AF・MFの使い方応用編です。
このページは、理論的な解説ページではありません。正しい正しくないという話ではなく、好みです。
参考にするも良し〜〜無視するもよし〜〜反面教師にするもよし〜〜
話が混乱しないためにこのHPにおけるAF・MFの定義をしておきますね。
| AF | ●AFを使い、AFが合焦すればそれを信じて、肉眼では確認せずに撮る。 |
| MF | ●MFでフォーカスを合わせる。 ●AFでフォーカスを合わせて、カメラを動かして構図を決める。 ●AFでフォーカスを合わせて、カメラを前後に動かしフォーカス位置を調整する。 ●AFでフォーカスを合わせて、マニュアル優先オートフォーカス・フルタイム マニュアルを使う。 最後の一瞬でもMFならば、MF。 |
AFは全く使わない、MFのみ使う人の場合、 補助的にAF機能を使うと便利です。
しかし、、、
●AFを補助に使った後、AF/MFを毎回切り替えるのは面倒です。(ニコン)
●松下式マニュアルフォーカスでは、F・SSの設定がデフォルト値に戻ってしまいます。(キャノン)
●マニュアル優先オートフォーカス・フルタイムマニュアルフォーカスでは、半押しキープし続けなければいけません。
そのような不満を持つ方は、、、親指AFを使いましょう。
シャッターボタンではAFが作動しない設定にします。カメラ背面のボタンでAFを作動させる設定にします。レリーズ優先に設定変更します。あなたのカメラでの設定方法は、「機種名 親指AF」で検索して下さい。沢山出てきます。
親指AFを補助的に使った後、MFを使えば、不満は解消でしょ?便利ですよ〜
2019年現在のハウジングは親指AFに対応したレバーになっているものが大半です。
お試しくださいな。
AFとMFを撮影途中で何度も切り替えて使うる人。
あまり多くは居ないと思うのですが、AFメインにするのかMFメインにするのかを決断した方が良いと思いますよ。
お勧めは、、、僕には良い案がありません、ごめんなさい。決断できれば上下のどちらかの方法が良いと思います。
AFをメインで使うが、、、
●クローズアップレンズの時は、MFを使う。
●被写体は小さい時は、MFを使う。
●エビ・カニ・ウミウシなど静体の時は、MFを使う。
と、撮影条件別にAF・MFを使い分ける人は、、、
AF/MFを切り替える事がお勧めです。
キャノンの方は松下式マニュアルフォーカスがお勧めです。
親指AFはお勧めしません。
AFしか使わないが、、、
●エビを横から撮る時、飛び出た目玉にフォーカスが来ない時など
たまに、突発的に、MFを使いたい人は、、、
半押しキープでカメラを動かすか、マニュアル優先オートフォーカス・フルタイムマニュアルフォーカスが便利だと思います。
親指AFはお勧めしません。
ここまでです。
ここから先は、第一章・第二章が完璧に運用出来る人のみ進んでください。それ以外の人はまた後で来てね。
ここからは、AFの色々な使い分け方の説明です。本来「第四章」か「より詳しく」に書くべき内容ですが、情報が散逸するためここに続けます。
これが出来れば確かに綺麗な写真を撮る打率は上がります。しかし、優先度は低いです。第一章・第二章の他の事を学ぶ方がより綺麗な写真が撮れます。あくまで他の事が出来る人はこんな事もいかがですか?という提案です。ご注意ください。
親指AFは陸上では、よく使われる機能です。
主に2つの利点があります。
●(1)シャッターボタンではAFが動かないため、一度合わせたフォーカスのまま撮影を続けられます。
三脚に置いたカメラで風景や電車などを撮る時、あらかじめ決めた同じフォーカスのまま何枚も撮ります。1枚ごとにフォーカスが変わるのは迷惑です。このような置きピンでの撮影の場合親指AFは有効です。
●(2)親指AFを押しっぱなしで、AF-C・AIサーボAF・レリーズ優先・連射で、動きの速く不規則な動体の撮影・野鳥・昆虫・飛行機などでは有効です。
従って、水中マクロ撮影においても、
●(1)の用途でMFの補助に親指AFは最適だと思います。
●(2)の用途で水中マクロの動体にも有効か?
これについては僕は試した結果否定的です。
フラッシュ撮影で連射出来ない。チャージ時間もある。
近接マクロでは、被写界深度が浅く、好みの場所にフォーカスが来ない。
近接マクロでは、背景にフォーカスの抜けが起きやすい。
ワイドのイルカ撮影などでは有効ではないかと想像はします。
親指AFを、押しっぱなしは、背景へのフォーカスの抜けが多く、また押しっぱなしでは、一度抜けたフォーカスはなかなか戻りません。個人的には使えないと思っています。
親指AFを、押しっぱなしではなく断続的にフォーカス優先で使うと、目が合焦を認識して、その情報を脳を経由して人差し指に送りシャッターボタンを押すことになり、タイムラグが発生します。断続的にフォーカス優先ならば、親指AFよりもデフォルト設定のフォーカスボタンでAF作動させる方が、お勧めです。全押しで、合焦即自動的にシャッターが切れるためタイムラグが出ません。
色々試した結果、僕はAFで撮る時には親指AFは使っていません。僕が親指AFを使うのは、クローズアップレンズ使用時、(1)としてMFの補助として使う場合ですね。皆さんも色々お試しあれ〜〜
僕、個人的には、水中マクロ写真で、AFではレリーズ優先は使いません。
陸上の野鳥撮影などに比べると近接マクロで被写界深度が浅いため、レリーズ優先では打率が下がりすぎるためです。またフラッシュのチャージ時間・過熱防止の点でも過度の無駄打ちは避けたいためです。
陸上の撮影では、連射が使えるため打席数を劇的に増やせます。打率が低下してもヒット数は増やせます。しかし、水中では打率が下がる割に打席数を上がられません。
MFで親指AFの人はレリーズ優先にして下さいね。
2019年現在、新しいカメラには、グループエリアAF・ゾーンAFという機能が搭載されています。これが水中マクロ写真においても動体撮影に非常に有効です。
シングルポイントAFモード・1点AF(任意選択)に比べて・・・
メリットは圧倒的に補足力が上がります。背景へのピントの抜けが減ります。
デメリットは複数のポイントで追います。その中の一番手前のポイントでフォーカスを合わせますので、フォーカスの場所にばらつきが出ます。
●ハナダイ・ベラなどの動体では、無敵かもしれません。背景が完全に海ではなくても距離の差が50cm以上あれば補足力は格段に上がります。フォーカスのばらつきというデメリットを上回るメリットがあります。打率ではなく打席数が上がります。
●スズメダイの子供のように背景との距離が10〜20cmでは、今一つです。近接マクロでのその程度の距離の差は補足出来ないのかもしれません。シングルポイントAFモード・1点AF(任意選択)の方がフォーカスにばらつきが出ないので良いかもしれません。
●静体では、使いません。
●被写界深度の浅い撮影にも不向きです。
●一番手前のポイントにフォーカスが来ますので、サンゴの間など手前に物がある場合・前ボケ撮影では使ってはいけません。
現在僕は動体で背景まで距離の差があるものはすべてこれを使っています。ぜひ試してみて下さい〜〜〜〜お勧め〜
(キャノンのゾーンAFについては僕は実際に使った経験はないため、ご自分で確かめてね。)
グループエリアAF・ゾーンAFがあるカメラ場合、こちらは使ってはいけません。グループエリアAF・ゾーンAFの方が圧倒的に使いやすいです。
限られた条件下では、オートエリアAFモード・自動選択AFが非常に有効に使えます。しかし条件がかなり限定です。
●条件(1)背景が完全に後景である事。背景に海以外があれば使えません。遠くの地面でもだめです。
●条件(2)図鑑写真である事。真横・深い被写界深度
周りが完全に海ならば多点AFも迷うところがありません。この条件であればピントは魚の体に来ていれば許容範囲です。非常に有効です。しかし、背景に少しでも地面が入った瞬間、フォーカスは背景に抜けて使い物にならなくなります。あくまで背景が完全に後景である時のみです。
使える条件がかなり厳しいため、使う機会が多くありません。使い分けで余計な手間が増えるので、使わなくても良いかもしれませんね。グループエリアAF・ゾーンAFがないカメラで、余裕がある方のみでしょうか?
この方法が有効な作例集です。
| 作例集 |
シングルAFサーボ(AF-S)・ワンショットAFではなく、AF-C・AIサーボAFをフォーカス優先で使うことも良いと思います。(通常設定変更必要です。)
グループエリアAF・ゾーンAFでは、必ずAF-C・AIサーボAFをフォーカス優先で使います。
これが使いやすいかどうかは、AFの性能次第だと思います。
●古いAFでは、背景へのフォーカスの抜けが多発します。ワンショットAF・シングルAFサーボ(AF-S)を使う方が良いと思います。カメラマンが、作動をコントロールする方がお勧めです。
●新しいAFでは、背景へのフォーカスの抜けが少なくなっています。AF-C・AIサーボAFの方が良いと思います。カメラに任せられる所は任せてしまいましょう。
新しいAFっていつから???これは個人の感覚なので何とも言えませんが、僕はD7000では、AF−Sでしたが、2017年発売のD7500に買い替えてAF−Cに変えました。
AF−Cだからと、半押し状態を常にキープして作動させっぱなしにはしません。背景にフォーカスが抜けそうな場合は、すぐに半押し解除します。
また背景にフォーカスが抜けてしまった場合は、AF−Cの作動をキープすると近くだけで再フォーカスをしてしまい、フォーカスが被写体に戻りません。背景にフォーカスが抜けた場合は、必ず一度半押し解除してAFを作動させなおします。
あくまで断続的にカメラマンがコントロールしながら使います。
AF−S・ワンショットAFでは、ピッ、、、ピッ、ピッ、、、ピッ、、、、、、、ピッという使い方です。
AF-C・AIサーボAFでは、ピィィィィ、、、ピッ、、、ピィィィィ、ピッ、ピッ、、、ピィィィィィィィという使い方です。
押しっぱなしではなく、押し続けたり解除したりの繰り返しです。
AFモードを切り替えて使うのは操作が煩雑になります。ユーザーセッティング・カスタム撮影モードをぜひ活用して下さい。ワンタッチで設定変更出来ます。便利ですよ〜
●AFエリア・モードが、水中で変えられないハウジングでも、設定を登録すれば変えることが出来ます。
●僕は、クローズアップレンズの時のみMF+親指AFです。水中で設定変更は面倒ですので、MF+親指AFを登録しています。
●僕は、グループエリアAF・ゾーンAF+AF-C・AIサーボAFをデフォルト設定にしてシングルポイントAFモード・1点AF+AF-S・一点AFを登録しています。、
●ネクサスで、AFエリア・モードと内蔵フラッシュオープンが選択の場合でも、AFエリア・モードを登録すれば両方とも水中で使えます。
ネクサスで、AFエリア・モードと内蔵フラッシュオープンが選択の場合、内蔵フラッシュオープンを第一章・基本設定・フラッシュオープンで作動させ、両方水中で使う方法もあります。(僕は、D7500でこれを使っています。)
煩雑でしょ〜〜
こんな事よりF・SS・フラッシュ位置・ロケハンをきちんとする方が優先です。余裕がある人のみです。
しかし、、、あなたがトライするなら・・・
この様々なAFの使い分けは、水中で考えてやってはいけません。こんな事に水中での限られた時間と能力を無駄遣いしてはいけません。使い方を決めておき、機械的に運用しましょう。
色々試して、その後、使い分けルールを自分で決めて下さいね。
僕の使い分けのご紹介です。参考にしてくださいな。
| D7500、2017年発売のカメラでの使い分け | |
| グループエリアAF・ゾーンAF+AF-C・AIサーボAF (結構多用しています。) |
ベラ・ハナダイ・大人のスズメダイ 背景までの距離の差が50cm以上あるすべての動体 被写体と背景の距離が20cm以内は使わない 被写体の前に、物がある時は絶対使わない。 |
| シングルポイントAFモード・1点AF+AF-C・AIサーボAF (今はこれがメインです) |
ほぼすべての静体 背景までの距離の差がない動体 被写界深度の浅い撮影 被写体被らないが前に物がある場合 通常の前ボケ撮影 ルリホシスズメダイの子 イソバナ前のスズメダイ |
| シングルポイントAFモード・1点AF+AF-S・一点AF (以前のメイン。今は限られた被写体のみ) |
静体のみ 半押しでAFを作動させたくない場合のみ 半押しキープで複数枚撮る時 被写体の近くに物がある場合 被写体に被さるように物がある場合 エビの目玉 サンゴの間のダルマハゼ 全面スケスケ前ボケ撮影 |
| D7000、2010年発売のカメラでの使い分け(グループエリアAF・ゾーンAFはありません。) | |
| シングルポイントAFモード・1点AF+AF-S・一点AF | ほぼ全部 |
| オートエリアAFモード・自動選択AF+AF-C・AIサーボAF | 背景が完全に後景のハナダイ・ベラ・スズメダイのみ 使用率は低いです。 |
●グループエリアAF・ゾーンAFがあるならば、頑張って使い分ける価値があるかも?
●新しいAFでは、AF-Cも有効
が僕の使い方です。
皆さんはどうですか???
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