池口岳( 池口岳:2,392m ) 2011.7.6 登山



【PHOTO & 記録 池口岳 1】

小生の勤める会社では、節電対策期間 (7〜9月) 中、 週休 3日制を導入して対応することになった。
つまり、土日の休みに加え、この期間中、週に 1回休みが増える訳である (年休、休日の振替などで対応)
その結果、この 7月6日(水)がその第1回目の休みとなったのだったが、梅雨時にも拘わらず、 ありがたいことにこの日は晴れ間が広がるようだったので、早速山に行くことにした。
目指す山は南アルプス深南部の池口岳。 この山は鹿島槍ヶ岳笊ヶ岳谷川岳などと同じく双耳峰の山であり、 最近登った丸盆岳奥茶臼山空木岳などからも 2つの頂上を有したその姿を見ることができる。
ただ、この山は遠い場所にあることに加え、登山時間が長いと言われていることから、とても日帰りで登れる山とは思っていなかったのであるが、 先日、奥茶臼山で出会った人が翌日この池口岳を目指すと言っておられたのを聞いて、俄然 興味を惹かれるようになったのである。
調べてみると、先般 新・山の雑記帳に興味を持っている道路として紹介した 国道152号線からのアプローチが可能であり、日帰りで登っている方も多いようである。
週半ばの休みであるため、あまりハードな山行は避けたかったのだが、登りたい気持ちの方が勝ってチャレンジすることにしたのであった。

夜中の2時過ぎに自宅を出発する。
出発時は曇り空であったものの、中央高速道 岡谷JCTを過ぎてからは青空が広がり、 中央アルプスの緑が青空に映えて美しい。反対側に見える南アルプスの方は、 東に位置するため逆光になっているのに加え、ガスが少し掛かっている。
飯田ICで高速を下り国道153号線を進む。途中の交差点に矢筈トンネルの表示があったのを見て、 ナビに逆らってそちらに進む。そして、永代橋交差点を右折すると、やがて 何回か通った県道に入ることになり、 この前の奥茶臼山へのアプローチのように細い道を通らずに済んだのであった。
県道251号線に合流してから右に進めば矢筈トンネル。そしてトンネルを抜けた所から 国道152線になる。
聖岳光岳の登山基地である易老渡方面への分岐を過ぎ、 やがて道は旧南信濃村に入る。
道幅は急に狭くなるが、事前に得た知識から、この辺に池口岳への案内表示があるはずである。
注意深くバス停の名前をチェックしながら進む。そして、観音前(大島観音) のバス停を過ぎたところで、 左 池口岳の文字を確認、狭い道に入る。
所々で池口岳への案内板を目にしながら高度を上げていく。かなり山奥に入る感じだが、結構 人家があるのに驚かされる。 そのため、すれ違いが難しい細い道であるにも拘わらず、2台の車とすれ違うことになった。 両方とも周囲の状況から、先方にすれ違い可能なスペースまでバックしてもらうことになったが、 先方は仕事であろうし、当方は遊び、少々恐縮であった。

やがて、道の左横に登山届のポストが現れる。
ここから先は遠山家所有の私有林道となる。この遠山家は道の右下にあり、今は故人となられた遠山 要氏は、 この池口岳のルートを切り開いた方であるとのこと。
ここからの林道は、ネットでも多くの書き込みがあるように悪路。しかし、思った程にはひどい道ではない。 悪路を抜けると、突然にコンクリート道に変わるものの、すぐに砂利道となる。
かなり登ってきたなと思っていると、大きく道が左にカーブする所に簡易トイレが立っているのが見えた。
登山道はその向かい側から始まることになる。
車をカーブ手前の空きスペースに駐める。時間は 6時45分。
平日のためであろう、この時間でも小生が駐車第一号であった。
なお、実際はもっと早く着けるはずだったのだが、高速を運転している内に眠くて堪らなくなり、 辰野PAで 30分ほど睡眠をとった次第。


身支度をした後、暫く登山口周辺を歩き回る。
先にも述べたように、登山口の傍には簡易トイレが設置されており、さらには 『池口岳登山ガイド図』 も掲示されている。
また、林道をさらに先に進めば、避難小屋もあるようである。

写真のような登山口から、6時51分に山に取り付く。 写真には写っていないが、少し登った所には 『池口岳 登山口』 と書かれた立派な標柱も立っている。
また、『熊に注意』 と書かれた看板もあり、本日は 山中 1人の可能性も高いため、少々緊張する。

最初は、少々傾斜のある登りであるが、 すぐにほぼ平らな道に変わる。
この辺は入野平というらしいのだが、本当に申し訳ない程平らな道が長く続く。
道は、杉の木を左に、右には松の木といったように、木の種類が変わる狭間を進む。
木にはビニールテープが巻き付けられているが、鹿の食害から守るためであろうか。
道は明瞭、良く踏まれていて全く問題ない。先日は巻機山の泥濘の斜面に苦労したので、 こちらは快適そのものである。

15分近く続いた平らな道も徐々に傾斜がつき始める。目の前に登り斜面が現れた所で、 登山道から少し離れた所にある岩の下に祠があるのに気がついた。山の神である。
帰りに気がついたのだが、傍には 『面切平−山の神−登山口』 と書かれた標識も木に括り付けられていた。
しかし、うっかりすると両方とも見逃してしまいそうな場所にある。 無論、登山道は山の神の前を通っても登って行けるようになってはいるが・・・。
時刻は 7時26分。

山の神からは登り斜面が続くが、 実はそれも長くは続かず、道はまた平ら、あるいは緩やかな登りに変わる。
この山は、こういったパターンの繰り返しであり、山頂に立つまでに時間がかかるのは急斜面の登りに苦労するためではなく、 歩行距離がやたらと長いからである。
方角的には、ほぼ東を目指して進み続けることになる。従って、今の時間、樹林の向こうに太陽を見ながらの登りが続く。
現時点では上空には青空が広がっており、梅雨時ではあるが、本日 天気の心配は無用のようである。

道がまた随分平坦になってきたなと思いながら進むと、『喜平治造−面切平−ザラナギ平』 と書かれた標識が木に括り付けられているのを見つけた。
ここが 面切平のようであるが、確かに、前後は 平ら ではあるが、広い平地という訳ではない。時刻は 7時36分。
道は左にカラマツ林だろうか、そして右は自然林という境目を緩やかに登っていくことになる。

周囲はやがて二重山稜のような形になり、 道は右側 (南側) を進むことになる。
道は尾根上を進むのだが、どちらかというと土手のようである。この道は、多少のアップダウンはあるものの、ほぼ平坦。
この頃になると、左手の樹林越しに山がチラチラ見え始めるが、木が疎になることはなく、 イライラしながらの登りとなる。



池口岳登山データ

上記登山のデータ登山日:2011.7.6 天候:晴時々曇り単独行日帰り
登山路:池口岳登山口−山の神−面切平−黒薙−1,837.5m三角点−利剣沢ノ頭−ザラ薙−ジャンクション− 池口岳(北峰)−池口岳(南峰)−池口岳(北峰)−ジャンクション−ザラ薙−利剣沢ノ頭−1,837.5m三角点−黒薙−面切平−山の神−池口岳登山口
交通往路:瀬谷−(国道16号線)−八王子IC−(中央高速道路)−飯田IC−(国道153号線)−松尾上溝− 永代橋−(伊那街道)−弁天橋−(県道83号線)−富田局−氏乗−(県道251号線)−矢筈トンネル−(国道152号線)−大島観音堂−(林道)−登山ポスト(遠山家)− 池口岳登山口 (車にて)
交通復路:池口岳登山口−登山ポスト−(林道)−大島観音堂−(国道152号線)−矢筈トンネル− (県道251号線)−氏乗−富田局−(県道83号線)−弁天橋−(伊那街道)−永代橋−(国道153号線)−飯田IC−(中央高速道路)−八王子IC−(国道16号線)− 瀬谷 (車にて)

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