アクセントライト

フラッシュ撮影は、通常3灯です。メイン・サブ・アクセント。この3つの光については、自習して来て下さいね。

水中写真では、簡易的に2灯が普通です。しかも2つともメイン扱いです。なぜこんなに簡略化しているかというと、野外のフィールドで生物相手にフラッシュメインの撮影という特殊な事をしているためです。しかもフラッシュは有線が必要・FP発光できないなど陸上に比べてはるかに遅れているためです。

フラッシュでアクセントライト

フラッシュ3灯で、アクセントライトは可能です。が、非常に難しいと思います。
このHPでは、フラッシュを使ったアクセントライトは扱いません。

先に進む前に

アクセントライトを学ぶ前にライト撮りを学んで練習して下さい。

アクセントライトはフラッシュ撮影とライト撮りを同時に行います。
従ってライト撮りのコントロールが出来ないとアクセントライトはコントロールできません。先にライト撮りしてね〜

水中ライトでアクセントライト

水中ライトをアクセントライトに使います。

2灯のフラッシュ光と水中ライト光と青い自然光をミックスして写真を作る訳ですから、少し難しくなります。

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このHPでは、アクセントライトを『赤字の』で表記します。

しかし、理論や考え方に新しい事は出てきません。七色のフラッシュ光と青い自然光での撮り方とライト撮りの撮り方をミックスするだけです。その各々の理論がしっかり理解出来ていれば何ら難しくはありません。
●ライト撮りは先に学んで下さい。ライト撮りで学んだ定常光のコントロールは

水中ライトでアクセントライトの注意

水中ライトとフラッシュ併用撮影です。
●SSは同調限界までしか速く出来ません。
●ライト光が多く定常光が増えますので、定常光のブレが長く濃く写ります。

その為、綺麗に撮るためには、SSは同調速度固定で撮ります。

お勧めアクセントライト

●its値が高い方が簡単です。
●照射角度が30〜50度程度が扱いやすいです。
●照射角度が100度は、不要です。撮影によっては邪魔です。

運用

(1)F値設定。いつも同じです。F値が主役。絵コンテの被写界深度に合うF値を設定
(2)アクセントライト設置。この時青い自然光とライト光の2つの定常光同士の比率は決まってしまいます。もう変化させられません。絵コンテに沿って細心の注意を払って設置して下さい。
(3)SS設定。定常光の比率が高くなり、定常光のブレが写ります。SSは同調速度固定です。
(4)ISO感度を設定。ここで定常光(青い自然光+ライト光)と瞬間発光の七色のフラッシュ光の比率が決まります。
(5)調光補正で露出オーバーアンダーを整える。調光補正の際、定常光とフラッシュ光比率は変化します。

(6)ISO感度が高くなりすぎる場合
●ライトの光量を上げる。近づける。
●F値を開いて、ISO感度を下げる、ただし被写界深度が変わるデメリットあり。
●SSを遅くして、ISO感度を下げる、ただしブレが長くなるデメリットあり。

運用図

(1)F値*に設定
(2)F*・SS1/250同調速度・ISO100でライト設置。以後設定では変更出来ません。ライトの光量・設置場所で、青い自然光とライト光の2つの定常光の比率を決めて下さい。今回の例では1対2とします。

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(3)試し撮り・適正露出での、定常光と七色のフラッシュ光の比率が3対17

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(4)ISO感度を上げて、定常光の比率を上げます。F*・SS1/250・ISO200。定常光と七色のフラッシュ光の比率、3対7
アクセントライトが濃く写ります。

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(5)さらに定常光を増やします。F*・SS1/250・ISO400。定常光と七色のフラッシュ光の比率、3対2
アクセントライトが非常に濃く写ります。

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●まずここまでで、(2)で青い自然光とライト光の2つの定常光の比率を決めます。(4)〜(5)で定常光をフラッシュ光の比率を決めます。

(6ー1)調光補正でフラッシュ光の量を調整します。調光補正をプラスにすると、ハイキーになります。
定常光と七色のフラッシュ光の比率も変わります。

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(6ー2)調光補正でフラッシュ光の量を調整します。調光補正をマイナスにすると、ローキーになります。
定常光と七色のフラッシュ光の比率も変わります。

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まとめ

SSやISOを動かしても、青い自然光とライト光の2つの定常光の比率は変わっていませんよね?これがポイントです。

●青い自然光とライト光の2つの定常光同士の比率は、ライトを置いた瞬間決まる。カメラの設定では変えられない。変える時はライトの位置・強さで変える。

●定常光と七色のフラッシュ光の比率はISOで変える。

●定常光比率が高くなるためSSは同調速度固定。


さて、ここに新しい事は何1つありません。今まで学んだ事の組み合わせだけです。しかし2つの事を同時に頭の中で運用するので、今まで学んだ事がいい加減だと運用出来ません。
写真を見る時も今までの様に青い自然光と七色のフラッシュ光の2つを読むのではなく、青い自然光とライト光と七色のフラッシュ光の3つを見分けて読まないといけませんね。

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