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少し進んで再び富士山。
ここでは、先程の布引大崩れから見えなかった、富士山より左側の山もうっすらながら見ることができる。
富士山の左下には雲に隠れ気味の毛無山。
毛無山の左後方にうっすらと見える山は杓子山方面であろう。
ということは、さらに左に見える頂上が雲に隠れている山々は三ツ峠山や
黒岳ということになろう。
それから、先程も述べたように富士山の手前に見えるズングリとした山は身延山と思われる。
それにしても、先程に比べて手前の方に雲というかガスが湧いてきているのが気にかかる。 |
緩やかに下っていた道も徐々に本格的な下りに入り始める。
大きく下り始める前、前方を見ると樹林の上の方に 2つのピークが認められた。
笊ヶ岳は双耳峰であるので、左のピークが 本峰、右のピークが小笊ということになろう。
やがて、道は傾斜を強くし、ドンドンと下るようになる。従って、暫くの間、周囲の景色とはお別れである。
と思ったら、布引山と笊ヶ岳間の最低鞍部と思われる場所に達する直前、今度はハッキリと 2つのピークを見ることができたのだった (写真)。
さて、本峰から小笊までは道があるようだが、ネットで調べても、最近の記録には小笊の頂上を踏んだという記載がない。
できたら踏んでみたいところだが、どうなることやら。 | |
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道は登りへと変わる。最低鞍部と思われる場所にあった標識には 2,410mと書いてあった。
ということは、220m登り返すということになる訳である。キツイ。
さらに、駐車場を出てから既に 6時間20分を経過しており、身体の疲労はかなりのものになってきている。
従って、最後の方は、少し登っては立ち止まって上を見上げるという動作の繰り返しであった。
しかし、高度が上がるに連れ、再び展望が開けだし、上河内岳、
聖岳が見えてきて、
元気をくれたのだった。
小笊も見えたのだが、この頃には ガスがかなり昇ってきており、小笊の後方に見えるはずの
富士山は
ガスに隠れてしまっていたのであった。残念。 |
喘ぎつつではあるが高度を上げていくと、
周囲の植生はハイマツとシャクナゲに変わり始める。そのハイマツをかき分けるように進むと、やがて笊ヶ岳の頂上に飛び出したのであった。
時刻は 12時6分。老平の駐車場から 6時間53分。
よくもまあ登ってきたものである。
しかし、ご褒美が待っていた。山頂からの景色は素晴らしいの一言。残念ながら、北から東、そして南までの半分はガスと雲でほとんど展望を得られなかったものの、
西側半分はほぼ快晴。スター達が勢揃いした南アルプス南部の山々の景色を堪能したのであった。 | |
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まず、南西に目をやれば、大無間山は布引大崩れで見た通り。
大無間山から少し右に目を移したのがこの写真。
写真では、真ん中に大根沢山、その左奥には前黒法師岳。
大根沢山の右奥には黒法師岳から
不動岳へと続く峰々が見える。
最近登ったばかりの山々なので、親しみが湧く。 |
さらに、
不動岳の右には信濃俣の双耳峰。
そして一旦下がった稜線は恐らく百俣沢ノ頭 (と思う) で一旦ピークを迎え、その後少し下った後、
光岳に向かって再び徐々に盛り上がっている。
光岳は百名山にもなっているので有名であり、小生も 2回ほどその頂上を踏んでいるのだが、
どうも自分としてはその形をハッキリ掴みきっていない。
あまり特徴ある山容ではないからと思うが、山の雰囲気自体は素晴らしい。
光岳の右に尖って見える山は、恐らく茶臼岳であろう。
少々形がイメージと違うが、まず 間違いなかろう。 | |