キョン太の連句道場

自由連句百韻「冷夏の秋」の巻


自由連句百韻「冷夏の秋」の巻
2003年10月31日首2004年3月24日尾
001>紅葉も冷夏の秋は色くすむ          兼坊
002> 迷い咲きする紫陽花さやかに        亜月
003>デジカメを片手に歩く文化の日        兼坊
004> ケータイ持たぬ依怙地人間         亜月
005>心臓は特に悪くはありません         兼坊
006> ただ長い毛が生えているだけ        亜月
007>ひょっとして雪男ではないですか       兼坊
008> 間違えられてもしょうのないヤツ      亜月

009>鼻の下長いのはこれ生まれつき        亜月
010> 何で股下長くならない           兼坊
011>なにもみな時代のせいにしておこう      亜月
012> 秘書が愛想を尽かした議員         兼坊
013>違反などみんなでやれば恐くない       亜月
014> 集団検診癌がぞろぞろ           兼坊
015>おおいやだなかったことにしときましょ    亜月
016> 警察官の交通違反             兼坊
017>身内には甘くて辛くてしょっぱくて      亜月
018> 味で売ってるラーメン親父         兼坊
019>客なんざオレの店じゃぁお呼びじゃねえ    亜月
020> トラキチならば金はいらねえ        兼坊
021>デパートで今日も大ボラ吹くおいら      亜月
022> ご先祖様は山伏だった           兼坊
二オ
023>笈一つ一所不住のホームレス         兼坊
024> 今時流行の世界一周            亜月
025>年金をたんまりもらう世代にて        兼坊
026> 棺桶準備する年になり           亜月
027>木を植えることからまずは始めよう      兼坊
028> 砂漠化防ぐボランティアして        亜月
029>いずくとも知れず銃弾飛ぶ国も        兼坊
030> 日本海など無きに等しく          亜月
031>向こう岸見えぬ川さえあるものを       兼坊
032> 夜な夜な渡る脱国者の群れ         亜月
033>不作とて仲間の米を盗むなよ         兼坊
034> 八十八度も手を懸けた後          亜月
035>動かない自作パソコンただの箱        兼坊
036> 希望でさえも後に残らず          亜月
二ウ
037>奮い立ち出て往く我ら自衛隊         亜月
038> 寒くて雪の旭川から            兼坊
039>雪像になって初めて覚えられ         亜月
039>「ハルウララ」百連敗の記念日に       亜月
040> 何があっても酒は飲みます         兼坊
041>あったこと明日はみんな忘却し        亜月
042> 今とりあえず許せ暴言           兼坊
043>この国のカーヴの軌跡あれこれと       亜月
044> テレビ新聞特集ばかり           兼坊
045>紅白かはたまたk1曙か           亜月
046> 春には遠い雪の東北            兼坊
047>軒下はつらら殺人事件起き          亜月
048> 頭抱えて眠る警官             兼坊
049>当直の夜の喧噪に疲れ果て          亜月
050> どこか静かなところはないか        兼坊
三オ
051>定年になったら都会離れるぞ         兼坊
052> 住む場所もなく惑う捨て猫         亜月
053>ぬくぬくと人に頼って生きて来て       兼坊
054> 年金折半離婚とほざいた          亜月
055>値切るのが大阪人の習いやで         兼坊
056> まける振りして掛値も習いや        亜月
057>学歴はなくても社長にはなれる        兼坊
058> 自分で作った会社やないか         亜月
059>息子には息子が選んだ道がある        兼坊
060> ちょっと外して一息つきまひょ       亜月
061>灰皿はどこだおやここ禁煙か         兼坊
062> 休憩却ってイライラし           亜月
063>あな哀れ企業戦士の生き残り         兼坊
064> テロ真っ盛り寝る場所もなく        亜月
三ウ
065>口髭はどこかの国のパスポート        亜月
066> こちら隊長あちら族長           兼坊
067>国会の叫び声ならイインチョー        亜月
068> 議長と総理どっちがえらい         兼坊
069>そらあんたかみさんがエライにきまってま   亜月
070> 仏様では叶いませんか           兼坊
071>この病草津の湯でも無理なよう        亜月
072> ただ感染の広がらぬよう          兼坊
073>無理矢理の隔離は法律違反です        亜月
074> 突然鳥が落ちて来ました          兼坊
075>ヒチコックあの世で吃驚仰天し        亜月
076> 監督不行届と謝罪             兼坊
077>兵庫はインチキ鶏屋が横行          亜月
078> インベーダーは蟹に似ている        兼坊
名オ
079>東海の小島の磯で何を泣く          兼坊
080> 蟹さん猿にたんと恨みが          亜月
081>床屋とは刃物を人に当てるもの        兼坊
082> くるくる回る動脈静脈           亜月
083>年ふれば血栓出来る虞あり          兼坊
084> ミスター回復祈る民衆           亜月
085>ヨーグルト食べてお次はドーナツを      兼坊
086> プレスリーならお腹出てます        亜月
087>かっこいい若者好きじゃありません      兼坊
088> 昭和ひとけた短足揃い           亜月
089>ラインダンス一糸乱れぬ長い胴        兼坊
090> 八岐大蛇は長い首振り           亜月
091>疲れたらここで酒でもどうですか       兼坊
092> 朝も早よから野良稼ぎする         亜月
名ウ
093>嫁さんの来手もないので腹いせに       亜月
094> 出会い系には走らないでね         兼坊
095>オレオレと孫も居らぬに騙される       亜月
096> 何しろ金は腐るほどある          兼坊
097>マンションの花咲爺金を撒き         亜月
098> 一戸建てには借金の山           兼坊
099>せめてもと桜の苗を買ってきて        亜月
100> 妻と親しむ定年の後            兼坊
於キョン太の連句道場本部