|
そして、ようやく傾斜も緩くなり始める。
上を見上げれば、斜面の行き着くところがドーム型になっており、その後方に青空も見える。
漸く頂上 と思いつつ、少し息を切らせながらも足を速める。
ややナイフリッジ状の斜面を登ると、すぐに雪に覆われた平らな場所に飛び出したのだが、残念ながら そこは頂上ではなかった。
先を見ると、丸型ディッシャーで盛りつけたアイスクリームのような高みが、あるではないか。
最後、少しエネルギーを使って急いだだけに、ガックリとしたが、頂上はそれ程遠くない。今度はユックリと進む。 |
そして、10時38分、三ノ沢岳頂上に到着。
頂上は雪に覆われており、また、標識など何もないのだが、頂上の少し先、やや下った岩場に三角点があり、
そこには支柱からはずれてしまった標示板が置いてあった。
そこの岩場には雪がなかったので、まずはそちらで食事タイム。
その後、頂上に戻って 360度の展望を楽しむ。
まず南を見れば、やはり熊沢岳が大きく、その後方に空木岳、
赤梛岳、南駒ヶ岳が見える。
南駒ヶ岳の右後方には越百山と覚しき山も見え、
さらに右手には安平路山も見えている (写真)。 | |
|
南東に目を向ければ、右から茶臼岳、上河内岳、前聖岳、
奥聖岳、赤石岳、
小赤石岳、荒川前岳、荒川中岳、そして荒川東岳 (悪沢岳) と続く、
南アルプスの山並みが見える。
太陽の位置関係であろう、極楽平、三ノ沢分岐から見た時よりも、今は明るく見える。
手前に見えるのは檜尾岳。 |
荒川東岳 (悪沢岳) の左には、
間に前小河内岳、烏帽子岳、本谷山を挟んで、
塩見岳が見える。
塩見岳の左後方には、富士山がうっすらではあるが、
まだ見えている。
富士山の左に見える南アルプスの峰は、広河内岳であろうか。 | |
|
そしてさらに西農鳥岳へと続き、西農鳥岳から一旦下った尾根は
間ノ岳で再び盛り上がっている。
間ノ岳の左には、中白根山を挟んで
北岳が意外に鈍角な三角形の姿を見せている。
北岳から再び下った尾根は、また徐々に盛り上がり、写真一番左の大仙丈ヶ岳へと繋がっているように見える。
実際は、大仙丈ヶ岳へと続く尾根は仙塩尾根で、北岳よりはむしろ
塩見岳と繋がる尾根である。
大まかに言えば、北岳−間ノ岳−農鳥岳と繋がる尾根と、
仙丈ヶ岳−大仙丈ヶ岳
−三峰岳 (間ノ岳のほぼ真西)−塩見岳という 2つ尾根があるのだが、
こちらからは山が重なって 1つの尾根に見える。
なお、手前に見える山は、中央アルプスの濁沢大峰。 |
そして、大仙丈ヶ岳の左には仙丈ヶ岳。
大仙丈ヶ岳と繋がっているので、いつも見ている仙丈ヶ岳とは少し違った形を見せている。
仙丈ヶ岳から下った尾根はアサヨ峰、栗沢山を経て
大きく下り (実際は、これも尾根違いなのだが、繋がっているように見える)、
甲斐駒ヶ岳にてグッと盛り上がっている。
甲斐駒ヶ岳の左には、鋸岳、
編笠山が続いて、一応 南アルプスの山並みは終わりになる。 | |