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14時31分、桧横手山に到着。
写真のような標識が無ければ、気づかずに通り過ぎてしまうような頂上であった。
布引大崩れに出るまで、ほとんどメリハリのない登りが続くので、例え 展望の無い地味な山頂であっても、立派な標識を置くべきと思う。
そうすれば、登る者にとっては大きな励みになるからである。
今回は山頂に立ち寄らず、そのまま通過する。 |
桧横手山から暫くは傾斜の少ない歩きやすい道が続く。
この辺はシラビソやトウヒ、コメツガなどの木が生えており、南アルプスだということを感じさせてくれる。
尤も、小生自身はあまりこれらの木々の区別がつかないのだが、これらの木の発する独特な臭いは好きである。
暫く先で、再び急な下り斜面となる。本当に良く登ってきたものだと感心する。
15時21分、インクライン跡に到着。休むような雰囲気の場所ではないので、
先を急ぐ。 | |
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インクライン跡を過ぎると、すぐに富士山の見える場所に到着。
富士山の真下、雲に隠れている山はやはり身延山であろう。
そして、下に見える湖は恐らく雨畑湖。となると、その右の大きな山は七面山なのかもしれない。
七面山というとナナイタガレと呼ばれる大崩壊地が有名だが、それはこちらとは反対側のはず。しかし、こちら側にも大きな崩壊場所が見える。
さらに下り続ける。時刻は 15時半を過ぎている。
笊ヶ岳頂上を出発したのが、12時38分であるから 3時間 ほとんど下りっぱなし。
さすがに疲れてきた。山の神のところに着いたら休もうと思っていたものの、それまで待てず、斜面途中で休憩する。5分間休憩し、出発。 |
山の神は 15時45分に通過。
さて、ここからが辛かった。ジグザグに斜面を下るのだが、河原まで遠いこと、遠いこと。
いくら下っても河原に着かない感じである。底まで下りるのだから仕方がないが、沢音だけが聞こえ、実際の流れがなかなか見えてこない。
本当に疲れた。
クタクタになって 16時11分、河原に到着。サンダルに履き替え、
渡渉開始。冷たい水が疲れた足に心地よい。
後はほぼ平らな山道+林道歩き。岩壁の下の道を進む。 | |
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途中、左の岩壁の上から水が流れ落ちてくる箇所が 2箇所ほどある。行きと同じようにカメラを濡らさぬよう帽子にくるんで駆け抜ける。
通過したところにビニール傘が落ちていた。登山者が使ったのだと思うが、捨て去るのは言語道断。キチンと立てかけておいたので、皆で使えばよい。
吊り橋を 16時54分に渡る。廃屋に着いたのが 17時4分。
林道到達が 17時8分であった。 |
林道に出たのでもう終わった気になったが、
この林道歩きも結構長い。疲れた身体にむち打って、道を急ぎ、駐車場に着いたのは 17時34分。
合計 12時間21分の長旅であった。(写真は駐車場から見た雨畑湖)。疲労困憊の状況である。
笊ヶ岳は遙か遠い山、ましてや日帰りなど叶わないと思っていただけに、
登り切ったという達成感は格段のものがある。
山中出会った人はわずか 9人ほど。静かな山旅であった。
しかし、一方で 南アルプスの主役級の山に是非とも登りたいという思いが強くなった。
まずは白根三山のリベンジと行きたいが、
奈良田に直接入れないので、どういうルートをとるかここは思案のしどころである。 | |