餓鬼岳( 餓鬼岳:2,647.2m ) 2011.10.10 登山



【PHOTO & 記録 餓鬼岳 1】

容量確保のため、アップ時よりも画像の解像度を少し落としました。ご了解下さい (2017.4.22)。

10月8日からの 3連休は概ね好天に恵まれたようで、 秋の山を楽しまれた方も多かったと思う。
天気予報では 3連休の前日である 7日も好天に恵まれるということだったので、小生は混雑をできるだけ避けようと 7日に年休を取得し、 7日、8日に穂高連峰に登るべく上高地に出かけたのだった。
しかし、世の中そんなに甘くないようで、上高地から重太郎新道を登る途中で雪に降られ、 結局 カモシカ立場までで撤退することになってしまったのである (この日は何と 奥穂高岳 初冠雪の日 というのだから全くついていない。この詳細は こ こ をご覧下さい。)
その日はそのまま帰宅。不満足な状態で終わった山行であったが、一方で上高地から 1,000m程は登っており、 身体の方もそれなりの疲れがあるから始末に悪い。そのため、8日、9日は家で休養したのだったが、 このまま 3連休をやり過ごしてしまうのでは、どうも気分が良くない。かといって、混雑が予想される地域には行きたくない。

ということで、色々地図をひっくり返して検討した結果、 北アルプスの餓鬼岳に登ることにした。
特に注目していた山ではないのだが、登山ルートが先般登った鹿島槍ヶ岳の赤岩尾根のように、 ややマイナーのような感じがしたというのが選んだ理由である。
尤も、鹿島槍ヶ岳の方は、扇沢から爺ヶ岳経由のルートによる日帰り、 あるいは 1泊にての登頂が可能であるから赤岩尾根ルートは穴場になるのである。
しかし、この餓鬼岳の白沢からのルートは、日帰りするならここしかなく、燕岳から縦走して来る場合は、 普通 山中 1泊 (場合によっては 2泊) が必要になるから、もしかしたら穴場ルートではないのかもしれない。

10日、夜中の 1時40分に横浜の自宅を出発する。
家を出る際、先の穂高連峰に向かう時と同様、前夜からの雨がまだ残っていて、 嫌な気分にさせられる。
何時も通り、国道16号線、中央高速道、長野自動車道と進んで豊科ICへと向かう。この行程でも、 穂高連峰に向かった時と同様、空は曇ったままであり、さらに松本IC以降は濃い霧に囲まれる始末。
まるでデジャブのようであり、まさか本日も天気予報に裏切られるのではないだろうか と気持ちが落ち着かない。

豊科ICを下りても濃い霧が漂う中、 ナビに従ってICからすぐに道を左折する。
少しおかしいなと思いつつ進むと、豊科駅入口を右折。これで国道147号線に入ったから良いか と思っていたら、 さらに少し先ですぐに左折することになった。
そのままナビに従って車を進めていくと、 いつのまにか常念岳の登山口である三股の方へと進んでいるではないか。
慌てて車を止めて状況を確認する。

ナビには白沢登山口近くの国営アルプスあづみの公園を目的地に入力していたのだが、 何と 国営アルプスあづみの公園は 2ヶ所 (堀金・穂高地区と本来の目的地である大町・松川地区) あるらしく、 この車を駐めた場所は堀金・穂高地区のそれだったのである。
小生のナビのデータは古いので、餓鬼岳登山口近くの方の国営アルプスあづみの公園 (大町・松川地区)が指定できない。
仕方なく、安曇沓掛駅を指定して再出発。かなり違った方角に来ていたことから、どこをどう通ったか分からないまま相当な距離を進み、 ようやく国道147号線に合流。そのまま少し北上すると、すぐに安曇沓掛駅手前の交差点に到着し、 左 国営アルプスあづみの公園の表示を確認して、ようやくホッとしたのだった。
なお、霧の方はいつの間にかなくなり、空の方はまだ雲が多いものの、青空が広がる気配を見せ始めている。

表示の通りに左折すれば、後は登山口まで一直線であった。
なお、公園までは立派な道路であったが、公園を過ぎるとすれ違いが難しい (一応待避場所は所々にある) 細い道となり (但し 舗装道路)、 林の中にドンドン入って行くことになる。
やがて、閉鎖されたようなキャンプ場を過ぎ、そこからまた暫く進むと先の方に数台の車が駐まっているのが見えたのだった。
車を駐める場所は数ヶ所あり、合計で十数台は駐まっていたであろう。しかし、空きスペースは十分にあり、 問題なく車を駐めることができたのだった。やはり穴場のようである。
到着時刻は 5時49分。道迷いのため、大分 時間をロスしてしまった。


身支度を済ませ、5時55分に出発。林道をさらに先に進む。
すぐに簡易トイレがあり、その脇にも車が駐まっている。
簡易トイレを過ぎると、道が 2つに分かれるが、標識に従って左の未舗装道路に入る。
最初は林の中を進む。しかし、すぐに周囲は開け、檜と思われる植林帯に入る。檜はまだ若木で皆 2〜3m程の背丈しかなく、 従って 周りの山々も見ることができる。

緩やかな勾配の道を暫く進むと、やがて林道は行き止まりとなり、 左側に 『 白沢登山口 』 の標識が現れる。時刻は 6時6分。
ここで標識に従って左に曲がり、林の中に入っていく。

最初は平らな林の中を進む。
小さな流れを越え、少し勾配が出てきたかと思うと、やがて写真のような橋が現れた。
この橋を渡ると、沢沿いの道を進むことになる。
道は沢を下方に見ながら進んでいたかと思うと、時として沢へと下り立ち、沢沿いの岩の上を歩いたりして、 変化に富んでいる。
沢へと下りたり、沢から離れる場合を除いて、道にはそれ程傾斜がなく、 山登りというよりは沢沿いの遊歩道を行く というような感覚である。

沢沿いを歩く場合は、要所要所に橋や桟道が掛けられていてそれ程危険はない。
しかし、油断は禁物。先行者 2名の姿を見つけてそちらに気を取られていたら、 岩場で滑って左足を水の中に潜らせてしまった。
幸い、登山靴、ズボンとも撥水性が高く、 登山靴にズボンが被さる形になっていたため、瞬間的に水に浸かった位では靴の中まで水が入らずに済んだのだった。 しかし油断大敵である。

先にも述べたように、道は沢沿いを歩いたかと思うと、 沢からかなり高い場所に登って 眼下に沢を見ながら進んだりと、変化に富んでいてなかなか楽しめる。

先程 遊歩道と述べたが、 それよりはやはり登山道に近いというのが本当の所である。
中には、写真のように、斜面から流れ落ちる滝の横を通り、梯子に取り付いて登っていく所もある。
この時は足下が滑らないように注意するだけだったが、雨で水量が増えたらどうなるのだろう。

やがて、眼下に沢の流れを見ながら桟道を進んでいくと、紅葉ノ滝の標識が現れた。 確かに前方 下方に滝が見えるが、木々に囲まれてよく見ることができない。 時刻は 6時40分。

さらには右下にミニ ゴルジュ状の場所を見るようになる。登山道の方はそのかなり上方を進むので、 全く問題は無いのだが、それでも岩壁を削って作った足場の方は狭く、念のために 横に付けられた鎖を握っておく必要がある。
こういった切り立った岩場を削ってそこに足場を作っている所が数ヶ所あるが、 足場が濡れていることが多く、これから寒くなった場合、足下が凍って危険である。

と、脅かしてばかりであるが、結構 ワイルドで楽しい。
また、沢の水は澄んでおり、帰路ではかなりノドを潤させてもらったのだった。 写真はそのゴルジュ状の上部へと降り立った所。

写真のように沢を渡る場所には橋が架けられており、 また 崖の横を通る場合には桟道が設置されている。さらには、切り立った崖の横を通る狭い足場には鎖も付けられている。
従って、ほとんど問題は無いのだが、それでも桟道や橋は2本の角材に横板を打ち付けただけの簡易なものが多く、 中には 横板を踏み抜いてしまうのではないかと思うような古い橋もある。
これをどう捉えるかであるが、個人的には大変楽しい道であった。

しかし、それにしても何回沢を渡ったことであろう。支流も含め、 かなりの回数 沢を渡ることになる。



餓鬼岳登山データ

上記登山のデータ登山日:2011.10.10 天候:晴れ単独行日帰り
登山路:白沢登山口手前駐車スペース−白沢登山口−紅葉の滝−魚止ノ滝−最終水場−大凪山−百曲り−餓鬼岳小屋−餓鬼岳(往路を戻る)
交通往路:瀬谷−(国道16号線)−八王子IC−(中央自動車道)−岡谷JCT−(長野自動車道)−豊科IC −(県道57号線)−豊科駅入口−(国道147号線)−新田−(県道495号線)−北海渡−堀金烏川−ほりでーゆ〜四季の郷(道間違いに気づく)−堀金烏川−(県道25号線−県道306号線−県道450号線)− 信濃松川駅前−(国道147号線)−大平大峰沓掛交差点−(県道496号線)−国営アルプスあづみの公園−白沢登山口手前駐車スペース(車にて)
交通復路:白沢登山口手前駐車スペース−国営アルプスあづみの公園−(県道496号線)−大平大峰沓掛交差点− (国道147号線)−(県道306号線)−重柳−(県道310号線)−豊科IC−(長野自動車道)−岡谷JCT−(中央自動車道)−大月JCT−(中央自動車道)−都留IC−(国道139号線−県道24号線−国道413号線)− 青山−(国道412号線)−半原日向−(県道54号線)−中津−(県道506号線)−下当麻−(県道52号線)− 相模原公園入口−(県道507号線−県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−(かまくらみち)−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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