乗鞍岳 ( 乗鞍岳:3,025.7m ) 2019.5.8 登山



【PHOTO & 記録 乗鞍岳 3】

その標識を見ると、 『・・・もう一度天候・体調・装備等をチェックして下さい・・・』 と書かれている。

天候、装備は問題ないものの、問題は体力の方で、ここまでで既に少々バテ気味である。
従って、どこかでエネルギー補給をしたいところであるが、適当な場所も見つからず、この先にあるはずのダケカンバ群のところ 前回 休んだ場所) で休もうと、先へと進む。

しかし、その前に厳しい壁が待っている。

先ほど下の方から見えた雪のマウンドで、斜面に取り付くと結構 斜度がある。
まっすぐ登っていくのはかなりキツく、ジグザグに斜面を登っていくが、それでも苦しい。

少し登っては立ち止まって上を見上げるというパターンを繰り返しながら何とか登り続ける。

漸く傾斜が緩み始めると、一時見えなくなっていた 剣ヶ峰の先端部分が斜面の奥に見えるようになる。

さらに登っていくと、雪の斜面にまばらに顔を出しているシラビソ群の向こうに 剣ヶ峰がしっかりと見えるようになる。

しかし、まだまだ道のりは長い。

緩やかに登り続けていくと、 雪の上にはシラビソに変わってダケカンバが見られるようになり、それに呼応するかのように周囲はほぼ平らになる。

途中、幹が曲がって地面と平行になった部分があるダケカンバがあったので、そこにザックを置き、 剣ヶ峰や 摩利支天岳 (写真 中央) を眺めながら、立ったままで食料補給を行う。
時刻は 9時18分。

ノドも相当渇いていたのであろう、500mlのペットボトルを半分ほど一気に飲んでしまう。

あんパン 1つを食した後、9時23分に出発。
ここからは 剣ヶ峰を前にして大きく広がる雪原を進む。

前方には 剣ヶ峰、蚕玉岳 (こだまだけ)、朝日岳が見える他、 その右手に摩利支天岳も見えており、朝日岳と摩利支天岳との鞍部には肩ノ小屋、そして摩利支天岳の奥には旧乗鞍コロナ観測所 (現 乗鞍観測所) も見えている。

一方、この雪原は吹きさらしとなるため、剣ヶ峰方面から吹き下ろす風がかなり冷たく、 頬を強ばらせ、手袋 (今回は薄手) の中の手を冷たくさせる。
これでは稜線に立った場合どうなるかと少々心配になる。

スキーの跡や踏み跡を追いながら進む。

場所によっては深く潜ってしまうところもあるので、帰りはやはりスノーシューの出番であろう。
ただ、現在はスノーシューを括り付けている分ザックが重く、ショルダーハーネスが肩に食い込んで痛い。

それにしても、この雪原歩きは長く感じられる。
歩いても歩いても 剣ヶ峰は近づいて来ず、 肩ノ小屋口付近に見えてきたトイレもいつまでも遠いままである。



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