前黒法師岳(寸又三山)( 前黒法師岳:1,943.2m ) 2010.04.03 登山



【PHOTO & 記録 前黒法師岳(寸又三山) 1】

4月3日の 土曜日、また山に行けるチャンスが巡ってきた。
いつものようにどこに行こうか迷ってしまったのだったが、天気予報では東海地方の天気が一番良いようだ。
そこで、先般の 朝日岳に続いて、 同じく寸又三山の 1つである前黒法師岳に行くことに決めた。寸又三山の中でも一番登り応えがあると言われている山であるし、 また、朝日岳中腹から見た三角錐をしたその姿が魅力的であったことから、いつかは登りたいと思っていた山だからである。
ただ、寸又峡に至るまでの山道 (それでも 国道。国道362号線)が狭いので少々イヤだったのだが、 何せ小生の家は東名高速横浜ICのすぐソバにある。 先般の西岳のように、 高速道に入るまでの一般道でイライラさせられることもなく、スンナリ進めるのが良い。
しかし、事前に前黒法師岳の情報、特に残雪の状況を得ようとネットを探し回ったものの、全く 今年に入ってからの登山情報がない。 これには少々困ったが、よく考えれば、先般の西岳でも ほとんど雪がなかった訳で、ましてや西岳よりも南に位置し、 標高も 2,000mをちょっと欠ける山であるから、恐らく大丈夫だろう との見込みで、行くことにしたのであった。
一応念のために、1月の甲武信岳、 その後の大菩薩嶺、 そして西岳でも持参しなかったストックを持っていくことにした。

4時少し過ぎに自宅を出発。ナビの示す現地到着時刻は 8時を過ぎている。
これでは遅いと思い、できるだけスピードを上げる。
天候の方は、横浜では曇り。これは天気予報通りなので別に慌てはしない。しかし、東名高速道を走っている時も曇り空が続く。
富士山が見えないどころではなく、 裾野IC付近を通過している時には小雨までパラつく始末。少々先行きに不安を覚える。
そして、清水ICを下りて、静清バイパスに入っても曇りの状況は変わらず、不安が増すばかりである。 しかし、静清バイパスを羽鳥ICで下り、国道362号線を進み、虻塚を越えて、道が千頭駅方面への下りになる頃には、 徐々に青空が見え始めたのであった。ホッとする。
入口に水車がある寸又峡の駐車場に着いたのは 6時58分。かなりナビの示していた予定時間を短縮したことになるが、 これも早朝だからできた次第。スピードの出し過ぎは 良いわけがない。

 

トイレを済ませ、身支度をして 7時7分に駐車場を出発。
一応 雪が多いことを想定してスパッツを身につけ、ストックを手に持って歩き始める。<.FONT>

前回の朝日岳登山記録にも書いたように、 駐車場の端には写真のようなディーゼル機関車が展示されている。
かつて千頭駅からその 2つ先の沢間駅、そしてその沢間駅から分岐して寸又川を遡るようにして走っていた千頭森林鉄道の機関車で、 伐採した材木の運搬や林業関係者の運搬に使われていたようである。

先般の朝日岳登山と同じく、 翠紅園、ホテルアルプス、深山、光山荘といった旅館やホテルが建ち並ぶ中を進む。
前回はまだ眠っている感じであった温泉街も、今回はその時より 30分程遅い出発であったため、 少しずつ活動が始まっている。
やがて、朝日岳への分岐を右に見てさらに進むと、写真のような林道ゲートに到着。 前黒法師岳の登山口は夢の吊橋、飛龍橋の先にあるので、そのまま林道を進む。
この林道は 車両通行止めになっているので安心して進むことができる。

林道歩きの途中、下方を見ると、 先般の朝日岳登山の際に渡った猿並橋 (さんなみばし) が見える。 橋の下を流れる寸又川の水量はその時よりもかなり多いようだ。雪融け水により増水しているのかもしれない。
朝日岳への取り付きは、この猿並橋を渡ったところから始まる。尤も、『 びくに坂 』 などのジグザグの登りを過ぎると、 林道に飛び出し、朝日岳登山口ならびに登山ポストはその林道脇にあるのだが・・・。
一方で、前黒法師岳への取り付きは、今歩いている林道をまだ 20分以上進まねばならない。

やがて、天子トンネル。
トンネルの中は、道路部分にかなり水溜まりができているため、道路脇に作られた歩道の方を歩く。 但し、歩道の方も天井から水滴が落ちてくる場所があって、気をつける必要がある。 トンネルの長さは 210mとのこと。
トンネルを通り抜けると、右下へと続く道が分かれる。この道は夢の吊橋への道である。地図によれば、夢の吊橋を渡って左に進めば、 飛龍橋を渡った後のこの林道と再び合流するようであるが、さすがに登山前にそのルートをとる気にはならない。

駐車場を出発してから約 30分。ようやく飛龍橋に到着。
飛龍橋に着くまでに、『 子知らずの険 』『 親知らずの険 』 と名付けられた場所もあった。 この林道は冒頭に述べた千頭森林鉄道の軌道跡のようなので、『 子知らずの険 』『 親知らずの険 』 の名も、その頃の難所を示していたのかもしれない。 今は林道がしっかりしており、何の問題もない場所である。

橋を渡ると道が左右に分かれる。右は先に述べた夢の吊橋経由の道。 前黒法師岳登山口へは左折ということになる。そのため、その 丁字路には登山ポストと前黒法師岳の登山案内板が置かれている。

その登山案内板には 『 注意 険しい山です。 単独入山は避け経験者と同行を 』 の注意書きが書かれている。小生も単独登山だが、ここまで来て引くわけにはいかない。
左折して林道を進む。林道はロープで通行が遮断されており、そこに 『 全面通行止め 』 と書かれている。 何か問題でもあるのかと思ったものの、ロープを跨いで先に進む。
案内板から 7分程林道を進むと、写真のような前黒法師岳登山口の標識が現れた。 時刻は 7時44分。駐車場から 37分の車道・林道歩きであった。
少々崩れかけた斜面を登り、これまた土に半分埋もれ、さらに壊れかけたアルミ製の梯子を登る。



前黒法師岳登山データ

上記登山のデータ登山日:2010.04.03 天候:晴単独行日帰り
登山路:寸又峡温泉−天子トンネル−飛龍橋−前黒法師岳登山口−湯山集落跡−湯山林道−栗ノ木段− 白ガレの頭−展望所−前黒法師岳−(往路を戻る)
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−清水IC−(静清バイパス)−羽鳥IC−(国道362号線)−千頭−寸又峡温泉 (車にて)
交通復路:寸又峡温泉−千頭−(国道362号線)−羽鳥IC−(静清バイパス)−清水IC−(東名高速道)−横浜IC−瀬谷 (車にて)

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