キョン太の連句道場
自由連句百韻「ワールドカップ」の巻

 作品集を見たら何ということだ、既に2003年にも満尾したのがあるのに、2002年の作品が一つしかない。なぜかというと、それは私が怠けていたからです。すんまへん。これから追い追い、巻き上がった作品を掲載して行きます。とはいえ最近本業の方が超忙しくなって来たので多少時間がかかるだろうと思います。長い目で見てください。
 さてこの作品は去年の、というのは2002年ですが、そのワールドカップサッカーの頃に巻いていた作品ですね。ちょいちょいサッカーネタが出て来ますが、そのほか雪印とかミスドーとかの話題もありますね。懐かしいこと。残念なのは、完璧に兼坊・亜月の両吟で、そのほかの方の名前が全くないこと、それと両吟なのにあさり場がきちんと出来ていないこと。ただそれは両吟を前提に巻いているわけではないので仕方がないでしょう。この後もしばらく兼坊・亜月の両吟が続きます。新人の出現に期待大!


自由連句百韻「ワールドカップ」の巻
2002年5月20日首同年9月1日尾
初表 梅雨近しワールドカップ近づきぬ 兼坊
ゴンは中山・中山はゴン 亜月
コマーシャルならば沢口靖子です 兼坊
虫歯予防のフッ素歯磨き 亜月
小学校六月四日は絵を描く日 兼坊
でんでん虫はいつも角だし 亜月
この虫をフランス人は食うんだぜ 兼坊
美食悪食紙一重です 亜月
初裏 雪印次はミスタードーナッツ 兼坊
道頓堀の食いだおれまで 亜月
憧れの京都先斗町で着倒れて 兼坊
融けて流れりゃ半端物市 亜月
満月の命も一夜ああ無常 兼坊
恨む男に女泣き伏し 亜月
携帯で話す姿はだらしなく 亜月
全く若えやつらと来たら 兼坊
愚痴を言い石を積み足すピラミッド 亜月
パス繋いでもゴールは遠い 兼坊
ついうっかり本気になれば赤い札 亜月
売らねばならぬ値下げしましょう 兼坊
残りものひょっとしたらば福がある 亜月
幾度失恋してもめげずに 兼坊
二表 心にも顔にも傷は勲章さ 亜月
人は知るめえ野良猫稼業 兼坊
リストラを話せぬままに出勤し 亜月
山手線を回る果てなく 兼坊
何時の間に消えてしまったあの唄は 亜月
掛けることなき黒きレコード 兼坊
ゼンマイの弾けて切れた蓄音機 亜月
捨てられぬまま積もるがらくた 兼坊
あそこにもここにも一人思い人 亜月
なお燃え上がる老いらくの恋 兼坊
鏡には四六の蝦蟇が映り居て 亜月
溶け始めたる氷のやいば 兼坊
姑の窓を透かして花霞み 亜月
あなた明日が見えるんですか 兼坊
二裏 愛しても愛してもなお遠い人 亜月
雲の上にも恋やあるらん 兼坊
雷のへそも顕わに誘惑し 亜月
とても丈夫な虎皮パンツ 兼坊
パンツとはズボンのこととみつけたり 亜月
時代遅れと人言はば言へ 兼坊
日記には我が道を行くと書いとこう 亜月
サッカー終わればモヒカンもやめ 兼坊
しばらくはまた生き返る大五郎 亜月
しとしとぴっちゃん続く梅雨空 兼坊
干し物も宴の後も片づかず 亜月
夏休み前仕事が溜まる 兼坊
宿題の絵日記見もせず丸を付け 亜月
もっとまじめにやらんかセンセ 兼坊
三表 セクハラや飲酒運転減りもせず 兼坊
隠蔽だけが増えるこの頃 亜月
ガラス張り知事室の主不信任 兼坊
なんとなくダム高く付きそう 亜月
補助金を出す税収が頭打ち 兼坊
人頭税も考慮するべし 亜月
ギロチンがサッカー場に並べられ 兼坊
敵も味方もシュルシュルシュ 亜月
ぱっかりと台風一過空晴れて 兼坊
ダムはほんとに要るのでしょうか 亜月
絶滅の危機に瀕した魚族です 兼坊
化石残らず忘れ去られて 亜月
環境に優しい車走り出し 兼坊
SF映画の町に降り立つ 亜月
三裏 夏休みぐらいは家族サービスを 兼坊
チケット予約ですでにくたくた 亜月
手荷物が不明で着の身着のままで 兼坊
不思議の穴にウサギ飛び込む 亜月
ITのなんのと叫ぶ人が住む 兼坊
ETならば逃がしてもやる 亜月
刑務所を出ては盗みを繰り返し 兼坊
眠るところを確保したくて 亜月
関白でないが女房を蹴っ飛ばす 兼坊
お礼参りは三倍にして 亜月
シャロンさんちょっと乱暴すぎないか 兼坊
仲間は下司な藪男ゆえ 亜月
足長の蚊が伝染病ばらまいて 兼坊
蚊帳に入ればへそも安全 亜月
名残表 暑いのでへえそうかいと生返事 兼坊
車の中は低温蒸し風呂?? 亜月
ゲーセンに子連れで遊びに来るなよな 兼坊
ガキがガキ生む末法の世か 亜月
幼稚園教師は親を保育する 兼坊
行楽日にはおサルの学校 亜月
雪降れば雪を見ながら露天風呂 兼坊
小粋に手拭い載せた禿頭 亜月
彫り深く若い頃にはもてたろう 兼坊
クオーターガロンは四分の一 亜月
ウイスキーそんなに飲んでどうするの 兼坊
素面じゃ無理なチキンレースを 亜月
牛肉が売れなくなった牛肉屋 兼坊
油を売って日がな一日 亜月
名残裏 休日を沢山取れと政府言い 兼坊
二葉三葉落ちて秋知る 亜月
恐竜と化石目玉の博物館 兼坊
ふるさと創生突然創成 亜月
札幌を東西に割る川ありて 兼坊
黄昏せまる水のまぶしさ 亜月
花に酔ふ勿論酒にも酔ひにけり 兼坊
思い出枕に眠る春宵 亜月
於キョン太の連句道場本部


句上げ
兼坊 50句
亜月 50句
100句