朝日岳(寸又三山)( 朝日岳:1,826.6m ) 2009.11.28 登山

容量確保のため、画像の解像度を少し落としました。ご了解下さい (2019.2.9)。



【PHOTO & 記録 朝日岳(寸又三山) 1】

11月9日から(月)片品村戸倉−大清水間の国道401号線が冬期閉鎖されることを知り、 少々風邪気味でノドが痛いのを押して 11月8日に大清水−毘沙門山(物見山)−鬼怒沼湿原への山行を行ったところ、 帰宅後に風邪が悪化。結局、体調を崩して、11月21日からの 3連休も自宅待機と相成ってしまった。 11月6日にインフルエンザの予防接種 (無論、新型ではない) を行ったのも悪かったようで、 11月8日以降、暫くは散々の体調であった。
そして、ようやく体調も回復してきた 11月28日の土曜日、久々に山に行くことにした。

狙う山は、静岡県寸又峡にある朝日岳。何故唐突にこの山が出てきたかというと、 3連休中に机の上に山積みになった山の地図 (昭文社の 山と高原地図) を片付けていたところ、 昨年登った聖岳、光岳の地図があり、 たまたまその裏を見たら、七面山山伏、 大無間山 (実際は小無間山までしか行けなかった) など、 今まで地図が手元に無く、ガイドブックだけに頼っていた山々が載っていたのに驚くとともに (どうして気づかなかったのであろう ? それとも忘れていたのか?)、その中にあった寸又三山 (前黒法師岳、沢口山、朝日岳) に興味を覚えたからである。
無論、かなり遠い場所にあるので、その時は積極的に登ろうとは思っていなかったのだが、28日(土)に登るべき山を検討する際、 一番天気が良いのは静岡県であることが分かり、俄に寸又三山がクローズアップされたという次第である。 そして、寸又三山の中から何故 朝日岳を選んだのかというと、先般 小無間山まで行った際、1,796mの三角点から見た朝日岳がなかなか印象的だったからである。
ただ、一つ躊躇させることがあるとしたら、山自体ではなく、そこまでのアプローチである。 とにかく、大井川本線の千頭駅付近に行くまでの国道362号線が狭い。そして、千頭から寸又峡までの道も、途中かなり狭いところがあって、 混雑時が心配だったからである。
無論、行きは朝早いので問題ないであろうが、帰りのことを考えると少々憂鬱になる。

とはいえ、そんなことで山行を取り止めては沽券に関わるということで、 28日の土曜日、朝 3時40分に横浜の家を出発したのであった。
横浜ICから東名高速道に乗り、清水ICまで進む。清水ICからは静清バイパスに入り、羽鳥ICから 件の国道362号線に入る。 この道は途中までは快適なのだが、先に述べたように山間部に入るとかなり狭い道が続く。朝 まだ暗いので対向車があってもライトで分かり、 何とか譲り合いをしながら進む。虻塚の集落を過ぎ、細い山道を進む。それにしてもこのような山奥に集落があることに驚かされる。
やがて、茶店が右に現れるとホッとする。後は道が広くなるからである。
快調に千頭駅近くまで下り、川根大橋を渡って大井川を越える。橋を渡ったところで右折すれば、 寸又峡まではほぼ一本道 (ちなみに、千頭駅は橋を左折)。しかし、この道も山間部はかなり狭い。
寸又峡まではほとんど車とすれ違わなかったので良かったが、こちらも帰りが憂鬱である。

そして、6時33分に寸又峡温泉の駐車場に到着。
ここは有料と聞いているが、当然 この時間に駐車場料金の徴収はない。
身支度を調え、駐車場のトイレで小用を足し、6時40分に出発。

 

駐車場には写真のようなディーゼル機関車が展示されている。 かつて千頭駅からその 2つ先の沢間駅、そしてその沢間駅で分岐して寸又川を遡る森林鉄道 (千頭森林鉄道) があったとのこと。 千頭ダム建設により、山から伐採した材木を筏流しで運搬することができなくなるため、 鉄道による運搬を行うべく森林鉄道が敷設されたものである (水利権補償の意味もあった)
その後、昭和26年には寸又峡温泉へ観光客を運ぶことも行うようになったが、 昭和38年には観光客を運ぶことを中止。昭和43年に全線廃止となったそうである。
この機関車はその森林鉄道を走っていた協三工業製の DB12 ということである。

翠紅園、ホテルアルプス、深山、 光山荘といった旅館やホテルが建ち並ぶ中を進む。まだ早朝のため、ほとんど人の姿は見えないが、それでも時々散歩している泊まり客を見かける。
やがて、グリーンシャワーロードへの分岐となり、朝日岳登山口を示す標識に従ってグリーンシャワーロードに入る。
最初は公園のような場所を進み、写真のふれあい橋を渡ってからは渓流沿いの道を行くことになる。もう紅葉は盛りを過ぎているようだが、 時折 まだその名残を見ることができる。
暫く進むと、道はコンクリートの階段に変わり、すぐに猿並橋 (さんなみばし) への分岐となる。 標識に従って、左斜面に付けられた急な道を下ると、やがて猿並橋が見えてきた。

猿並橋は、寸又川に架かる長さ 96m、高さ 11mの吊り橋である。 同時に 5人以上の通行を禁ずる旨の警告が橋のたもとに掲げられている。確かに、歩くとかなり揺れ、大勢が歩いたら危険である。 また、揺れのリズムと小生の歩みのリズムが合わないので、少々歩きにくい。
橋を渡りながら周囲を見渡せば、朝靄のかかる山並みと、透明な水の流れが素晴らしい。もう少し日が当たってくればさらに素晴らしいことであろう。 帰りが楽しみである。

橋を渡り終えたところからジグザグの登りが始まり、 樹林帯に入る。時刻は 7時1分。
道は良く踏まれており、足下の心配は全くない。
途中にあるジグザグの登りには 『 びくに坂 』 と書かれた標識が立てられていた。 『 びくに 』 とは 『 比丘尼 』 であろうか。
川根本町の立てたこの標識には名前の由来までは書かれておらず、想像を巡らせるしかないが、何か伝説がありそうである。
この頃になると、樹林越しに朝日が当たり出す。
朝日岳の名の由来の方も分からないが、このような早い時間から朝日が当たることにも関係しているのではないか などと思いながら登り続ける。

7時12分、いきなり林道に飛び出す。地図を十分に頭に入れていなかったので、少々面食らってしまった。
この林道は寸又川左岸林道で、このまま進めば、川根本町側の 光岳登山口に到達するはずである。

林道の左手を見ると、立派な 登山道案内板と登山届ポストが見える。 ここが正式な朝日岳登山口ということになるようだ。
案内板からさらに少し進むと、写真のような登山口があった。
梯子を登り山に取り付く。

道はすぐに尾根道となる。
細い尾根道が続くが、道はしっかりしているので危険なことはない。

朝日が当たり、周囲は明るい。空も青く、心が弾む。
傾斜の方はそれなりにきつくなってきているが、良いペースで進むことができるレベルである。



朝日岳登山データ

上記登山のデータ登山日:2009.11.28 天候:快晴単独行日帰り
登山路:寸又峡温泉−猿並橋−びくに坂−林道・登山口−合地ボツ−展望所−栗山沢ノ頭−朝日岳 −(往路を戻る)
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−清水IC−(静清バイパス)−羽鳥IC−(国道362号線)−千頭−寸又峡温泉 (車にて)
交通復路:寸又峡温泉−千頭−(国道362号線)−羽鳥IC−(静清バイパス)−清水IC−(東名高速道)−横浜IC−瀬谷 (車にて)

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