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そして、さらに左、つまり真南には南アルプスの山々が見える。
ここから見る南アルプスは、仙丈ヶ岳が大きく幅を利かせているのに驚かされる。
仙丈ヶ岳の左にはズングリタイプの塩見岳が見え、
さらにその左に悪沢岳 (荒川東岳) が見える。
悪沢岳の姿を少ししか見せないようにしているのは甲斐駒ヶ岳。
その左に間ノ岳、
北岳が続いている。
面白いのはこの甲斐駒ヶ岳、間ノ岳、北岳の姿で、いつも見慣れている姿とは違い、
細身で左にやや傾いて見える。 |
そして、
南南東には八ヶ岳連峰が大きい。
写真 右側の三角錐は西岳。
そしてその左に編笠山、権現岳と続き、
さらに左の阿弥陀岳が意外に大きいことに驚かされる。
阿弥陀岳の左には中岳も見え、主峰 赤岳に続いている。
赤岳の左は横岳、硫黄岳で、硫黄岳の手前下方には天狗岳の双耳峰も見える。
西岳、編笠山、
権現岳、赤岳に加え、
先程の唐松岳、五竜岳、
常念岳、
そして空木岳、
南駒ヶ岳、越百山、
北岳、間ノ岳、
さらには前掛山と、
今年登った山がこれだけ見えるのは本当に嬉しい限りである。 | |
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360度の大展望を楽しんだ後は、火口原に目を向けてみる。
先にも述べた様に、山頂を見渡すのは21年ぶり。大きな岩がゴロゴロしている大運動場のような光景には本当に驚かされる。
僅かに中央部分が凹んではいるものの、富士山と違って火口跡が塞がった形になっているのがよい。
この 360度の大展望を見ながら休憩したいところであるが、頂上は風が強く、
しかも冷たい。仕方なく、蓼科神社奥宮を経由して蓼科山頂ヒュッテへと向かう。時刻は 10時21分。 |
蓼科山頂ヒュッテのベンチには先客がいたので、
ここで休憩するのも止め、将軍平まで下ることにする。
下山前、ヒュッテの左から南東を見やれば、北横岳がよく見え、さらには、
北横岳の後方に金峰山、
国師ヶ岳、
甲武信岳、
三宝山がシルエットとなって見えた。
岩場の斜面を下る。登りよりも下りの方が神経を使う。雪が凍っていないのが大変ありがたい。
樹林帯に入ると、今朝程 竜源橋の所で先行した人が登ってくるのに出会った。
その人も小生を覚えてくれていたようで、しきりに足が早いと言っておられたが、どこで抜いたのであろう。
不思議だ。 | |
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10時48分に将軍平に戻り着く。
岩の上に座って食事をとりながら地図を確認する。今の時間なら問題なく予定のコースを辿れそうである。
11時2分に将軍平を出発。右に下れば、今朝程登ってきた道。
左はゴンドラもある七合目登山口。目指す大河原峠へはまっすぐ進むことになる。
ほぼ平らな道が続き、大変スムーズに足が進む。さらには、写真のような明るい尾根歩きとなり、大変気持ちが良い。 |
快調に足を進めていくと、
やがて赤谷と大河原峠の分岐に到着。時刻は 11時12分。
先程 地図を眺めていて、赤谷の方に進むと前掛山 (浅間山にある山と同名) 頂上に至ることが分かったので、
そちらの方に進んでみる。
しかし、樹林帯が続く中、雪の上に足跡もなく、途中で道がわからなくなってしまい、前掛山に登ることは断念したのだった。
分岐には 11時22分に戻り着く。10分のロスである。
分岐から大河原峠の道に入り、少し進んで振り返れば、蓼科山の山頂部分が見える。
まだ 雪はほとんど無いから良かったが、雪が積もった後にあの斜面を登るのはかなり厳しいことになるであろう。 | |