乗鞍岳 ( 乗鞍岳:3,025.7m ) 2019.5.8 登山



【PHOTO & 記録 乗鞍岳 1】

4月5日(金)に恒例となっている 『 鎌倉散策 』下見を行った後、左膝がまた痛むようになってしまった上に、 どういう訳か右足首が軽い捻挫のような状態となってしまい、またまた山に行くことを躊躇う日々が続く。
左膝の痛みは長い付き合いをとなっていることからある程度致し方ないが、右足首の痛みについては全く覚えが無いだけに少々悩ましい。
取り敢えずネットで足首固定用のサポーターを購入・装着することで、平地を歩く際には全く問題なくなったものの、下り坂などではまだ少々痛む。

そうこうしているうちに長期大型連休に入り、混むことが必至である山には行きたくないということもあって、 さらに自宅待機の状態が続く。
と言っても、大型連休中ずっと家に引き籠もっていた訳では無く、岡山県に旅行に出かけ、レンタカーにて 大山 (だいせん) 方面、 四国、そして倉敷などを回っており、四国では金刀比羅宮 (ことひらぐう) にも参拝して、あの 1,368段の石段を昇っているのである。
その際にも足首固定用のサポーターを装着していたことが良かったのか、完全に回復したとはいえないものの、全く階段の昇り下りに支障は無く、また左膝の調子も良くなってきたので、 大型連休明けの山行に期待を抱かせてくれたのであった。

ということで、天気の良さそうな 5月8日に 乗鞍岳に登ることにする。
残雪期に乗鞍岳に登るのは 2回目になるが、この時期にこの山を選んだのは、雪の上であれば膝や足首への負担が小さかろうと考えたことが一番大きい。
さらには、ここ 2年ほど出番の無かったスノーシューに活躍の場を与えたいと思っており、加えて、長い間続けていた 年に 1回以上の 3,000m峰登山が昨年途絶えてしまったため、 今年は早いうちに 3,000m峰に登っておきたいと思ったことが理由である。

5月8日(水)、朝の 3時過ぎに横浜の自宅を出発する。
ただ、近頃は午前2時近くに寝ることが習慣化してしまっていることから、寝付きが悪く、結局 睡眠時間はかなり短いものになってしまったことが気掛かりである。 加えて、長い間 山に登っていないので、体力の方もあまり自信が無い状態である。
いつも通り横浜ICから東名高速道下り線に入った後、海老名JCTにて圏央道へと進み、さらに八王子JCTから中央自動車道に入る。天候の方は予報通り快晴のようで、途中 南アルプス、 八ヶ岳も良く見え、 さらには小淵沢ICを通り過ぎて暫くすると前方に北アルプスまでもがチラチラと見えるようになる。
加えて、中央道原PAを過ぎると北アルプスの主役級である 穂高連峰、大キレット、 槍ヶ岳方面がハッキリと見えるようになってテンションがグッと上がる。

岡谷JCTから長野自動車道に入ると、ここからは北アルプスの展望がこれでもかと目に飛び込んできて興奮しっぱなしの状態が続く。
運転中のため、しっかりとは確かめられないが、間違いなく 穂高連峰常念岳、横通岳が見えており、さらには 鹿島槍ヶ岳五竜岳、そして 白馬岳を中心とする白馬三山なども確認できるようになる。
こうなると 乗鞍岳に早く登りたいとの気持ちがグッと強くなってくる。

松本ICで高速を下り、国道158号線を西へと向かう。新島々、 道の駅 『 風穴の里 』 を過ぎて何やら新しいトンネルの掘削工事を行っているらしい場所を過ぎると、やがてトンネルが連続するようになる。
さらには、奈川渡ダムを横断した後は、それぞれのトンネルが結構長くなるのだが、その中の 1つである前川渡トンネルを抜けた所で、信号を左折して県道84号線に入る。
国道158線では前後に車の列がかなり続いていたのだが、こちらに進んだのは小生の車だけであった。

順調に車を進め、千石平のバス停を過ぎると、前方に 乗鞍岳がチラチラ見え始め、 乗鞍高原温泉付近からは正面に長い間 乗鞍岳が見えるようになる。その真っ白な姿にテンションが上がる一方、雪の多さに本日の登山に一抹の不安を覚える。
乗鞍ライジングサンホテル湯楽里の前にある黄色いポストに登山届を投函した後、さらに高度を上げていく。
途中、乗鞍岳のビューポイントがあったため、右側の駐車スペースに車を駐めて写真を撮る。
剣ヶ峰の左に見える高天ヶ原は、白の中に木々の緑や茶色が目立つが、これから登る 剣ヶ峰や蚕玉岳 (こだまだけ)、朝日岳はほぼ真っ白である。 その後方には雲一つ無い青空が広がっており、登高意欲を高めてくれる。

駐車スペースからさらに山の中へと入っていき、ワインディングロードを順調に登って、 三本滝レストハウスの駐車場に車を駐めたのは 6時39分であった。
平日にも拘わらず、駐車場には既に 5台の車が駐まっている。


トイレをお借りした後、身支度を調えて 6時48分に出発し、ゲレンデへと進む。

2017年のほぼ同じ時期 (5月16日) にここへ来た時は、ゲレンデに雪はほとんどなかったのであるが、今回は 9割近くが雪に覆われており、斜度もかなりキツく感じられる。
右足首や左膝に爆弾を抱えていることから、滑り止め無しでは負担が大きいと考え、リフト小屋の横にてアイゼンを装着し、加えて日焼け止めを顔に塗った後、 改めて 6時56分に出発する。

朝方ということもあって雪は締まっており、アイゼンが良く効く。
一方でやはり久々の登山であるため、急斜面に息が上がる。

斜面 途中で立ち止まって振り返れば、 鉢盛山、小鉢盛山が東の方角に見えている。

写真 後方中央の山が鉢盛山で、その右の高みが小鉢盛山である。

なかなか終わりにならないと思えたこの斜面も、道路に飛び出して一旦終了するが、 目の前には次のゲレンデが待っている。

しかも、取り付きにある雪の壁が高く、このままではゲレンデに入れないので周囲を見回すと、 右手の雪壁に斜めにつけられた切り込みが見つかり、そちらからゲレンデに入る。

ここからも雪の斜面が待っている。息を切らせつつ登る。

途中、左手後方に南アルプスらしき山々が見えたので、 これ幸いと休みを兼ねて立ち止まり、写真を撮る。

うっすらとしか見えない状況ではあるが、 甲斐駒ヶ岳 (写真 左) がピラミダルな形を見せており、その右に 鳳凰山 (観音岳)アサヨ峰そして 仙丈ヶ岳 (写真 中央) と続き、 仙丈ヶ岳の後方には 北岳も確認できる。 そして、北岳の右には 間ノ岳が続く。

この順番に戸惑うが、さらに驚くのは 間ノ岳の手前に見えている山が中央アルプスの 経ヶ岳 (写真 右の黒い山) であることである。

そうであった、 乗鞍岳の位置を考えると、 いつも見る方向とは反対側から見ていることになるので、この順番も納得である。

再度 車道を横切った後、喘ぎながらゲレンデの斜面を登る。

記憶では、この斜面を登り切れば暫くは平らになるはずで、その通り、登り切ったところからはほぼ平地の状態が続く。
そして何よりも嬉しいのは、正面にこれから登る 乗鞍岳剣ヶ峰が白きピラミダルな姿を見せてくれたことである。
その後方には青空が広がっておりテンションがグッと上がる。

但し、前回は山頂に近づくに連れ、 雲が多くなってきたので油断は禁物である。このままの状態が続くことを願うばかりである。

雪が融け、草の露出部分が多い平地を進む。とは言え、アイゼンを装着しているので、当然 雪のあるところを選びながら進む。

左手を見れば、今度は中央アルプスがよく見えている。

こちらもいつもとは違う方向から見ているためか、 三ノ沢岳がかなり存在感を示している (写真 右から 1/3程の所にある山)
木曽駒ヶ岳 (写真 中央)南駒ヶ岳、そして木曽前岳も存在感を示しているが、 空木岳はまだ小さい。

また、相変わらずうっすらとしか見えないものの、南アルプスの方も見える範囲が広がっており、 塩見岳荒川三山赤石岳が確認できるようになる。



乗鞍岳 登山データ







登山日:2019.5.8 天候 : 快晴単独行 日帰り
登山路 : 三本滝レストハウス駐車場−かもしかリフト上部−ツアーコース入口−1番標識−2番標識−3番標識−4番標識−5番標識−6番標識− 位ヶ原山荘分岐−肩の小屋入口付近−蚕玉岳・朝日岳鞍部−蚕玉岳−頂上小屋−蚕玉岳−蚕玉岳・朝日岳鞍部−朝日岳−蚕玉岳・朝日岳鞍部−(往路を戻る)−三本滝レストハウス駐車場
交通往路 : 瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT−(中央自動車道)−岡谷JCT −(長野自動車道)−松本IC−(国道158号線)−前川渡−(県道84号線・乗鞍エコーライン)−三本滝レストハウス駐車場 (車にて)
交通復路 : 三本滝レストハウス駐車場−(乗鞍エコーライン・県道84号線)−前川渡−(国道158号線)− 松本IC− (長野自動車道)−岡谷JCT−(中央自動車道)−相模湖IC−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)− 谷ヶ原浄水場−(県道508号線)− 塚場−(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)− 相模原公園入口−(県道507号線)−相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間− 鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口− 上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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