旭化成

旭化成

東京大学発祥の地
神保町A9出口から徒歩2分、竹橋3b出口から徒歩5分の神保町三井ビルディングに旭化成があります。旭化成は昭和6年5月21日(1931年)設立で平成27年3月末(2015年)で30313名とのことです。

旭化成は自動車部材の鉄をプラスチック樹脂へ置き換える提案を自動車メーカーに提案する拠点として、平成28年6月に旭化成ヨーロッパ(ドイツ)を開設したようです。ちなみに三菱ケミカルHDは平成28年4月に米国拠点を開設し、平成29年にはヨーロッパにも拠点を開設するそうです。
なお、自動車用部材の鉄からアルミへの置き換えは、UACJ神戸製鋼も取り組んでいるようです。

化学大手のヘンケル(ドイツ)は自動車用の炭素繊維強化プラスチックCFRP(価格比:炭素繊維40%、樹脂10%、成型プロセス50%)の接着用樹脂の拡販のため金型を使って試作から品質試験まで行える研究開発拠点をドイツについで横浜(平成29年)に開設したようです。

旭化成は、平成27年度にはリチウムイオン電池向けセパレータのシェア48%(前年比+14.1%)とのことで、2位の東レ21.8%(前年比+0%)を大きく引き離しているようです。平成28年から3年間に400億円の設備投資を行い、水島製作所(倉敷市)でリチウムイオン2次電池や鉛蓄電池向けのセパレーター原料の増産をするほか、研究開発に投資するとのことです。リチウムイオン電池用セパレータでは住友化学なども増強をしている他、宇部興産帝人JNCなどもやっているようです。

旭化成は平成29年にEV向けリチウムイオン2次電池用の湿式セパレータについて、守山製造所(滋賀)に150億円投資して2億平方メートル/年増産し、6億1000万平方メートル/年とするようです。なお乾式セパレータは平成27年に買収したポリポア(米)2億5000万平方メートル/年の生産をしているようです。ちなみに、東レ住友化学宇部興産も増産対応しているようです。

旭化成は、平成32年までにリチウムイオン2次電池用セパレータの生産能力を湿式(現状比2.9倍)と乾式(現状比2.0倍)合わせて15億平方メートル/年まで増強するようです。ちなみに世界全体では35億平方メートル/年と想定しているようです。

平成32年の車載用リチウムイオン電池市場予測(平成29年に予測)
エリア 電池市場予測
中国 1兆7505億円
北米中南米 9806億円
欧州 7248億円
日本 4847億円
アジア・豪州 1204億円

旭化成は、自動車用エアバッグなどに使用するナイロン66繊維生産で宮崎県延岡市の工場を拡張していたようですが拡張余地がなくなったとして、ベトナムに工場を新設するため100億円の投資を行い、平成31年に稼働させるようです。

旭化成は、平成29年に中国の耐候性自動車塗料原料(ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート)工場に30億円を投資し50%増の3万トン/年にするようです。

旭化成は、絶縁性が高く耐衝撃性、耐熱性に優れた高機能樹脂(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)を太陽光発電やリチウムイオン電池用に増産するため、平成29年に中国化工集団と共同で300億円を投資するとのこと。旭化成は千葉県の工場を閉鎖し、シンガポールで6万トン/年の生産をしており、中国では4万トン/年おN生産を予定しているようです。

リチウムイオン電池材料の主要4部材の日系メーカシェア
平成18年 平成27年 主要メーカ
正極
材料
900億円
   77%
2128億円
   22%
Umicore(ベルギー)、日亜化学工業(日)、上海杉杉(中)、L&F(韓)、湖南瑞翔(中)、天津巴莫(中)、サムスンSDI(韓)、北京当昇(中)、住友金属鉱山(日)、LG化学(韓)、三井金属(日)、AGCセイミケミカル(日)、戸田工業(日)、日本電工(日)、日本化学工業(日)、JX金属(日)など
負極
材料
140億円
   94%
 673億円
   50%
日立化成(日)、BTR(中)、上海杉杉(中)、三菱化学(日)、JFEケミカル(日)、日本カーボン(日)、クレハ(日)、昭和電工(日)、中央電気工業(日)、信越化学(日)、チタン工業(日)、新日鉄住金(日)、住友ベークライト(日)など  
電解液 300億円
   54%
 687億円
   42%
三菱化学(日)、宇部興産(日)、張家港国泰(中)、PanaxE-tec(韓)、LG化学(韓)、天津金牛(中)、新宇邦科技(中)、SoulBrain(韓)、セントラル硝子(日)、富山薬品工業(日)、三井化学(日)、ダイキン(日)、東洋合成工業(日)、森田化学工業(日)など
セパレータ 420億円
   75%
1063億円
   55%
旭化成(日)、SKイノベーション(韓)、東レ(日)、宇部興産(日)、住友化学(日)、星源材質(中)、新郷市中科科技(中)、Entec(米)、三菱樹脂(日)、日本高度紙(日)、帝人(日)、ダブルスコープ(日)、JNC(日)など          

旭化成はCNF(セルロースナノファイバー)の実証設備を平成30年に稼働し、平成32年までに量産するようです。セルロースナノファイバーは強度が強く軽いため炭素繊維に代わるか注目されていますが、炭素繊維に比べると耐熱性に劣るようで普及には低コスト化が求められているようです。なお、平成29年には100m程度の不織布シートは実現できたようで、量産化に向けて1000mの安定生産について開発を進めるようです。

旭化成は、平成29年に窒化アルミニウム基板の深紫外線(265nm)LED(クララン)の量産を開始したとのことで、平成24年に買収したクリスタルIS(ニューヨーク州)の窒化アルミニウム半導体の技術を活用したようです。殺菌用水銀灯の置き換えを狙ったものでは、日機装のサファイア基板を用いたものや、情報通信研究機構とトクヤマが殺菌効果の高い深紫外線LEDを開発しており、競争が厳しくなっているようです。なお、今回開発した窒化アルミ基板はサファイア基板にくらべ、結晶欠陥が1/10000程度と改善されているようです。なお、スタンレー電気は、平成29年1月に化学大手のトクヤマから設備と技術の譲渡を受け、窒化アルミニウム基板で265nmの深紫外線LEDを、平成29年12月から量産するようです。

旭化成は、風力発電などの再生可能エネルギーを使って、水を電気分解する方法で水素を製造する装置で、変換効率90%を実現したようで、1万KWHで2000立方mの水素が生産できるとのこと、2022年にすべての原子力発電を停止すると宣言しているドイツで2017中の受注を目指すようです。ただしシーメンス(ドイツ)が先行しているため簡単ではないようです。

旭化成は平成29年にNEDOの支援を受けて、ポリカーボネート原料の生成を従来法に比べて製造コストを半額程度になる方法の実証プラント稼働に成功したようです。従来はポリカーボネート原料のジフェニルカーボネートを酸化エチレンから生成していたのに比べ、新製法はCO2二酸化炭素、アルコール、フェノールからジフェニルカーボネートを生成しジスフェノールAを加えて、ポリカーボネートを生成する方法とのことです。なお、既存のホスゲンを用いる方法は毒性があるため安全性に問題があるようです。

近くに学士会館や東京大学発祥の地の石碑もあるようです。