ライト撮り(4)・有効なライト撮り

フラッシュ撮影よりライト撮りの方が、有利な撮影についてのご紹介です。

●シャドーを作ろう。
●狭い所を撮ろう。
●逆光

ライト撮りでシャドーを作ろう!

(1)ファインダーの中に見た絵がそのまま撮れる。
フラッシュ光の影などは光らせてみないとどうなるかわかりませんが、ライト撮りの場合ファインダーの中で見たままに写ります。特に影を作る時や光の回りが悪い被写体を撮る時などには大きなメリットです。

シャドーの作り方は、ロケハンとフラッシュ位置で作る事は学びました。しかし、フラッシュでは、撮るまで影の出方がわかりません。しかし、ライト撮りでは、ライトで影を作って確認してから撮影が出来ます。フラッシュ撮影よりも簡単です。

シャドーを作る場合は
●動かない被写体
●近接撮影
とライト撮りに有利な条件です。

明るい海では、やはり難しいので
●暗い海
●明るい海の場合、曇り、雨、夕方、影
にチャレンジすべきでしょう。

シャドーを作る場合、広い照射角度は必要ありません。比較的安価なライトで可能です。
●照射角度が30度かそれ以下のスポット光のライト
●its値が30its以上

ライトのits値によりますが、近接撮影ならばISO400が常用出来るカメラで可能です。
通常のライト撮りよりも装備的にもハードルはかなり低いですし、メリットも多いです。

運用はライト撮り(3)・運用と同じです。 撮り方・作例は、第五章・シャドーを見て下さい。
ただし、、、フラッシュより、ファインダーの中で確認出来るので簡単です。

ライト撮りでシャドーを作ろう!(2)

適した水中ライトは
●RGBLUE・25itsのスヌートは、少し暗いです。明るい海では、無理です。暗い海なら可能?
●40〜50itsでは、明るい海でも近接なら可能です。暗い海なら楽勝。
●100〜150itsでは、ISO100でも可能です。今すぐ楽しく遊べます。
●FIX NEO Mini 800SS・800itsでは、明るい海でも大丈夫です。
● LF800-N・3200itsは無敵、ただし照射角度が5度なので被写体を選びます。

F16・ISO200・SS1/500
この写真のような最短に近い近接撮影では、LE350・39its1本で明るい海でも十分可能です。

ライト撮りで、狭い所を撮ろう。

(1)ファインダーの中に見た絵がそのまま撮れる。
フラッシュ光の影などは光らせてみないとどうなるかわかりませんが、ライト撮りの場合ファインダーの中で見たままに写ります。特に影を作る時や光の回りが悪い被写体を撮る時などには大きなメリットです。

狭い所にフラッシュ光を回す方法はすでに学びました。インザストリーム考案、超パンダ型フラッシュ位置です。
ライト撮りでも超パンダ型フラッシュ位置でも、置く場所が同じならば、光軸間角度は同じです。ですから、ライト撮りの方がフラッシュ超パンダ型位置よりも、光の周りが良い訳ではありません。同じです。

超パンダ型フラッシュ位置では撮影するまで光が回っているかの確認が出来ません。非常に難易度の高い狭い所の撮影の場合、フラッシュでは、理論的に可能でもなかなか成功しないのが実情です。
この様な場合に、ライト撮りはメリットがあります。ファインダーを見ながら、ライトの位置を調節すれば、見たまま写るからです。細かい光の調節がフラッシュよりも簡単です。適したライトは上記シャドーと同じです。

●動かない被写体
●近接撮影
●暗い海、穴の中サンゴの間は青い自然光がありません。
条件は良いです。

ライト撮りで、狭い所を撮ろう。(2)・フラッシュと併用

●ライト撮りでは、SS1/500以上の方が、ブレが出ずエッジがシャープに撮れます。
●ライト撮りでは、ライトが当たらない所はこの様に黒くなります。


●フラッシュと併用すると穴の入り口にも光が当たり綺麗に撮れます。穴の中は100%ライト撮り、入り口はライトとフラッシュ併用です。フラッシュはあくまで補助なので、運用はライト撮り(3)・運用と同じです。
ただし、フラッシュ併用の場合、同調速度固定です。ライト撮りとしてはかなり遅いSSになりますので、ブレの影響が大きくなります。
動かない被写体・近接撮影で浮遊物は少ないため、被写体ブレ・浮遊物ブレではなく手ブレに要注意です。カメラの固定に細心の注意を払わなければブレます。


穴は直径1cm以下・フタイロカエルウオの卵
このサイズは超パンダ型フラッシュ位置では、成功する確率が低すぎます。理論上は可能ですが、フラッシュ位置調整が難しく、成功する確率がものすごく低くなります。事実上無理です。
ここは狭い所ライト撮りの出番です。穴の中は100%ライトで撮っています。ライト1本なので、下に影が出来ちゃってます。穴の周りの地面はフラッシュ光です。


横1cm縦2.5cm、しかし4cmくらい奥です。最強の敵です。ライトで卵を見る事さえ難しいです。しかし撮れます。撮れる限界だと思います。
綺麗に撮る事は難しいです。しかし、証拠写真だけでも撮りたくありませんか?コガネニセスズメの卵とオスの写真は世界に何枚もありませんよ。
(画質が悪いのは僕のカメラとits値の低いライトのせいです。昔の写真だから・・・)

ライトを当てて目で見えるものはすべて撮れます。
ライトを当てて目で見えるという事は、ライトの光軸で光を当てて、その光を目線で見ています。その目線にカメラのレンズの光軸を合わせれば、絶対撮れます。
フラッシュ光を当てるのが理論上可能でも難易度が高すぎて、当たらない場合は、ライト撮りが有効です。

作例集 

ライト撮りで、狭い所を撮ろう。の運用

運用は、個章・撮影状況・パンダダルマハゼを見て下さいね。

ライト撮り・逆光

(2)自由なライティングが可能。
水中撮影の場合ハウジングとフラッシュは有線(光・電気)で繋げないといけません、線が届かない場所には置けません。ライトは自由に置く事が出来ます。

被写体の後に1本だけ水中ライトを置きます。
●動かない被写体、SSの条件が緩やか
●近接撮影、光量不足になりにくい 
●逆光のため、暗いライトでも充分な光量になります。

順光の場合は、被写体に反射した光で写真を作ります。反射光は、被写体に当たった光のごく一部です。しかし透過光の場合は、かなり多くの光がカメラに入ってきます。従って特に明るいライトでは無くても充分な光量が得られるのです。


ロケハン命です。
被写体だけにライトが当てられる場所を探します。
●岩の上などで、周りが後景になる被写体、ハダカハオコゼ・ケヤリ、まずはこれで試して下さい。
透ける被写体が印象的です。
ライトを設置します。黒抜き風にするためには、出来るだけ近くからライト光を当てて下さい。ここで青い自然光とライト光の比率が決まってしまいます。ライト撮りはライト設置が命です。地面など不要な所には当てないような位置を探す事が重要です。

ライト設置が出来れば・・・ほぼ完成です。
ボカす意味もないのでF8以上F11〜19なども多いです。
運用は、同じです。
ロケハンさえ出来れば撮るのは簡単♪

F8・SS1/500・ISO400


F13・SS1/500・ISO400

イノンのLE350、1本だけです。データはさほど苦しくありません。
高感度特性の良い高いカメラも高いライトもいりませんよ〜〜
被写体は限られます。しかし、工夫次第で面白いよ〜〜

作例集

すべての作例は、イノンのLE350、1本だけです。データもすべて上記の写真と同じくらいで普通ですよ〜
後半は、カサイダルマハゼなどにもチャレンジしています。透過光ではありませんが、ライト撮り逆光スポットライト風です。

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