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再び高い所に登り着いて振り返れば、三伏峠から烏帽子岳を経て ここまで歩いて来た道程が見える。
写真が小さくて分かりにくいが、三伏峠は写真左に見える岩肌がむき出しになった三角形の山の右側である。
また遠くには中央アルプス、そして中央アルプスが右に下っている部分の後方には
乗鞍岳が見える。
乗鞍岳の右、中央アルプスから続いている高みは
経ヶ岳のようである。
経ヶ岳の右後方には笠ヶ岳、
奥穂高岳、槍ヶ岳が見えるのだが、
笠ヶ岳は帰宅後に写真を拡大して確認したこと。この時点では、
今朝方見た槍・穂高連峰であることの再確認のみであった。 |
そして、
ハイマツの間を割るようにしてつけられた道を進めば、前小河内岳頂上であった。時刻は 10時31分。
頂上は狭く、また ここが前小河内岳であることを示すものは何もなくて、標石 ? があるのみであった。
期待通り、ここからの展望も抜群。岩に腰掛け、暫し休憩しながら周囲の景色を楽しむ。
まずはやはり富士山に目が行く。
富士山と
荒川東岳 (悪沢岳) の構図もあるが、
太陽の位置関係で、ここからは富士山と蝙蝠岳が一番しっくり来る。
蝙蝠岳の左には塩見岳が見え、
その左には北岳、
甲斐駒ヶ岳、
仙丈ヶ岳が続く。
間ノ岳は塩見岳に隠れてしまっている。 | |
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南にはこれから向かう小河内岳。
この山もハイマツに覆われ優美さを感じさせてくれるが、北側の斜面はかなり岩がむき出しになっている。
それでも、ここから見る姿は心和むものがある。山頂直下に見える避難小屋も無粋さは感じさせず、
草原に建つ小屋のようで風景に溶け込んでいる。
避難小屋の左には大沢岳、中盛丸山、兎岳の姿も見える。そしてさらに左には聖岳、
赤石岳も顔を出している。
そしてその左には荒川三山が大きい。 |
前小河内岳では 10分程休憩し、
10時42分に小河内岳に向けて出発する。
思った通り、烏帽子岳から前小河内岳、そして小河内岳と続く稜線歩きは、景色が抜群で気分良く歩くことができる。
左手には荒川三山が迫力ある姿を見せてくれている。
今年は天候に恵まれず、赤石岳のみで終わってしまったが、
来年こそはこの荒川三山に再登山したいものである。
この場所からは、今年登った赤石岳は、
荒川前岳の右後方に少し姿を見せているものの、聖岳は
小河内岳からの斜面に隠れてしまっている。 | |
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前を向けば、小河内岳が優美な姿を見せている。何遍も言うようだが、この山の優美な姿の中に避難小屋が美味いこと溶け込んでいるのが素晴らしい。
振り返れば、前小河内岳、烏帽子岳が荒々しい岩肌を見せている。この 2つの山を結ぶ稜線の後方には
仙丈ヶ岳が美しい三角錐を見せている。
塩見岳の方は先程まで
前小河内岳に被さるようにしてその姿を見せていたものの、今は前小河内岳の後ろに少しだけ頂上を見せているだけである。
快調に登り、11時8分に避難小屋との分岐に到着。
まずは右に道をとって、小河内岳頂上を目指す。 |
分岐からほんの少し進めば、
すぐに小河内岳頂上であった。時刻は 11時9分。
頂上は広く、2段に分かれている感じである。また、三角点も置かれており、その傍らには立派な標柱も立っている。
当然、展望も抜群で、360度遮るものがない。
しかし、ここから一番目立つのは、すぐ真下に見える避難小屋である。ハイマツと白い岩屑からなるテラス状の台地の上に建つ瀟洒な建物は、
コッテージのようである。そして、そのテラスの向こうに
富士山が見えるのが素晴らしい。 | |