その標識を見ると、 『・・・もう一度天候・体調・装備等をチェックして下さい・・・』 と書かれている。 天候、装備は問題ないものの、問題は体力の方で、ここまでで既に少々バテ気味である。 | |
しかし、その前に厳しい壁が待っている。 先ほど下の方から見えた雪のマウンドで、斜面に取り付くと結構 斜度がある。 少し登っては立ち止まって上を見上げるというパターンを繰り返しながら何とか登り続ける。 |
|
漸く傾斜が緩み始めると、一時見えなくなっていた 剣ヶ峰の先端部分が斜面の奥に見えるようになる。 さらに登っていくと、雪の斜面にまばらに顔を出しているシラビソ群の向こうに 剣ヶ峰がしっかりと見えるようになる。 しかし、まだまだ道のりは長い。 | |
緩やかに登り続けていくと、 雪の上にはシラビソに変わってダケカンバが見られるようになり、それに呼応するかのように周囲はほぼ平らになる。 途中、幹が曲がって地面と平行になった部分があるダケカンバがあったので、そこにザックを置き、
剣ヶ峰や
摩利支天岳 (写真 中央) を眺めながら、立ったままで食料補給を行う。 ノドも相当渇いていたのであろう、500mlのペットボトルを半分ほど一気に飲んでしまう。 |
|
あんパン 1つを食した後、9時23分に出発。 前方には 剣ヶ峰、蚕玉岳 (こだまだけ)、朝日岳が見える他、 その右手に摩利支天岳も見えており、朝日岳と摩利支天岳との鞍部には肩ノ小屋、そして摩利支天岳の奥には旧乗鞍コロナ観測所 (現 乗鞍観測所) も見えている。 一方、この雪原は吹きさらしとなるため、剣ヶ峰方面から吹き下ろす風がかなり冷たく、
頬を強ばらせ、手袋 (今回は薄手) の中の手を冷たくさせる。 | |
スキーの跡や踏み跡を追いながら進む。 場所によっては深く潜ってしまうところもあるので、帰りはやはりスノーシューの出番であろう。 それにしても、この雪原歩きは長く感じられる。 |
乗鞍岳 1、 乗鞍岳 2、  乗鞍岳 3、 乗鞍岳 4、  乗鞍岳 5、 乗鞍岳 6、  乗鞍岳 7、 乗鞍岳 8、  乗鞍岳 9 もご覧下さい。