キョン太の連句道場
歌仙「春の雨」の巻


 キョン太の連句道場最初の歌仙です。約5ヶ月かかって満尾。7〜8月は夏休みのせいか台風のせいか、たぶんどっちも原因だったろうしそのほかあれこれ原因はあったのでしょう、ちょっと停滞しましたが、何とか挙句まで漕ぎ着けました。でも同時に別の歌仙や自由連句も巻いているので、この調子なら1年ぐらいかかれば式目の百韻も巻けるかな、などと大胆なことを考えていたりします。連衆のみなさん、いかがです?但しその前に、ADSLの導入とそれに伴う連句道場の引っ越しがあるかもしれません。

歌仙「春の雨」の巻
2001年4月12日首9月8日尾
初表 春の雨講義の準備足らざりき 兼坊
新入生のとりどりの傘
メーデーの集い粛々進むらん 亜月庵
シフォンケーキをふっくらと焼く
遠くから来客嬉し三日の月 なず菜
七草繁る郊外の家 兼坊
初裏 豆腐屋のラッパ聞こえてそぞろ寒 なず菜
風邪を引いたか美声が出ない 兼坊
熟女にて伊達の薄着は万病に 亜月庵
世は明けやすし行きずりの恋
いくたびも末の松山波越えて 兼坊
ひとの命は神に差し上げ 亜月庵
算盤を抱いた教祖は塀の中
月の霞むは我が涙ゆえ 兼坊
雁帰る後追うごとく旅立てり 優得軒
猫の子よぎるベネツィアの路地
花咲けば露店でピザを売らんかな 兼坊
文明開化の寅さんもいて 亜月庵
名残表 またしても歴史教科書批判され 兼坊
鞄の中はマンガ本だけ 亜月庵
満員の電車でさがすいつもの娘
さっき痴漢が捕まったとか 兼坊
夏が来た!キャミソールやらミュールやら 亜月庵
海辺の水着色とりどりに 照英
帰り道今夜のおかずなににしよ 亜月庵
閉店間際の割引狙い 兼坊
警備員昔商社の管理職 兼坊
野原のすすきそよ風に揺れ 照英
盆の月騒ぐ公式非公式
先祖の御霊家で祭らん 兼坊
名残裏 高速道渋滞の灯が美しく 亜月庵
リフレインするユーミンの歌
テレビから恋の仕方も教えられ 亜月庵
同棲時代の遠く霞める 兼坊
金婚に一族揃う花の宴
春の夕べを曾孫玄孫と 亜月庵
於キョン太の連句道場

 

句上げ
兼坊 12句 9句 亜月庵 10句
なず菜 2句 優得軒 1句 照英 2句
以上6名。出句順。


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