神戸製鋼
神戸製鋼の神戸本社は、岩屋から徒歩8分程度ですが、灘からも歩けるようです。このあたりは兵庫県立美術館へ行く人が多いようです。神戸製鋼は東京本社もあるようです。

2013年粗鋼生産順位
2013年粗鋼生産量
アルセロール・ミタル(欧州) 9610万トン
新日鉄住金(日本) 5010万トン
河北鉄鋼集団(中国) 4580万トン
宝鋼集団(中国) 4390万トン
武漢鋼鉄(中国) 3930万トン
ポスコ(韓国) 3840万トン
10 JFEスチール 3120万トン
52 神戸製鋼所 750万トン

 平成27年4月に国際会議で発表した、世界最高磁場の1020MHzNMR装置の開発に成功したようです。高温超伝導体はNIMS(物質・材料研究機構)とKOBELCO(神戸製鋼)が担当し、NMR装置のまとめは、理研(理化学研究所)、JEOL(日本電子)が担当したようです。この成果はJST(科学技術振興機構)の案件のようです。

 平成28年には航空機エンジン用材料として、従来のニッケル合金の半分の重量という軽量チタンアルミ合金を開発し航空機エンジンに注力しているIHIに供給しているようです。なお、エンジン向け新材料として注目されている炭化ケイ素繊維は宇部興産と日本カーボンが生産しているようです。

 神戸製鋼は、平成29年1月に、ボーイングB777に搭載されるGEの大型航空機用エンジンのエンジンシャフト用チタン合金製の鍛造品について量産を開始したようで、IHIに納入するようです。ちなみに、チタン合金のインゴットは高砂製作所(兵庫県高砂市)で担当しているようです。

神戸製鋼は平成29年に超大型の等方圧加圧IP装置トップメーカーのクインタステクノロジーズ(スウェーデン)を130億円で買収したようです。神戸製鋼は小型から大型の等方圧加圧装置を揃えていましたが、今回の買収で超大型まで対応可能となり、航空機のジェットエンジンやガスタービンのブレード及びセラミックス加工など幅広く対応が可能となったようです。

 平成28年には、中国経済は減速しているにもかかわらず、生産を過剰に増やしているため、中国政府の過剰な保護政策により、異常な低価格となり世界中の鉄鋼関連企業が苦しくなっており、米国で13500人の失業やUSスチールの高炉閉鎖、欧州で7000人の失業やアルセロールミタル(ミタル・スチール(オランダ)が2006年にアルセロール(ルクセンブルグ)を買収、2016年にはイルバ(イタリア)を買収)が過去最大の赤字、韓国のポスコが赤字転落、インドのタタ製鉄が英国事業(タタ製鉄がコーラス(英国とオランダ)を2007年に買収)の売却予定でしたが、2016年6月23日の英国のEU離脱を受けて、タタ製鉄ヨーロッパ(1200万トン)とティッセン(ドイツ)(1500万トン)の合併への方針に転換がされたようです、日本でも新日鉄住金や神戸製鋼所が一部の高炉休止に迫られているようです。

 神戸製鋼所は、平成29年に生産性を4~8回/分に高めたホットスタンプ(900℃の熱間プレス)用で引っ張り強度が1470MPaの鋼板を開発し加古川製鉄所で量産するとのこと、ハイテン(高張力鋼)の生産性10~15回に近づいたようです。欧州の自動車メーカはアルセロール・ミタルやフェストアルピーネ(オーストリア)のホットスタンプ用鋼板が主流で、国内の自動車メーカではハイテンが主流ですがプリウスは軽量化のためにホットスタンプを採用しているようで、すでに量産している新日鉄住金も八幡製鉄所で増産するようです。

神戸製鋼が早稲田大学やNEDO(エネルギー産業技術総合開発機構)と協力し、電力を圧縮空気に変換し貯蔵する実証実験を平成29年に静岡県河津町で開始したようです。52基のタンクで1000kWとのことですが、充放電効率は65%でリチウムイオン電池やNAS(ナトリウム硫黄)電池の85%程度からは見劣りしていますが、耐用年数は電池の2倍の20年のようです。

神戸製鋼グループのコベルコ鋼管(下関市)がステンレス製シームレス精密細管を現在の13万本/月(1本5m1.5kg)から17万本/月に増産するようです。現在のシェアは4%程度とのことですが、半導体洗浄用ガス、自動車エンジンの配管、化学プラントの計装配管などで需要があるようです。なお、内面の平滑度、寸法精度、清浄度などの高品質が要求されるため、差別化を図るようです。

コベルコ鋼管はステンレス製シームレス鋼管の大径化を進めており8inchタイプの出荷を開始したほか、平成29年秋には国内販売を開始し、平成30年には10inchタイプの出荷を開始するようです。なお、2000トンのプレス機では8inch以上の鋼管製造が困難だったのを冷間加工の新技術で克服したようです。

神戸製鋼は平成29年に大容量型マイクロリアクターSMCR(微細流路式科学反応器)を国内で数件受注し、合成樹脂など、バルクケミカル、石油精製、資源リサイクル分野などに拡販を開始するようです。従来のマイクロリアクターは医薬品などの少量生産のファインケミカル用途で、大容量は撹拌型リアクターがメインだったようですが、今回開発したマイクロリアクターは撹拌型よりも大幅に小型化できたようです。

神戸製鋼が平成29年10月に公表したアルミ製品のデータ改ざん問題は、多方面へ影響しており、新幹線車両やH2Aロケットの他、日産自動車、マツダ、スバル(富士重工)は自動車で使用していたようです。