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餓鬼岳小屋への下山途中、剣ズリ方面を見やる。
なかなか見事な高みだが、餓鬼岳に登った後では行く気になれず、このまま往路を戻ることにする。
いつか、余裕があれば、
燕岳からこの餓鬼岳へと縦走するのも面白いだろう。
しかし、その場合は恐らく山中 1泊。さらには車の所に戻るのにタクシーを利用せねばならない。
果たしてそれだけのコストを掛けるべきかはちょっと疑問だが・・・。 |
12時2分に小屋前に戻り着く。
再び小屋前の高みに登り、餓鬼岳を振り返る。
先程は気づかなかったのだが、ここから餓鬼岳頂上の標柱や祠も見ることができ、頂上が本当に近いことが良く分かる。
最後に 烏帽子岳の姿をカメラに収め、下山開始。 | |
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あれ程 苦しかった百曲りも、下山の時は呆気なく通過。
ただ、ベースボールキャップを被り、下ばかり見ていると、
縦走路に飛び出している木の枝 (それも かなり太い枝。
登山道整備のためにカットされたもの。) に頭を打ち付けてしまった (その後、
沢沿いの道でも頭をぶつけた)。注意力が散漫になっているとも思えないが、
こういうことは池口岳でもあった。
多くの人が登る道では、中途半端な枝の切り方はしないのだろうが、池口岳やこの餓鬼岳のような山ではそれがあるような気がする。
但し、ぶつける自分が悪いのは確かだが。
道が緩やかになると、後方 樹林越しに、不動岳と思しき高みが見えた。小さなテーブルマウンテンと言ったところである。 |
さらには、餓鬼岳も樹林越しに見える。
餓鬼岳の名の由来は、信州山岳ガイドによれば、
二つあるようだ。一つは裏銀座から見ると目の下に見えて子供のようだからというもの。
もう一つは峻険で岩場や崖続きの山であることから、崖 (がけ) 岳が転訛したという説である。
そう言えば、唐松岳の西側に餓鬼山という山もあった。
そちらも、この両方の由来が当てはまりそうである。 | |
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大凪山は 13時21分に通過。
ここからの下り、特にガレ場の下りは、先程の百曲りの下りと違って、神経を使い 下りといえどもかなり疲れる。
最終水場を 14時12分に通過。少し下ると魚止メの滝が見えてきた。
先程も述べたように、この滝は その単純な名前がもったいないような見事な滝である。
滝の上部から見ても、滝の中間部を横から眺めても、そして下から見上げても、
この滝には何か惹きつけられるものがある。 |
魚止メの滝から 20分程下ると、
沢を横切ることになる (餓鬼岳 1 の 5番目の写真と同じ場所)。
左側を見れば、水が岩の間に流れ落ちていく。その先がミニ ゴルジュのようになっていて、
登山道からはそれを上から見下ろすことになる。ここもなかなか興味を惹かれる場所である。
後は、沢沿いと尾根上の道を交互に繰り返していく。
疲れてはいるものの なかなか楽しい。
最後の橋を 15時28分に渡り、林の中に入って行く。 | |
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そして、ほぼ平らな林の中を少し進めば、林道横の白沢登山口に到着。時刻は 15時32分。
ここからは林道をゆっくり下っていけば良い。そして、車を駐めた場所には 15時41分に戻り着く。
10時間に満たない山行ではあったが、かなり疲れた。
奥穂高岳撤 退の疲れもあり、
2回に渡る急登はきつかったが、沢沿いの道は面白く、また頂上では素晴らしい景観を得られ、満足のいく山登りであった。
しかし、さすが 3連休。多くの下山者と擦れ違ったのにはビックリさせられた。
恐らく、団体も含め、30人以上と出会ったであろう。 |