。



北横岳 登山データ
上記登山のデータ 登山日:2016.12.21 天候 : 快晴 単独行 日帰り
登山路:北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅登山口−ピラタスの丘−北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅−(坪庭)− 第一休憩所−第二休憩所−縞枯山・雨池峠分岐−三ツ岳分岐−北横岳ヒュッテ−北横岳南峰−北横岳北峰−北横岳南峰−北横岳ヒュッテ−三ツ岳分岐− 三ツ岳(第V峰)−三ツ岳分岐−縞枯山・雨池峠分岐−第二休憩所−第一休憩所−北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅−ピラタスの丘−北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅登山口
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT− (中央自動車道)−諏訪IC−四賀南神戸−(国道20号線)−上原−(県道197号線・県道192号線)−茅野駅西口−茅野市営青空駐車場 (車にて) : 茅野駅バスターミナル−(バス)− 北八ヶ岳ロープウェイ 山麓駅
交通復路:北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅−(バス)−茅野駅バスターミナル : 茅野市営青空駐車場−茅野駅西口−(県道192号線・県道197号線)−上原−(国道20号線)−四賀南神戸−諏訪IC−(中央自動車道)− 勝沼IC−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場 −(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線)− 相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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