キョン太の連句道場

自由連句百韻「函館は」の巻


自由連句百韻「函館は」の巻
2005年3月17日首2005年4月24日尾
001>函館は春一番の雨が降る        兼坊
002> 濡れて行くには酷な布靴       亜月
003>粋筋の黒板塀をノックして       素人
004> つぶし島田が覗くドブ板       亜月
005>色褪せた選挙ポスター電柱に      兼坊
006> 出陣式の案内が来る         素人
007>もう一生酒は呑まぬと言ってみた    亜月
008> 大事なことは口に出さない      兼坊
初ウ
009>レイチェルの春をしみじみ思うとき   素人
010> 満身創痍のスケートの靴       兼坊
011>太股がウエストよりも太くなり     亜月
012> 岡崎朋美の魅力でもある       素人
013>円熟の技が若さに勝ちもする      兼坊
014> 長考一番打つ一手なり        亜月
015>もし逆転ホリエモンならどうするか   素人
016> ポッケから出す万能グッズ      亜月
017>講義中ぽっかり記憶抜け落ちて     兼坊
018> 心労ついに十円ハゲに        素人
019>かつら買う金有ればくれ呑みに行く   亜月
020> 女を作る甲斐性はなし        兼坊
021>反骨の姿勢もたまに見せなくちゃ    素人
022> 昔はゲバ棒持ったものだが      兼坊
二オ
023>杖突いた爺さんのたまう武勇伝     亜月
024> そばで婆さん眉につば        素人
025>オレオレと電話の向こうで泣き叫び   亜月
026> 本人確認手抜きのままに       素人
027>化粧品買える実入りがないもので    兼坊
028> ちふれにすれば安くてすむと     素人
029>百円ショップ量販店の常連で      兼坊
030> 多重債務に悩むこの頃        亜月
031>平成の徳政令でもあるかしらむ     素人
032> 北方領土が返って来るか       兼坊
033>理屈など抜きでトド等は往来し     亜月
034> 蟹でも海老でも食い放題で      素人
035>悲しいわ甲殻類は苦手なの       兼坊
036> 粉にして飲めば痩せるそうやで    亜月
二ウ
037>しわ寄せは赤子に母のダイエット    素人
038> 眉間の傷が目に入らぬか       兼坊
039>東映の退屈男のリバイバル       素人
040> 視聴率ではサッカーが勝つ      兼坊
041>敵に塩美徳はどっこい生きていた    素人
042> 捨てたもんではないぞ若者      兼坊
043>少子化が錬金術になる卵        素人
044> 点が入らぬ卯月球春         兼坊
045>意地見せた地元の初戦花吹雪      素人
046> 父ちゃん見たかこの晴れ姿      兼坊
047>外人と言われ意地でも四股を踏む    亜月
048> 凍土は固いモンゴルの春       素人
049>夢なれや千里を駆ける騎馬の群     兼坊
050> 三蔵法師と須弥山に往く       素人
三オ
051>宗教をめぐる紛争なぜ絶えぬ      兼坊
052> お山の大将オレひとりだけ      素人
053>性格はガキの頃から変わらない     兼坊
054> 酸っぱい葡萄もやせ我慢して     素人
055>団塊の世代出された物は食う      兼坊
056> 流れに素直な心太式         素人
057>適齢期なれば結婚出産だ        兼坊
058> 世間の目など歯牙にもかけず     素人
059>負け犬と言いつつ天下を睥睨し     亜月
060> ホリエモンはちょっと静かに     素人
061>抗日の運動なぜか盛り上がり      兼坊
062> 歴史は回るいつの世も        亜月
063>選ぶなら光と影のどちら側       素人
064> 金環食を指に嵌めるさ        亜月
三ウ
065>柑橘系果実を剥けば汁が飛び      兼坊
066> ダブルボギーに予選落ちする     素人
067>復活を賭けて戦うタフ男        亜月
068> 不倫の噂消えないままに       兼坊
069>山拓がまたまた大きくしゃしゃりでて  素人
070> 昔を今になすよしもがな       亜月
070> マツケンサンバに合わせて踊る    兼坊
071>物言わぬわけではないが静御前     兼坊
072> 舞殿賑わう鎌倉神宮         素人
073>仰ぎ見る美男釈迦牟尼座したまい    亜月
074> ヨン様熱の冷めるおばさま      兼坊
075>追っかけも反日デモに遮られ      素人
076> 憤懣の先間違ごとらへん?      亜月
077>未来ある少女殺してどうするの     兼坊
078> DNAに綻びを見る         素人
名オ
079>やはりねえガンが芽を出す年頃に    亜月
080> 北へ北へと花を見捨てて       兼坊
081>真実は西行法師に聞いてみよ      素人
082> あなた任せの藤原定家        兼坊
083>これからは借家と持家どっちかな    素人
084> 借金だけは残したくない       兼坊
085>団塊の世代は自分に金使い       亜月
086> 備蓄無縁に今を楽しむ        素人
087>古々米を溜めて始末に苦労して     亜月
088> 北朝鮮がちょっと折れぬか      兼坊
089>コキと鳴るこけしの首の軋む音     素人
090> 鳴子の温泉にて磨く滑肌       亜月
091>玉造小町の啜るなめこ蕎麦       兼坊
092> 息つくひまもなきわんこそば     素人
名ウ
093>バスツアー老人会と間違われ      亜月
093>お隣の犬がよく鳴く昼も夜も      兼坊
094> 迷惑なれど文句も言えず       兼坊
095>判を押す町内会の回覧板        素人
096> ろくに見もせず後で叱られ      亜月
097>タイマーをかけ忘れたる炊飯器     兼坊
098> 朝は戦争遅れてなるか        亜月
099>敵味方花に嵐は比喩じゃない      兼坊
100> 穏やかにとて明ける春暁       亜月
於キョン太の連句道場本部