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石川島播磨重工があるようです。豊洲1C出口から徒歩5分のようです。石川島播磨重工の創業は嘉永6年(1853年)12月5日で設立は明治22年(1889年)1月17日のようです。年間売上高5894億円(平成25年3月)7982名、連結1兆2560億円26618名、工場は10拠点(相馬第一工場(航空エンジン、ガスタービン、宇宙機器194名福島)、相馬第二工場(航空エンジン、ガスタービン、宇宙機器494名福島)、砂町工場(鋼構造物、産業用機械120名東京)、瑞穂工場(航空エンジン、宇宙機器1224名東京)、横浜第一工場(原子炉圧力容器、格納容器、熱交換機、化学プラント用圧力容器、塔槽類、橋梁、大型鉄構物184名横浜)、横浜第二工場(圧延機、プレス、製紙機械、ゴム、プラスチック機械、風水力機械165名横浜)、愛知工場(シールド掘進機、大型鉄構物、船用機器、橋梁368名知多)、相生工場(ボイラ、各種パイプユニット、化学プラント用塔槽類322名兵庫)、鋳造部(鋳造品31名兵庫)、呉第二工場(航空エンジン、ガスタービン394名、広島))、国内関係会社は86社、海外関係会社は165社のようです。 総合重工各社の平成29年度研究開発費
GEゼネラルエレクトリック(アメリカ)やシーメンス(ドイツ)などの巨大企業との競合が厳しい中、IHIや川崎重工は、水素の輸送や貯留の低コスト化技術に注力するほか、三菱重工は火力発電や航空機エンジンのタービン開発、三井造船はメタンハイドレード回収技術などに注力するようです。 民間航空機用エンジンは、エアバスA320neoにエンジンを供給しているプラット・アンド・ホイットニー(米国)のPW1100G-JM及びボーイング777Xにエンジンを供給しているGE(米国)のGE9X(約36億円)の部材(タービン翼、ディスク、シャフトなど10.5%で従来のGE90の9%から分担比率増加)を供給しているようです。航空機エンジンでは川崎重工も分担しているようです。 エアバスA320neoは2017年4月末に5054機WP受注済みで、プラット・アンド・ホイットニー(米国)のPW1100G-JMエンジン用の部材(ファンブレード関連部品、IBR:動翼部と内部のディスク部を一体化した部品)を供給するため、ファンブレード関連部品の工場をIHIエアロマニュファクチャリングが長野県箕輪町に新設するほか、相馬工場は2017年度中にIBR生産ラインを3ラインとし、生産能力を50%増の60セット/月にするようです。 日本航空機エンジン協会(経済産業省主管で三菱重工、川崎重工、IHIが参画)が2017年6月にP&Wと、2030年に供給開始する小型機エンジンの共同開発で合意したようです。 IHIは航空機エンジンのMRO(修理、整備)事業を拡大するようでエアバスA320neoのエンジンP&WのPW1100G-JMのMROを瑞穂工場(東京都瑞穂町)で開始するようで、ピーク時には100台/年が見込めるようで、川崎重工も明石工場(兵庫県明石市)で参入するようです。 P1対潜哨戒機用のF7エンジンは小型ですが、低燃費と低騒音を両立させた設計でIHIが製造しているとのことです。防衛装備庁はコスト削減のために民間への採用を検討しているようです。 IHI、宇部興産、シキボウなどは平成29年度にセラミック基複合材料CMCを用いた、航空機エンジン用の高圧タービン翼を開発するようです。なお、CMCは炭化珪素SiC繊維をセラミックで挟む構造で、平成28年現在炭化珪素繊維を作れるのは、宇部興産と日本カーボンしかないようです。 IHIは、平成29年に瑞穂工場(東京都)でステルス戦闘機F35用のターボファンエンジンF135をP&Wの下請け生産に対応するため組立工場を稼働させたようで、6台/年の生産規模とのこと。また、F135エンジンの部品も19品目の生産が決まっており、エンジン部品は相馬工場(相馬市)と呉第二工場(呉市)で生産するようです。 IHIは将来の戦闘機用にセラミックス基複合材料CMCを高圧タービンに用いた推力15トンのジェットエンジンのプロトタイプ(XF9-1)の開発を完了し、平成30年6月に航空装備研究所へ納入したようです。 IHIが平成30年6月に開発したジェットエンジンXF9は、アフターバーナー使用時15トンの推力が得られたとのことです。主要な開発は、①1800℃の燃焼ガスに耐える単結晶超合金のタービンブレード。②耐熱強度の高い炭化珪素繊維複合材。③ポリマーマトリックス複合材。だそうです。 ちなみに国産のエンジンとしては、昭和20年8月に試験飛行を行った橘花(きっか)に搭載されたネ20ジェットエンジンが推力0.47トン、燃焼温度700℃。が最初で、ドイツのメッサーシュミット、英国についで3番目とのことです。その後、米国が7年間の航空機開発を禁止しましたが、昭和31年にジェット練習機T1用のエンジンを開発。昭和50年にジェット練習機T4用に推力1.5トンのエンジン開発、昭和52年F15用のエンジンのライセンス生産。平成7年からX2用のエンジンXF5を開発に成功し今回の開発につながったようです。 海流でタービンを回す海流発電システムの実験機(直径10mで発電容量50KW×2基)を横浜工場で製作し、平成29年から鹿児島県口之島で実験を開始するようです。実用機は直径40mで発電容量1MW×2基とのことです。 IHIは、愛知工場でLNG輸送船のアルミタンク製造において大幅な赤字を出している他、海洋開発プラントも原油価格の低迷で厳しいようで、平成29年末には受注残がなくなるようです。 IHIは自動車エンジン用のターボチャージャーの生産を増強するため、平成29年に中国江蘇省工場に10億円の設備投資を行うようです。現在ターボチャージャーを供給しているのは、IHI、三菱重工、ハネウェル(アメリカ)、ボルグワーナー(アメリカ)の4社のようです。ちなみにIHIのターボチャージャーはフェラーリ(イタリア)、VW(ドイツ)、スズキ、いすゞなどに採用されているようです。 IHIはJAXAのイプシロンロケット開発でも有名ですが、平成30年にはJAXA、川崎重工、九州工業大学、東レカーボンマジックなどとコンソーシアムを組んで、LNGエンジンを搭載した再使用可能な有翼型ロケット(全長4.6m、質量1tでコスト1億円)実験機を米国で打ち上げるようです。なお、平成29年にLNGエンジンの燃焼試験をIHIエアロスペースの相生試験場で行うようです。 IHIは平成29年度からアンモニア発電の実証実験を開始したようです。石炭火力発電に20%のアンモニアを使うと、国内のCO2排出量を4%削減できるとのことで、相生工場(相生市)では発電量10000kWの石炭ボイラに20%のアンモニアを混焼、横浜工場(横浜市)では発電量2000kWの天然ガスに20%のアンモニアを混焼しているようです。 |