アクセントライトの撮影パターンのご紹介。
被写体に斜め後ろからアクセントライトを当てます。カメラに対して逆光気味になります。
目的は、被写体の輪郭強調・背景の明るさアップ・被写体の透過光です。
アクセントライトがわかりやすい写真です。ポリプのエッジが輪郭強調で目立っています。ダルマハゼの体のエッジも輪郭強調、体の透過光で透け感。

ローキーな前ボケと合わせました。前を暗く、後を明るく、明暗差を逆にするとアクセントライトっぽいですね。定常光比率を高くし、フラッシュの調光補正を少しマイナスにします。これで明暗差を逆転させます。
ダルマハゼの体の透過光が体と目玉で違いますね。目玉は透過しないので暗く体は透過するので明るくなります。
まぁこれが写真として良いかどうかは別問題ですがアクセントライト作例としては分かりやすいです。

後のサンゴの枝から被写体にアクセントライト。調光補正プラスで全体ハイキー仕上げ。
背景の砂地はアクセントライトは少なく青い自然光が多く残っているため白砂青被せ
背景のサンゴの枝は強くアクセントライトが当たっているため定常光同士の比率で青い自然光が少なく真っ白。
被写体と前のサンゴもアクセントライトが当たっています。少し透過。
背景部分でもアクセントライトの当たり方を変えて青と白というグラデーションの色変化をつける事が出来ます。

本来アクセントライトは、あくまでアクセントをつけるためのものでメインではありません。上の写真の1枚目2枚目は、定常光比率が高めでアクセントライトが目立ちすぎかもしれません。バランスが大事ですね。
ただし、練習の時は、思いっきりハイキーにしたりローキーにしたり、明暗差逆転させたり、やり過ぎて下さい。OVER SHOOTして下さいね。
アクセントライトの発展形。絵コンテフェルメール。
今までのアクセントライトの場合は前からのフラッシュがメインライトです。フラッシュが主。アクセントライトが従。で、主従の関係です。
この写真は、後・横から当てるライトがメイン光源です。フラッシュは影を和らげるアクセント光源。主従が逆転しています。
窓からさす柔らかい光で描かれるフェルメールの絵のような自然な写真を目指しています。後・横から当てるライトは、柔らかく不必要にエッジを立てないようにします。前から弱くフラッシュ光で明暗差を和らげます。
具体的には・・・
後・横から当てるライトは、窓からさす太陽光のように、写真全体をムラなく平行に照らします。30度以上の照射角度のライトを遠目から当てます。これでライトが当たる場所のムラを少なくします。これだけでは濃い影が出来ますので、フラッシュ光で影を薄くします。
自然な仕上がりになってませんでしょうか?
背景だけにアクセントライトを当てます。被写体には当てません。
通常の撮影では、フラッシュに近い前景が、一番明るくなりフラッシュから離れるにつれて暗くなります。
しかし、アクセントライトを背景に当てる事により背景部分を被写体よりも明るくハイキーに仕上げます。
分かりやすい例として、赤いアクセントライトを背景に当てました。赤い所がアクセントライトの影響です。
被写体自身は赤くなっていませんのでアクセントライトの影響は受けていません。この場所は岩陰で青い自然光が非常に少ない場所です。その為F3.5・SS1/250・ISO800でも背景部分は青無し暗くなります。そこで、アクセントライトで背景をハイキーにしました。(古いカメラでの撮影のため実際のデータはF3.5・SS1/60・ISO200)
背景白砂青被せに、背景のサンゴにアクセントライトを当てハイキー。調光補正をマイナスにしてフラッシュ光を減らし被写体をローキーにしました。
カメラに近い方がローキー、遠い背景がハイキーです。背景ハイキーがわかりやすいかと思います。調光補正で被写体を、ハイキーにもローキーに出来ます。

背景のオレンジのカイメンにアクセントライトを当てて、明るいオレンジ色でハイキーです。
フラッシュは、被写体も背景も前景のためすべてにあたっています。
ベニハゼは、フラッシュのみ
オレンジのカイメンはフラッシュ+アクセントライト
ナチュラルに見える作例です。
被写体は適正露出で、前景ハイキーと背景ハイキーです。
被写体より前のサンゴは、フラッシュで白飛びしています。
背景のサンゴの間はアクセントライトで白飛びしています。
被写体にはアクセントライトは当たらず、フラッシュの撮影距離が前景のサンゴより遠いので適正です。
背景ハイキーのバリエーションです。
背景だけにアクセントライトを当てます。被写体には当てません。
アクセントライトは背景の後側から当て、背景の透過光を撮ります。
フロアーライティング(床照明)のような効果がでます。
背景を透過する光のため軟らかい光になります。
F8・SS1/180・ISO400
イソギンチャクの裏側からアクセントライトを当てています。イソギンチャクを透過した光が明暗をつけていい感じじゃないですか?お気に入りなんです。少し黄色いのは、僕のLEDライトの色です。透過光なのでさすがにライト光は弱くなります。定常光を取り入れるためにISOは400まで上げています。
ISO400以上が使えるカメラでは、SSは同調限界にすべきですね。

アクセントライト無し、下に行くにつれてアクセントライト量が増えていきます。変化を見ていきましょう。
F13・SS1/320・ISO100

アクセントライト点灯。藻の端のエッジが明確になっています。輪郭強調です。アクセントライトの主な目的はこれです。
F13・SS1/320・ISO100

輪郭強調は強くはっきりしています。そろそろ背景の藻の方がウミウシよりも明るくなっています。明暗が逆転してきました。アクセントライトで藻は明るくなり、アクセントライトが増え定常光が増えたため、七色のフラッシュ光は減りました。そのためウミウシにあたるフラッシュ光が減ったのです。まぁこの位がいい感じでしょうか?
F13・SS1/200・ISO100(SS1/320のままISO感度を上げるべきでした、未熟ですね)

ウミウシはさらに暗く、藻はさらにハイキーになっています。左の暗い海の部分をよく見て下さい。少し浮遊物が写り込みだしていますね。
F13・SS1/125・ISO100(SS1/320のままISO感度を上げるべきです。ここでは作例で浮遊物のブレを写すため遅いSSです)

写真としてはもう破滅しています。でも練習ですからいいんです。全体がハイキーなのは調光補正が足りませんでした。分りにくいですが浮遊物が線になって来ています。
F13・SS1/125・ISO250

もうほとんどライト撮りです。フラッシュ光は最低発光量しか光っていないと思われます。
浮遊物が明確に長い線として写っています。ライト撮りのデメリットですね。SS1/125では遅すぎます。同調限界にして下さい。速いSSを心がけましょう。
F13・SS1/125・ISO500

これはライト撮りで触れましたね。逆光です、アクセントライトのみ?後にメインライト?とも言えます。
もう少し体の質感も残したければ、ほんの少しだけフラッシュをつけてもいいです。フラッシュ1灯だけオンにして調光補正を-5かけるとフラッシュは最小発光量位しか光ません。アクセントライトを主役にして、フラッシュを脇役にすることも可能です。

このページのアクセントライトは作例のため、目立つ撮り方をしています。しかし本来アクセントライトは、舞台照明・脇役です。
本来の役目は・・・
皆さんも練習は、OVERSHOOT!!!
しかし使い方を覚えれば、、、技法のためじゃなく自分の写真のために使って下さいね。
その他の作例です。
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