フラッシュ

次はフラッシュについてです。TTL調光前提で書かれています。マニュアル発光の方は、ご自分で調光して下さい。

写真は光で書く絵です

写真は光で書く絵です。水中マクロ写真では、七色のフラッシュをメインに絵を描く事になります。従って被写体ごとに、絵コンテごとに毎回必ず最適の場所にフラッシュを調整しなければいけません。そうです、毎回必ず動かすのです。

これは多くの方を見ていて僕が最も不満に思う事です。フラッシュの扱いが雑な人が多すぎます。動かさない人までいます。『2灯あるからどちらか1灯当たるでしょ?』とかいうのです。とんでもない!
撮れちゃった写真なんて要りません、写真は撮るのです。

第一章は基礎練習

第一章で学ぶのは、『フラットに綺麗に被写体に光を回す方法』です。まず、これを理論的に確実に出来るようになりましょう。
影を理解し、見えるようになり、コントロールして、光を回して消す方法を学びます。

もちろんこれはゴールではありません。第五章で、光と影を操り写真を作る方法を学びます。そのための基本技術の習得が目的です。これが出来ずにライトで影など作って遊んでも、それは、出来ちゃった写真です。どうでもいいのです。将来自分の絵コンテ通りに撮る事など出来ません。

影を消すことと影を作ることは、同じ影のコントロールです。逆のことをするだけです。

影を理解し、光を回す事が理解出来れば、複雑で繊細なフラッシュワークも理解出来ます。これが出来ない人に複雑で繊細なフラッシュワークなど永遠に無理です。

『フラットに綺麗に被写体に光を回す方法』これが出来るようになるには相当時間と経験が必要です。面倒くさいとさぼってしまえばもうおしまいです。残念ながら、上達に近道はありません。基本練習だぁぁぁ〜〜素振りだぁぁぁぁ〜〜〜

ここは特に読んだだけでは、全く役に立ちません。陸で、家の中で構いません。たくさん撮影して、理論と実践です。

フラッシュは被写体ではなく撮影範囲へ向ける

フラッシュは被写体に向けるのではなく撮影範囲全体へ向けて下さい。写真には被写体以外に背景も写っています。写真の中では被写体よりも背景の方が占める面積が大きいのです。そこを忘れてはいけません。

被写体のいる前景だけを意識してフラッシュを向けるのではありません。後景はフラッシュ光と無関係なので考える必要はありませんが中景にはフラッシュ光が当たります。フラッシュは前景と中景に向けて下さい。

コンデジと違い一眼カメラは最短撮影距離が短くありません。基本的にフラッシュは、被写体ではなく前を向けていて構わないのです。

フラッシュをポートより前に出すな!という話は・・・

フラッシュは基本的には、ポートより前には出しません。フレアやゴーストが出る可能性があるためです。と、カメラの本には書いてあります。

ワイド撮影ではフレア・ゴーストが頻発するため絶対前には出してはいけません。

マクロ写真では、実はあまり気にする必要はありません。フレア・ゴーストが起きにくいためです。実際に前に出した方がメリットが多い場合前に出します。まぁ、特に必要なければあえて前に出さない方が良い位の理解で良いかと思われます。

また逆に後に下げる意味も全くありません。ワイドでは照射範囲を広げるために後に下げますが、マクロでは撮影範囲が狭いため無意味です。光が柔らかくなるという話は嘘ですね。(閑話休題)

フラッシュ位置を決める2つの事

フラッシュ位置を決めるには2つの要素があります。

●1つ目は、フラッシュをカメラからどの位離れた位置に置くか?
●2つ目は、フラッシュをカメラの、上下右左?どの場所に置くか?

この2つの要素について今から学んでいきます。

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