まとめ

ここまでで、4つの事を学びました。お疲れ様です。この4つが水中マクロ写真のすべての土台で基礎です。数学における『+ - × ÷』です。

この後もこのHPは、続きます。しかしこの4つが完璧でなければ、無意味です。足し算や掛け算が出来ない人が二次方程式や関数が解けますか?

何度も言います。うんざりだと思いますがもう一度言います。先を急がないで下さい。このHPをただ読んでも何も身に付きません。理解して、海で試して、また戻って読んで、理解を進めて・・・です。

このHPで僕が一番危惧している事です。こういうHPだと次を読めてしまいます。実際の講習では理解し運用出来るまで、次を教えない事が出来ます。しかし、皆さんにはそれをやってくれる先生役がいません。次々読めば必ずオーバーティーチングになってしまいます。自分で自分を制御して下さいね。

4つの事

●前景・中景・後景を理解し見極める事

●撮影場所の青い自然光の量を理解する事

●F値の被写界深度を操る事

●SSの青い自然光の量を操る事

4つを1つの流れにまとめましょう。エントリー前

エントリー前に天気を見ましょう。晴れた良い天気?雨?もう夕方?エントリー前にそのダイビングの基本的な青い自然光量を把握して下さい。

座間味島で夏、晴れた暑い昼間なら、海の中は青い自然光がたくさんあります。青を少なくするのは、困難でテクニックがいります。青を取り入れるのは簡単です。青無し写真は難しい日で、青多い写真は簡単な日です。

雨の陰鬱な暗い日は、青い自然光がとても少ないです、青を少なくする事は簡単です、元から少ないのですから、青無し写真を撮るにはチャンスです。逆に青多い写真は難しくなります、青が少ない海で青を集める事は難しいです。

エントリー前から、始まっています。その日そのダイビングで、撮りやすい写真、撮り難い写真があります。出来るだけその日撮りやすい写真の絵コンテを優先して撮りましょう。撮影者が有利な戦いをしましょう。

青い自然光が多い日に青無し写真にチャレンジするのは不利な戦いです。より簡単な青多い写真を多く撮りましょう。常に有利な戦いをするのです。

青い自然光が少ない日に、なぜ青多い写真を撮るのですか?なぜ不利な戦いを挑むのですか?青無し写真を撮るべきです。

4つを1つの流れにまとめましょう。エントリー後

エントリー後は、海を見てエントリー前に考えた青い自然光量を補正します。

透明度が悪ければ青い自然光量は減ります。透明度が良ければ青い自然光量は増えます。
浅場は青い自然光量は増えます。深場は青い自然光量は減ります。
開けた砂地では青い自然光量は増えます。洞窟の中では青い自然光量は減ります。

移動する度に変わる青い自然光の量を常に補正し頭の中に置くのです。そしてその場所での有利な戦いをするのです。

4つを1つの流れにまとめましょう。撮影前・ロケハン

さて撮影前、目の前に被写体がいます。しかしカメラを構えてはいけません!ロケハンをするのです。ロケハン無しで撮った写真など、ただの出来ちゃった写真です。撮れちゃった写真などいりません。写真は撮るのです。

もちろん、そこにホムラハゼが突然現れたなら(^O^)何も考えず証拠写真を撮るのです。そして証拠写真が撮れたなら、そこで証拠写真タイムは終了です。そこから仕切り直してロケハンスタートです。そこから写真を撮るのです。

●撮影場所の青い自然光量を見ます。

●右から撮るのか左から撮るのか?上から下から?可愛い角度は?

●背景との距離や色は?

●前景・中景・後景はどう?後景を作れるのはどのアングルか?それとも不可能なのか?

●その場所の条件・青い自然光量にあった絵コンテは?

4つを1つの流れにまとめましょう。撮影開始

ロケハンが終わり、絵コンテが決まり、撮影場所に移動して撮影開始です。

まず絵コンテに沿ってF値を決めます。いつでもF値が先です。SSは同調速度のままです。試し撮りです。

被写界深度が絵コンテに合っているかを確認します。合ってなければF値を修正して再度試し撮りです。

F値が決まれば、青の量を調整します。どの程度調整可能なのかは前景・中景・後景を見極めて判断します。今この時点ではSSは同調速度なので最も青の量が少ない状態です。このままでいいのか?もっと青の量を増やしたいのか?考えてSSを調整します。当然もっと青の量を少なくする事は不可能です。限界です。青の量を増やしたければSSを遅くします。試し撮りで再調整です。

4つを1つの流れにまとめましょう。撮影終了

撮り終わったら、次の絵コンテでまたロケハンからスタートです。この繰り返しです。どんな撮り方でもいつもこれは同じです。この流れを、覚えましょう〜

今から絶対絶対絶対守る事

カメラはただの光学機器です。ある操作をすれば、ある決まった動きをします。
ですからカメラを操作する時には、必ず「こうしよう」という意図があります。
F値とSSのすべての数字には意味があります。
F8で撮るならば、F5.6でもF11でもいけない理由があります。
SS1/90ならばSS1/60ではだめで、SS1/125でも絶対ダメなはずです。
F値やSSは物理の法則に従っています。数式で書けます。答えは一つです。

今から理由なく絶対F値もSSも触ってはいけません。明確な理由がなければ考え付くまで考え続けなさい。撮る必要などないです。
あなたは何がしたいのか真面目に考えて下さい。綺麗な写真が撮りたいのですよね?それならば撮るのです。適当に動かして撮れちゃった写真に何の意味もありません、撮れちゃった写真など、いりません。写真は撮るのです。今、なんか撮れちゃった綺麗な写真など捨ててしまいなさい。明日、半年後、5年後、10年後、の写真のために捨ててしまいなさい。

今から、F値とSSには、常に意味を持たせて下さい。何故その数値にしたのか説明出来るようにして下さい。

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