|
老平の駐車場は、6台程しか駐められないはず。駐車場が満車だったらどうしようか と心配していたのだが、ラッキーなことに 1台分のスペースが空いていたのだった。
やはり、この笊ヶ岳は遠いこともあって、3連休、しかも梅雨が明けたばかりとは言っても、人が殺到する山ではないようである。
尤も、周辺のスペースにはかなり車が駐まっている。身支度をしていると、人が寄ってきて、釣りですか、山ですかと聞かれたので、
周辺で釣りをする人が多いようである。逆に言えば、この入漁券を販売する人が、駐車場が満杯でも駐車スペースの差配をしてくれたのかもしれない。
5時13分に駐車場を出発。 |
車道を少し進み、上方を見上げれば、
山と山が作り出す V字型スペースの向こうにどっしりとした山が見える。
もしかしたら、あれは布引山かもしれない。ということは、笊ヶ岳はもっと右ということになるが、さすがにこの辺からは見ることができないようだ。
それにしても、空の雲は一掃され、青空が広がっている。本栖みちの途中にある南アルプス展望台を通る頃、南アルプス方面は完全に雲の中。
その時のショックは大きかったが、こうして青空が広がり、本当に嬉しい。
車止めのゲートを越えて、林道を進む。 | |
|
林道は未舗装であるものの、ガードレールもしっかり設置されていて、かなり立派な林道である。
今も、車の通る部分だけ草が生えておらず、まだまだこの道が林業などで頻繁に使われていることが分かる。
やがて、岩を刳り貫いたトンネルが現れた。なかなか風情がある。右側の斜面からは水が流れ落ちてきており、
何となく 黒法師岳、
不動岳に登る際に通った戸中山林道を思い出す。
岩を刳り貫いたトンネルを抜けると、またまた V字型のスペースの向こうに布引山らしき山が見えた。
山の左側からこちらの方に尾根が下りてきているので、どうやらあの尾根を登るようだ。かなり遠そうである。 |
やがて、林道の脇には苔むした立派な石垣が現れた。
ここまで立派に整備する必要があるのかと不思議に思う。
暫く先で道は 2つに分かれる。笊ヶ岳は右側の上りとなった道を進むことになる。
そして、先のゲートから 25分ほど歩いたであろうか、林道が右の斜面へと大きく曲がって上って行くところで、
写真のような 『 山火事注意 』 の大きな注意看板が現れた。
よく見ると、その注意看板の左側に、笊ヶ岳・布引山方向を示す表示板も付いており、注意看板の左に山道が見える。
表示板に従って、その山道を登る。時刻は 5時39分。 | |
|
いよいよ山に取り付くことになったかと覚悟して山道を登る。
右手の斜面には石積みの石垣も見え、何となく 寸又三山
前黒法師岳山中にあった湯山集落跡を思い出させてくれる。
と、思っていたら、突然小さな茶畑が現れたので、少々ビックリ。さらには、杉の植林帯をジグザグに登って行くと、
目の前に立派な石垣とともに家が現れたのでもっと驚かされた。そういえば、地図に廃屋の記載があったのだった。忘れていた。
それにしても、老平からかなり進んだ山奥にこのような立派な家があることは驚きである。電気は無論のこと、ガス、水道もなかろう。
林業を生業にしていた方の住処かもしれないが、それにしても昔の人の生きる力には脱帽である。 |
廃屋を過ぎて少し登ると、
道から少し外れた所に、石碑があった。石碑には 山王、山住といった文字が見えたが、
大山積神 ( おおやまずみのかみ = 大山大権現 = 山王大権現 ) を祭神として祀っている山住神社
(黒法師岳、
不動岳に近い水窪 = ミサクボにある) と関係があるのだろうか。
道は山の奥へと進む。途中、いくつかの沢を渡るが、アルミ板の橋が架けられていたり、
左側が切れ落ちている所には柵が設けられていたりと、かなり整備されている。
やがて、タケ沢に架かる吊り橋 (写真) を 5時56分に通過。
その後も、良く整備された道が続く。登山道というよりは作業道という方が当たっているかもしれない。 | |