肩ノ小屋の屋根が大きく見えるようになった所で、左に方向を変えて先ほど述べた岩場方面へと進む。 そのまま左斜め上に登っていけば良かったのだが、その時、右手上部にある岩場で羽ばたきが聞こえたのでそちらを見ると、
何とライチョウがいるではないか。 ハイマツと岩が入り交じる場所にライチョウはおり、早速 写真に収める。 | |
ライチョウは岩の上に立って辺りを見回してはいるものの、動き回らないのが嬉しい。 今は羽が生え替わっている最中で、ほぼ背中側は黒っぽい色になっているが、その中にまだ白い羽が多く混ざっている。 なお、ライチョウには足環 (あしわ) が付けられている。個体識別のためらしい。 |
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ライチョウを撮り終えた後は、その岩場を越えてシュカブラが見られる斜面を登る。 短い斜面を登り切ると、そこからは緩やかなハイマツ帯の斜面に入ってしまう。 | |
何とかハイマツの罠から抜け出すと再び斜面の登りが始まる。 コースとしては鞍部を目指すというより朝日岳を目指している形になっているが、最初はそれでも良いと思っていたものの、 体力を考慮し、途中から朝日岳の斜面を横切るように進んで、蚕玉岳と朝日岳の鞍部を目指す。 |
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雪の上に足跡がしっかりつけられてはいるものの、この辺は雪がサラサラしていて沈みやすい。 斜面途中なので、振り返るのが怖いが、何とか振り返ると 下方に肩ノ小屋 (斜面が下った先に見える灰色や臙脂色の屋根) が見え、その後方には摩利支天岳と乗鞍観測所が見えている。 なお、肩ノ小屋の左に見える赤い屋根は、東京大学宇宙線研究所乗鞍観測所である。 | |
息を切らせつつ何とか足を進める。 鞍部の下方に来たところで、足下の雪質は変わり、かなり固いものとなる。 その斜面をジグザグに登っている足跡もあったが、ここは少し無理をして斜面を直登することにする。 鞍部が近づくに連れて傾斜は緩んでくる一方で、今度は雪が柔らかくなり、足が 15センチほど潜るようになる。 |
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