10月10日に北アルプスの餓鬼岳に登って以来、
なかなか山に行けない週末が続いている。
そして、10月最後の土日も、天気予報はあまり芳しくない状況のようなので、山に行くことを半ば諦めていたのであったが、
嬉しいことに土曜日の天候は晴れのち曇り というように良い方向に変わり、日中は 晴天が期待できそうな状況になってきたのであった。
ということで、早速 山に出かけることにしたものの、ここのところ 結構きつい山登りが続いており (この年齢では 10時間になんなんとする山行はきつい)、
下山してからも身体に疲れが残ることが多いので、この辺でもう少し楽な登山がしたいところである。加えて、最近の温度変化の激しさに、
若干風邪気味であることも考慮して、少し身体に優しい山を目指すことにした。
その結果選んだのが南アルプスの小河内岳である。
この夏に登った塩見岳と同じく鳥倉林道から登り、
三伏峠までは同じルートを辿ることになる。三伏峠からは道を分け、荒川三山の方に進むのであるが、
三伏峠から小河内岳までの距離は三伏峠から塩見岳のそれに比べてずっと短い。
それに小河内岳の標高は 2,800mを越えているので、それなりの満足感を得られそうである。そして、もう一つ理由を加えるのなら、
この時期、三伏峠小屋や塩見小屋、そして小河内岳避難小屋は皆 営業を終了しており、従って入山する人の数も少なく、
静かな山旅が楽しめると思ったからである。
日の出の時間が遅くなっていること、そして今日はそれ程下山が遅くならないだろうことを見越して、
何時もより少し遅い夜中の 2時に自宅を出る。
上空は雲一つ無く、冬の象徴とも言えるオリオン座が輝いており、のっけからテンションが上がる。
今夏の塩見岳登山の時は出発時にトラブルがあり (いつも使う車がパンク)、
やむを得ずもう 1台の車で出かけたのだったが、今回はいつもの愛車を使用。ただ、ナビのデータが旧く、駒ヶ根ICで高速道路を下りるルートのようなので若干不安を感じる (前回はその先の松川ICで高速を下りた)。
それでも、高速代が少し安くなるならとナビを信頼することにして出発する。国道16号線、中央高速道と順調に進み、
ナビの指示通り駒ヶ根ICで高速を下りて県道75号線に入る。
古田切交差点で国道153号線 (伊南バイパス) に入り (右折)、
そしてすぐに琴平町交差点で県道49号線に入ったのだが (左折)、車が進むに連れ、周囲の町並みはドンドン寂しい状況になっていく。
もしかしたらこの先、食料・水を購入できるコンビニはないのではないか との不安が頭をよぎる。
前回、松川ICで下りた時もコンビニを探すのに苦労しており、また、目指す大鹿村にはコンビニが無いのは 分かっている。
進めば進む程 状況は悪くなる一方なので、かなり進んだ所で車をUターンさせ、国道153号線の古田切交差点まで戻ることにする。
この古田切交差点にセブンイレブンがあったのは確認していたのだが、進む方向とは反対の場所にあったので、面倒臭さが先に立ち無視した次第。
結局は 30分以上も時間をロスすることになってしまった。
県道49号線に戻り、先ほどUターンした場所を過ぎたが、この後もコンビニは無く、戻ったのは正解であったが、
コンビニを見た時に躊躇せずに入るべきであった。横浜市周辺の感覚とは違うのである。
道は山に入って行き、しかもドンドン狭くなる。また、
しきりに分杭峠 (帰宅後調べたら、磁場ゼロのパワースポットとか) の文字が目につくようになる。
松川ICで下りるべきだった と反省しながら狭い山道を進んでいくと、ようやく大鹿村の文字も見え始める。そして丁字路にぶつかり、
お馴染みの国道152号線に入ることになったのだった (右折)。ただ、国道といえども こちらも山道で狭く、
対向車とのすれ違いができない箇所が多くて緊張を強いられる。
それでも、まだ暗いので 対向車があれば、そのライトで気づくことはできるのだが、この道にはもう一つ問題がある。道を横断する動物がいるのである。
鹿が前を横切ったことが 1回、道の真ん中に鹿が立っていたことが 1回、そして猿が慌てて道路際に引っ込んでいったのが 1回。
先の見えないカーブが続くので、曲がった所に動物がいないかと かなり神経を使う。
分杭峠を過ぎ、さらにかなりの距離を進んでいくと、ようやく周囲に人家が現れ、道路も国道らしく広くなり一安心。
やがて、ナビに従って鹿塩にて左折し、山道に入る。
この道も初めてであり、少々不安であったが、かなり山に入っていった所で やっと鳥倉林道に合流。
大きな看板に塩見岳、
三伏峠の文字を見た時は本当にホッとしたのだった。
後は駐車場まで一本道であるが、ここでも目の前を走っていく鹿の群れに遭遇。スピードを控えめにして進む。
色々苦労したが、それでも駐車場には 6時12分に到着。意外にも駐車場には 10台程車が駐まっている。ただ、下山時に気がついたのだが、
これらの車は一概に登山者の車とは言えないようで、紅葉の写真を撮るべく ここまでやって来た車もかなりあるようである。
隣の車などは、小生が下山後も同じ場所に駐まっており、車中にカメラを持った人がいたのでビックリである。
朝方と夕方の写真を狙っているのだろうか。ただ、紅葉は盛りを過ぎているような気がしたのだが・・・。